【感想・ネタバレ】呼人のレビュー

あらすじ

少年は12歳にして「永遠の命」に閉じ込められた!? 僕はなぜ大人にならないのだろう。心も躰も成長を止め、純粋な子供のまま生きていくことは、果たして幸せなのだろうか。出生の秘密を自ら探る呼人が辿り着いた驚くべき真実とは。感動のラスト、権力者の理想が引き起こす現代の恐怖をリアルに描いた傑作長編。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

歳をとらない子供の行き着く先は?
重い話ですが、サラッと読めました。
永遠に12歳である少年が、自分の人生に折り合いをつけて結末を迎えるわけですが、その為に数少ない友人を無くしても、呵責が感じられません。
それも、子供ゆえの残酷さなんでしょうかね。

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2012年11月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

結構分厚い本でしたが、これもまた読み進めてしまいました。
まず設定がすごい。12歳で成長が止まった呼人が主人公。子供のころでも今でも、時間が止まってしまえばいいのにと願うことってありますよね。実際そんなことはできないし、それを望むくせに明日を待っているのが人間ですし。しかしそれが現実となる…自分だけが成長を止めてしまった。周りが大人になって老いていくのに、いつまでも変わらない永遠の12歳。なぜそうなったのか、出生の理由を追い求めていく。うーん、人間ってそんなことまでやってしまうのか、というのと、権力社会の裏側とか、宗教的思考(と言えばいいのかな)の恐ろしさとか。
まず、呼人のような成長を止める人間が生まれてきそうな社会が怖いです。自然の摂理の崩壊ってどうなんだろうなあ…。

そういえばこの作品は2002年に文庫化された、っていうぐらいの10年前の作品ですが、近未来として2010年まで描かれていました。すでに2010年は過ぎましたが、描かれているような未来ではなくてほっとしたというか、そうなっている場合もあるのだなと思うとぞっとしたというか。(そんな壮絶な2010年が描かれているわけではありませんけども)

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2012年08月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

さすが野沢尚!!
今後新たな野沢作品が見られないのが本当に残念です。

最後はかけあしの作品ですが、せつなくなる逸品。

もう一度、野沢作品に逢いたいです。

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2011年12月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

電車の中で目の前に立っている人が読んでいて、少しだけ見えた一説が何となくひっかかり帰ってから検索をかけた所、この本だろうなと行き当って出会ったという。
母アミとの対峙までの流れはやや脚色染みてしまっていまいちさを感じさせるのだけれど、それまでの自らの成長が止まり、姿による周りの反応であったり、友人達との間に出来る距離などは、特化した形で描かれつつも違った形で自分たちの周りにあるものだと思う。

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2011年09月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

個々の話の完成度は高いが、繋ぎ合わせに失敗している印象。ドラマの脚本を小説に落とし込んだのだろうかと勘繰ってしまう作品。

個人的にこの作品のハイライトは、最後の母親に対する主人公の台詞。
「芝居だったのかな」
途中に出てくるフェルメールの「信仰の寓意」イヴを母親に重ね合わせたのだろうか。

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2014年02月26日

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