あらすじ
切り撮れ、その一瞬を。スケートボードの《消えた金メダリスト》×崖っぷち中年カメラマン――熱き二人が魅せる新感覚スポーツ青春小説、第一弾! ◇あらすじ不祥事を起こし謹慎中の中年スポーツカメラマン与野は、ある夜渋谷で、東京五輪金メダリストの大和エイジと偶然出会う。金メダリストでありながら、次のパリオリンピックに出ようともせず、自由気ままに滑るだけのエイジに反感を覚えつつ、その圧倒的な力に魅了され、与野はエイジの専属カメラマン、通称「フィルマー」として、彼の日常の滑りを撮影することに。ともに最高のトリック(ジャンプ、空中動作、回転などの技)を追い求める二人だが、次第に連続窃盗事件や通り魔事件など、深夜の渋谷を取り巻く奇妙なトラブルに巻き込まれていく……。 2024年冬、第二巻発売決定!
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Posted by ブクログ
不祥事を起こしたスポーツカメラマン・与野の前に現れた、スケボー東京五輪金メダリスト・大和エイジ。夜の渋谷で自由気ままに滑るエイジの姿に反感と羨望を感じ始める。そして、その出会いからエイジ専属のカメラマン「フィルマー」の話を持ちかけられ…
エイジのストリートスケボーは確かに万人受けではないのかもしれないけれど、不思議とその活き活きした姿に魅了されました。
与野の腕も確かで、良いバディですね。
東京オリンピック出た理由も、次のパリを出ない理由も納得でした。
ラストのロスオリンピックへのメッセージが、ニンマリでした。
Posted by ブクログ
額賀さんの読ませ方とかまとめ方とか、毎回しびれます。巧すぎて、読んでいて気持ちいい。
エイジの実親についても絶妙なリアル感。
トモちゃんがすごくかわいくて魅力的です。生意気な女子中学生の存在がありがたい。
もう夜と跳ぶ2(仮)が出るそうなので、楽しみにしてます。
(高校入試でるかなー?)
Posted by ブクログ
小説には、時間が経っても変わらずに読み続けられるものと、今、この時に読むからこそ輝くものがあって、一般的に前者が評価されがちなのだけれども、そういえば後者の作品も好きだったな、と思い出させてくれた本。
過去形なのは、最近、さっぱりそういう本を読んでいなかったから。
得てして、時間が経っても変わらない小説は、読んでた瞬間からノスタルジックというか、モヤがかかったような雰囲気を感じるんだけど(そのぼんやりした雰囲気がまた魅力)、この作品は、2024年の東京なんだということをどこまでもくっきりと、今、自分が生きている時代なんだと突き付けてくる感じがある。
渋谷に行ったら、エイジが滑ってるのに遭遇できるんじゃないかと思える感じは、こういう作品じゃないと得られない。
正直、だからこそ、実際にメダリストがいる競技を題材にするのはセンシティブでは?とか、38歳でおっさんおっさん自虐してんじゃねーぞとか、思うところはあるのだけれども、スケートボードとスポーツカメラマン、というのはなかなか面白くて、楽しく読みました。