あらすじ
「晴人と、一緒に生きていきたい」
小説家の晴人とサラリーマンの晃は、大学時代からの恋人同士で同棲中。
数年前の事故以来、晴人は車椅子生活になったけど、大好きな人と一緒に暮らす毎日にささやかな幸せを感じていた。
でも、誰よりも晃のことを想うからこそ、晴人には『小さな秘密』があって……
誰にでも起こりうる「人生の選択」を描いた、ボーイズ・ラブストーリー!
電子限定描き下ろしマンガ1Pつき。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
BLだからこそ描ける心理描写
事故によって下半身不随となった主人公と、その恋人の姿を描いた作品です。
物語の中には安楽死をほのめかすような場面もあり、生きることや支え合うことについて深く考えさせられました。突然当たり前の日常を失ってしまった二人の葛藤や、それでも相手を想い続ける気持ちが丁寧に描かれていて、BLだからこそ描ける繊細な心理描写に、胸が締め付けられます。
絵柄は好みが分かれるかもしれませんが、個人的には作品の雰囲気によく合っていてとても好きでした。切なく苦しい場面も多いのに、不思議と温かさや尊さも感じられます。
読み終えたあともしばらく余韻が残る、心に染み渡る作品でした。出会えてよかったと思える一冊です。
単純な内容じゃないよ
半身不随になった方の日常は、自由に動けなくなっただけじゃなく、様々な痛み・苦しみ・困難があることがよくわかりました。
それに加え、メンタルが不安定になったりもしますよね。
本人だけでなく、その日常に関わる方も、はたから見たら大変そう。でもその困難を凌駕するほどの愛って、凄いことだと思います。
重い内容ながら、晴人のツンデレな可愛さや気持ちの強さ、晃のメチャクチャな明るさ・前向きさに、心が救われます。
細かな日常の描写がリアルで、この世界のどこかに、本当に彼らが生きているような気持になりました。
身体を繋げることはできない二人だけど、ちゃんとBLです。特に晃の愛は激重(そしてスパダリくんですね)!
エピローグで、二人がいろいろ乗り越えて長い年月を共にしてきたことがわかります。
きっと、中身の濃~い、人生だったと思います。
困難があったからこそ培われた深い絆でもあり、そんな相手に出会えた彼らは本当に幸せな人たちだと思いました。
読み終わった後に、いろいろな思いが上がってきて涙が止まらなくなりました。
1本の良質な映画を観た後のような感動で胸がいっぱいです。
きっと忘れられない物語になると思います。
心に突き刺さるお話
突然の事故で車椅子生活になる。出来ないことが多く、後遺症で苦しむ夜もある。献身的に付き添う恋人に罪悪感を抱かないはずもなく、平凡で暖かだった過去を思い出す。
それでなくても同性カップルは困難が伴う。最たるものが病院関連だろう。家族以外は付き添えず、万が一死亡しても知らせも来ない。財産分与ももってのほかだろう。それでも2人は一緒にいる事を選び、困難に立ち向かう覚悟を決めた。
この作品には簡単に泣く事を許さない芯がある。単なる御涙頂戴エピソードを散りばめる事なく、淡々と日々の暮らしが描かれる。それはとても潔く、静謐とも言えるのではないだろうか。
彼らを思い出す時、自身の今までとこれからを深く考えてみたいと思ってしまう。
匿名
途中
胸が締め付けられる感じもあり、色々と考えさせられる題材でした。2人が、今現在の自分の気持ちを見つめ直して、伝え合った事でより良い関係になって良かったです。最後のずっと添い遂げたであろう感じが見れたのも良かったです!
Posted by ブクログ
小説家の晴人とサラリーマンの晃は、大学時代からの恋人同士で同棲中。
数年前の事故以来、晴人は車椅子生活になったけど、大好きな人と一緒に暮らす毎日にささやかな幸せを感じていた。
でも、誰よりも晃のことを想うからこそ、晴人には『小さな秘密』があって……
誰にでも起こりうる「人生の選択」を描いた、ボーイズ・ラブストーリー!
電子限定描き下ろしマンガ1Pつき。
目に見える幸せの裏にはつらくてどうしようもない子tもたくさんあって、相談してもどうしようもないことそんなことばかりで相手を縛ってしまい羽を伸ばせない晃に幸せになってほしいと願い気持ちが切なくて仕方ない‥。
事故の後遺症が歩けないだけではなく、神経痛だったり自己排尿による感染症だったり付随してくるものがありすぎて、不自由ということが思っていた以上に窮屈で苦しいものなんだなって感じました。
やっぱり尊厳死の書類だったかあ、私の大好きで大泣きした映画と同じ流れで何となく察した。
苦しみを終わらせられる手段を近くに持っておくことで日々の生活に希望を見出せたのか‥。
生きる希望が人から与えられた人生になってから、自分で選択できることが無くなり生きる意味を見出せない毎日にその書類を実行しなかったことが自分の唯一の選択権でそれが生きていきたいという希望につながっている。
生きていく中で毎日数多くの選択をしているけど、それが自分でできなくなったことを想像するととても苦しいことだしどうしようもない気持ちになっちゃうかも。
先の未来の保証も約束もできないけど、目の前の毎日を一生懸命二人で歩んでいく選択ができてよかった!
匿名
素晴らしい作品
素晴らしい作品でした。出会えてよかったです。自分は健常者なので、知らないことがたくさんあるなと思いました。シリアスが多めで辛い描写が多いし、自分もスイスの援助団体に関しては晴人くんに共感出来るところがありました。しかし、二人の努力によって救われる気持ちになりました。読めてよかったです。
Posted by ブクログ
なんで去年に読んでなかったんだろう…自分の中で確実に忘れられない作品になりました
溺愛リーマン×車椅子の小説家 という組み合わせで、苦難を乗り越えてパートナーとして生きていくまでのお話かと思っていたんですがそんな甘いものじゃなかったです。起きたらまずは無になる、という晴人のルーティンに、私じゃ計り知れないほどの人生への絶望を感じてしまって、最愛の人がいるから辛いこともなんとかなるという綺麗事なんか何も無くて、ずっと胸が締め付けられてました。安楽死という選択肢が晴人にとってはお守りであること、正解なんて何も分からないけど、最後の選択は晴人が人生で晃を愛したという記憶を綺麗なまま閉じ込めておきたかったんだと思います。やるせなさは残るけど、何も不幸なんかじゃないって伝えたい。難しいテーマの極みだと思うんですが、そんなテーマをこのジャンルで描ききってくださったこと、感謝が止まりません。