あらすじ
わたしカナダに行きます…! 50歳のカナダ留学エッセイ!!
コロナ禍もようやく落ち着き始めた2021年7月、光浦靖子は日本を出発しカナダへ――。
PCR検査を受けるのにも一苦労。16日間の隔離に始まり、ままならない英語に悪戦苦闘しつつ、語学学校で出会った女王様のようなコロンビア人女性のヘレナや、バンクーバーに住む作家の西加奈子さんをはじめとする日本人ママ友会、名付けて「オバンジャーズ」に頼った引越し騒動、そしてカレッジへの道が開けたことなど、新しい世界を知る不安や期待や興奮をありのままの心情で綴る。
カナダでの暮らしがわかる写真もカラーで多数収録。
50歳での初の海外暮らし。アラフィフ世代はもちろんのこと、全世代に共感を呼ぶ、待望の留学エッセイ!
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Posted by ブクログ
うーん、人の良いとこ悪いとこ、日本の良いとこ悪いとこ、カナダの良いとこ悪いとこ、さまざまな良し悪しが描かれていたように思う。
開放的な国柄で、日本より気にしすぎない。それによる良いところもたくさんある。人の目を気にしすぎなくなるとか。でもそれによって、起きる問題や嫌だと思うこともあり。特に日本という国に住んでいるからということもあるだろうが、要所要所で描かれていたカナダでの対応を読んでいると、うーん、ここで生きていくのは私には辛いなあと思ってしまった。
私自身も日本という国での息苦しさを感じることがあったが、読んでいて、光浦さんはカナダでこれからも生きていくことを選んでいたが、私はやはり日本でこれからも生活したいと感じた。ただ、今のまま日本で生活するのではなく、ヘレナのように大らかで、人のために動けて、少しでも楽しいと思ったら大笑いして、素直な感情を吐き出せる、そんな人間になって日本で生活したいと思った。
私は光浦さんと似ているところが多くあると感じている。そこまでネガティブではないが、よく先のことを考えすぎて、人のことを考えすぎて、素直な感情を出せないことがよくある。相手からの何気ない問いかけひとつでも、相手はどう返して欲しいのかな、と相手のことばかり考えてしまい(嫌われたくない気持ちが強いのかもしれない)、簡単な返答もできないのだ。なぜそんなにも人のことを考えてしまうのだろう。なぜヘレナのように素直に生きられないのだろう。読み終わった今それを考えている。