あらすじ
21世紀最高の名探偵リンカーン・ライムvs犯罪王
最後の頭脳戦がはじまる!
「このミス」「週刊文春ミステリー」1位に輝いた名作『ウォッチメイカー』で登場した“ウォッチメイカー”が、〈リンカーン・ライム殺害計画〉をひっさげて帰ってきた! ホームズvsモリアーティを超える「怪人対名探偵」の名作、ここに誕生!
時計職人のごとく緻密な計画をひっさげ、宿敵が帰ってきた。
名探偵ライムを殺すために。
ウォッチメイカー最後の事件、開幕。
高層ビル建設現場で大型クレーンが倒壊し、作業員が死亡、周囲に多大な損害をもたらした。犯行声明を出したのは富裕層のための都市計画に反対する過激派組織。開発を中止せねば同じ事故がまた起こるというのだ。タイムリミットは24時間。科学捜査の天才リンカーン・ライムに捜査協力が要請された。微細証拠の分析と推論の結果、おそるべき結論に達したライムはつぶやく――
「犯人は――ウォッチメイカーだ」
さまざまな勢力に雇われて完全犯罪を立案する天才チャールズ・ヘイル。またの名を「ウォッチメイカー」。これまでも精妙緻密な犯罪計画でライムを苦しめてきた好敵手。その犯罪の天才がニューヨークに潜伏し、クレーン倒壊に始まる複雑怪奇なプランを始動させたのだ! ウォッチメイカーの真の目的はいったい何なのか?
天才ウォッチメイカーの犯罪計画の裏の裏を読む名探偵ライム、発動する二重底三重底の罠! 21世紀を代表する名探偵と犯罪王、最後の頭脳戦が始まる!
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Posted by ブクログ
リンカーン・ライムシリーズの第十六作。
ふふふ。
前作で出世させてあげても良いのではと思っていたプロスキーが、
正式な後継者に指名されていた。
(それなのに、交通事故を起こして査問の対象になるし、
拉致されたりして、まさかと心配していたが、無事で良かった)
セリットーが握手を求めてきて、
「今日から”ロン”と呼んでいいぞ」と言った場面は感動的。
殺害された刑事の持ち物からダイナーの領収書を見つけ、
ダイナーの防犯カメラの映像を回収してきたこともライムに感心されていた。
ひよっこ扱いから、事件に巻き込まれて怪我をし、
普段は全く感じさせないが障害を抱えながらよくここまで来たね。
さて、事件の方は、
建設現場の大型クレーンが倒壊する事故が起きたというもの。
NYの都市計画を貧困層にも住居を与えるものに変更しろという脅迫が届く。
もちろんそんな要求を信じる読者はいないと思うが、
まもなくライムの宿敵、ウォッチメーカーが犯人であることが判明する。
その目的は、不動産価格の高騰なのか。
もちろん、ライムの殺害も狙っての渡米だろうけど。
なんだろう、このシリーズが長いせいか、
どんでん返しがある程度予想できるようになってきた気がする。
正体は見抜けないにしても、
怪しげな浮浪者はウォッチメーカーではないだろうと予想できたし、
ウォッチメーカーの私生活が描かれていたので、
最期を迎える予想も当たったし、
もちろんライムの死も偽装だし。
とはいっても、見抜けていないどんでんの方がほとんどだが。
アメリアが助けたことによって無事出産できた母親が、
赤ん坊にアメリアの名前をつけたいと言ってきたのに、
「アメリア」を気に入らず結局「ライム」にした場面や、
スーパーコンピューターの例えに日本の富岳が出て来たところが面白かった。
そして、新たなる敵の誕生か?
Posted by ブクログ
楽しみにしていたリンカーン·ライムシリーズの新作。いきなりの大仕掛けの事故·事件に
否が応でも興味が引きずられる。
宿敵ウォッチメーカーの登場にリンカーンとメンバーたちはかつてない緊張の時を過ごす。タイムリミットがあるから。
章ごとに緊迫した内容が綴られているので栞を挟む暇もなく読み続けたくなってしまう。
ディーヴァーお得意の大どんでん返しにもう慣れてしまったのか、この本にはそれ程驚くシーンはないが、とは言え手に汗握る場面がいくつも!アメリアの危機やプラスキーのまさかの事故も。
リンカーンシリーズも好きだけど、キャサリン·ダンスシリーズが私は好み。ニューヨークも良いけれど、西海岸方面の本もまた、ぜひにと待ち望んでいます。
Posted by ブクログ
シリーズ16作目。どんでん返しの連続に毎回舌を巻いてきたが、さすがにマンネリなのではと思いつつ読み進めた。アメリアもルーキーも絶体絶命の危機に瀕するが決して失われないとファンは暗黙に了解している。しかし、今作も読者の想像のはるか上をゆくストーリー展開。ライムがウォッチメイカーの罠に屈してフェンタニルを自ら注射せざるを得なくなるなんて... 新たな敵、エンジニアも登場し、またまた目が離せない。