【感想・ネタバレ】家から5分の旅館に泊まるのレビュー

あらすじ

行き先は何も遠い地に限らない。近所の旅館やビジネスホテルにも、知らない世界が広がっている。


執着を解き放ち、自分の輪郭を失くしながら歩く知らない町。人に出会い、話を聞く。言葉に出会い、考える。それでもこの世界をもう少し見てみたいと思う小さな旅の記録。
話題作『深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと』でデビューし、今「最も注目すべき」書き手であるスズキナオ、初の旅エッセイ集。前向きな言葉、大きな声に疲れているすべての人へ。


今の疲れ果てた自分でも読めるような、むしろ、こんなときだから読みたくなるような本はないものだろうか……書棚をもっとよく探せば見つかったのだろうけど、そのときは体力もなく、まばゆく見える本ばかりが並ぶ書店をよろよろと出ての帰り道、暗くて静かな旅行記を書こう、と心に決めたのだった。大好きな『つげ義春日記』の、あの雰囲気が念頭にあった。(中略)旅先で出会う何かに心が癒されるとか、元気になるとか、そんな自分勝手なことを期待しているわけではなく、知らない土地を歩くことで、そのあいだだけは、自分自身のことを考えずに済むのかもしれない。ただ、見ているだけ、聞いているだけ、歩いているだけの存在になれるような気がするのだ。そしてその行き先は何も遠い地に限らない。近所の旅館やビジネスホテルにも、知らない世界が広がっている。(「まえがき」より)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトルが面白そうなので読んでみると、全然近場ではないところまで行っている旅&酒&美味しい物エッセイ。といっても蘊蓄云々ではなく、ただその場所に行って食べた物を思い出と共に『そういやこんなん食べたな』くらいの書き方で書いてくる。それが読む側も身構えなくて良い。こういうのでいいんだよ、とか井之頭五郎が言いそうな感じの本だった。

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2025年08月21日

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