あらすじ
人文学の論文執筆には、基礎となる習得必須の知識と技術がある。しかし、それを現在の大学教育はうまくカリキュラム化できていない。どんな条件を満たせば論文は成立したことになるのか、どの段階でどの程度の達成が要求されるのか、そしてそのためにはどのようなトレーニングが必要なのか。そもそも、なんのために人文学の論文は書かれるのか。期末レポートからトップジャーナルまで、「独学で書く」ためのすべてを網羅する。
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Posted by ブクログ
幼馴染の友達からおススメされました。前半は論文を組み立てる方法をテクニカルかつ論理的に解説、後半は人文系研究の意義のような部分をより根源的に説明している。論文の価値はアーギュメントの良し悪しで決まるという主張を筆者はしていて、アーギュメントとは何なのか、どうやってアーギュメントの組み立て方を段階を追って解説している。そして、この筆者はよく研究でやりがち「先行研究でやっていないからこの穴を埋めるために研究します」みたいなGap spotting手法ではない研究の問いやアーギュメントの作り方を提示していた。私は先行研究や文献を読み始めるとその海に溺れて書き始められなくなる、情報の整理や批判、アウトプットが進まなくなる傾向があるので、この本はとても良い戒めになった。おそらく今後も論文を書くにあたり、逐一この本を参照するだろう。
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大学の卒論以来やってきていなかった論文と向き合う必要が出たため手にとった。
論文の基本が全く分かっていなかったことを思い知りつつ、読み解き方、論文を論文たらしめるものが何か、を教えてくれた一冊。
これから論文を書いていくが、おそらく何度も読み直すことになると思う。読んで良かった。
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流行りの本なので、読もうとと思っていたがなかなか読めずにいた。読んでよかった。
この本から学んだのはアーギュメントの概念、パラグラフの概念で、それが今まで受けてきた説明とは異なった。
これまでは私はパラグラフライティングを学ぶ立場でも教える立場でもあるのだが、AREA, OREOという構成で教えていたし、学習者としても学んでいた。しかし、このアプローチだと互いに意味的にマッチしないことがある。それぞれ独立したものとして、書き手が書いてしまい、トピックは関連したものの、どこか理由が噛み合わない。一貫性に問題があるライティングになりがちだった。
しかし、この考えを知っておくことで、一貫した英文をそれなりに書くことができるのではないかと思っている。機会があれば高学年で実施したい。
なお、私はこの書籍を探究の時間で紹介した。アーギュメントの考えは論文講読で必要な考えだと思う。
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研究者ではなく、論文を書く予定のない自分のような人間でも大変面白く読めた。
先に論文集『ナラティヴの被害学』の方を読んだので、その種明かしをしてもらった感じ。聞き慣れない「アーギュメント」が最重要なキーワードだったのか。
・論文に問いは必須ではない、アーギュメント(主張)こそが大事。あとはその論証。
・掲載誌のパラグラフを解析して研究すべし。
・結論はアーギュメントを超越してよい。
・論文が書けた後どうする?人文学の究極の目的は暴力の否定である。
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原理編、実践編でおなかいたいぃ…と思ってたら、第9章で思いもよらずうるッときた。「人文学の究極目的は暴力の否定である」と書き切れる本がこの世に何冊あるのか。抱きしめたい。
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この本自体は、出始めの頃にTwitterで話題に上がっていたのを見て、ずっと気になっていた。
そして、そこから少し経ったときアウトライナーの使い方という動画を発見し観てみると、わかりやすく、喋り方も好きで見入ってしまった。
詳しく調べてみるとこの方が『まったく新しい アカデミック・ライティングの教科書』を書かれている方だとわかり、ついに手を伸ばした。
自分は理系の学生であるため、人文系の論文がどういうことを目指しているのかというところを知れてとても面白かった。
さらに、自分の論文を書くために必要な考え方をたくさん学ぶことができた。
この本の存在が、そのままこの本に書いてあることの裏付けになっているのがかっこいい。
