あらすじ
「あなたの人生が変わります 万年筆よろず相談」。そんな看板を掲げるお店「メディコ・ペンナ」は万年筆の調整を手掛けている。ミニチュアの洋館に似た佇まいをしており、店主は年齢不詳でもしゃもしゃした白髪の男性。物語から飛び出したような浮世離れしたお店には、万年筆の購入や修理のためにいろんなお客がやってくる。それだけではなく、願いや悩みを抱いている人たちも、人生を変えるためにお店を訪れるというが――。
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Posted by ブクログ
2024/9/7 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
2025/10/18〜10/22
住んでいる神戸が舞台で、おまけに趣味である万年筆が主役の小説ということで読む。知っている地名やお店が出てきて親しみやすいのはもちろん、万年筆好きが万年筆に抱く特別な感情をうまくストーリーに取り込んでいる。お店の感じは謝辞にも挙げられている元町のPen and messageそのもの。調べたところ続編はないみたいだが、ぜひお願いしたい。
Posted by ブクログ
万年筆沼に浸かり始めたので、Twitterのタイムラインに流れてきたこの本を見て読まねば!と思い購入。
神戸に想いを馳せながら読むのが楽しく、たくさんの万年筆も出てくるのが楽しかった。
大学四年生のこの時期になっても卒業後の受け入れ先が決まってない私にとって砂羽の状況が似ていて同じ状況の彼女の生活が、自分に少し重なった。
憧れのスーべレーンやアウロラ、私が愛用しているカクノなどたくさんの万年筆が出てきて宝箱のようでした。
Posted by ブクログ
万年筆いつか持ちたいなと思いつつも憧れているだけの現状からすると、作中にたくさん万年筆が出てくるだけで胸躍りました。
お値段で大体消沈するんですけども。
近くにこんなお店あったら行ってみたいですね。
神戸のおそらく実際にある店舗も出てきてるので、神戸巡りの参考になりそう。
神戸の街を巡っている気分にもなれました。
ただ誰に寄り添って読めばいいのか、ちょっとフラフラしてしまいました。
就活失敗続きの砂羽さんか、後に作家デビューする博子さんか。
恐らく前者なんだろうけど、その割には博子さんメインの話も長いからなあ。
あと「人生が変わる」(かどうかはその人次第だが)訪れた人がみないい方向へ動き出す中、砂羽さんが最後までその気配がなくて心配するという。
最後の最後で何とかなったけれども、店長さんの雑に語られた過去らしきものとと共に、取ってつけた感じに救われたのが気になってしまいました。
最後の展開がこれまでの積み重ねに比べて全体的に雑といいますか……もったいない気が。