【感想・ネタバレ】死ぬということ 医学的に、実務的に、文学的にのレビュー

あらすじ

「死ぬということ」は、いくら考えても分からない。自分がいなくなるということが分からないのだ。生死という大テーマを哲学や宗教の立場から解説した本は多いが、本書は医学者が記した、初めての医学的生死論である。といっても、内容は分かりやすい。事実に基づきつつ、数多くの短歌や映画を紹介しながら、ユーモアを交えてやさしく語る。加えて、介護施設や遺品整理など、実務的な情報も豊富な、必読の書である。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

WHOは、死因として病死と事故のみを記載している。老衰は寿命の限界に近づいたから。

フランスは結婚を登録制度に改めて出生率が上昇した。

定期的に検診を受ける。
前立腺がん、大腸がん、胃がん、肺がん、肝がんの順に多い。
高齢者が増えているからがんが増えている。年齢構成で補正すると、がんは減少している。
循環器は突然死が多い。多くはカテーテルで治せる。
循環器は、生活習慣病。
高血圧の薬はタイプがいろいろある。高血圧のため倒れるより、毎日薬を飲む方がコスパがいい。
コレステロールの薬は、スタチン系の薬品が使われている。
糖尿病は、合併症が怖い。患者数は1000万人、グレーゾーンが1000万人。合計すると総人口の15%を超える。

認知症は高齢化のスピードよりも増え方が早い=年齢調整有病率でも増えている。がんとは対照的。
認知症は予防法も治療法もない。老年期の喫煙、うつ、社会的孤立、聴覚障害などがなりやすい。
認知症に対しては、なにもせず見守ること。認知症は、穏やかな最後を迎えるための適応現象。就活機能。
老衰死は80歳以上。老衰死は指数関数的に増えている。自然の死が受け入れられるようになって、老衰死が増えた。世界的には、その他、の死に方。
誤嚥性肺炎は死因の第6位。毎食後の歯磨き、口腔ケアで半減する。喉の力を強くする。誤嚥性肺炎は、話せることとトレードオフも結果。
転倒の多くは朝方に家の中で起きる。

在宅看取りはたいへん。希望者は55%いても自宅で死ぬのは17%しかいない。
孤独死は後始末がたいへん。
死ぬときは、1週間程度の入院で死ぬのがよさそう。
80歳すぎて一人暮らしなら、健康でも孤独死への備えをする。
安易に在宅ひとり死を勧めるべきではない。

オランダの死因の4.2%は安楽死。死刑は廃止。
日本は逆方向に向かっている。
終末期は食べられない。食べないから死ぬ、ではなくしむから食べない。
90%が延命治療を望まない。

非オピオイド系鎮痛剤、オピオイド、モルヒネの順に強くなる。強いオピオイドと弱いオピオイドがある。モルヒネと同じように脳内で働く。

死が日常化。2/3が80歳以上、1/3が90歳以上で死ぬ。老衰が12%。

理想的な死はピンピンゴロリ。コロリは心筋梗塞など。ゴロリは少し寝込んで少しずつ死に向かう。ゆっくり死のほうが本人にも周囲にもやさしい死に方。

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2025年01月09日

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