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論文を書くような大きな仕事は、そのレンジを把握できないため、中々一歩を踏み出すことができない。だが本書はその縁取りを露わにし、我々の背中を押してくれる。
この構造化の方法は様々なものに応用できる。国語の現代文読解にしても、物語を作るにしてもである。もちろん一辺倒の方法だけを信じ切ってやっていく危険性はあるが、ある視野を手に入れて物語を観察することと、その視野を相対化して再評価することを忘れてはならない。
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まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書。阿部幸大先生の著書。アカデミック・ライティングは難しい。アカデミック・ライティングは奥が深い。頭が良くて成績の良い学生でもアカデミック・ライティングを身につけていないことが多い。アカデミック・ライティングを身につけるだけで評価が上がることだって多い。アカデミック・ライティングを学べる良書。
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人文系の論文やレポートを書く人のための、アカデミック・ライティングの教科書。ちょっとした演習を途中にはさみながら、読んでもらえる論文を書くコツを示している。若者(?)には読みやすい文体で、スラスラ読むことができた。
それだけでなく、人文学の研究と世界、研究と自己とのつながりについても考察を促すよう述べており、論文執筆のモチベーション強化(あるいは維持)を勧めている。こちらの方もこの本の価値を高めているように思う。
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すごい。教本なのに面白かった。
アカデミックライティングの教本を他に読んだことがないため比較はできないが、非常にわかりやすく丁寧で論文執筆へのハードルが下がったように感じる。演習編には解説も含まれているため取り組みやすく、パラグラフ内の一文一文がどのような役割を持っているのかを考える作業はとても楽しい。
個人的には9章・10章の内要に感銘を受けた。研究の存在意義、自分はなぜ研究をするのか、それらの答えを持つことは研究を行う者として大切なことであり支えともなるんでしょうな。
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本書は、人文系の学問を念頭に置きつつ、学部生の期末レポートから本格的な学術論文までを含むアカデミックな文章を書くために必要なテクニックや考え方と、それらを身につけるための具体的なトレーニング方法を提示する「アカデミック・ライティング」の教科書である。「まったく新しい」と銘打っているとおり、既存の類書とは異なる「パラグラフ」に着目したアメリカ仕込みの独特のアプローチとスタイルで執筆されている。
確かに論文執筆系のテキストとしては、「まったく新しい」内容で、「論文に問いは必要ない」という主張や「長いパラグラフをつくる」という主張など、戸惑う部分やあまり納得がいかない部分も多少あったが、既存の論文のパラグラフを解析するアカデミック・リーディングなど、よりよい論文を執筆する上で、かなり合理的で実践的な内容だと感じた。人文系の学問の究極目的は、世界から暴力をなくし、世界をより良くすることだという著者が到達した結論も腑に落ちた。
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分野が違うのだけれども、参考になることが多かった。特に最初は何本か完成させること。そのフェーズを超えて、何のために論文を書くのかなどに進んでいってるあたり、考えさせられることがあった。今後何を目指すのか考えて行きたい。
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大学1年次のレポートの評価が良くなかったため、一度アカデミック・ライティングについて学ぼうと思い手に取りました。文章を書くのが苦手である私にとっては少し難しかったです。せめて原理編だけだもものにしようと思い、その部分のみ何回か読み直しました。(発展編は読んでません。)
今までの私の文章の主張は「○○が重要だと思う」といったものが多く、この本の立場から見ると主張になってない主張だったのだと思います。まずは、原理編で学んだことを日々の課題などで試しつつ、慣れてきたら実践編を読み返したいです。
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この本は弱腰な意見の表明を淘汰する。
人文学での論文の書き方、読み方について書かれているが、非常に面白かった。慣習や既存の見方を批評し、刷新するのが人文学の機能の1つらしい。私は自然科学分野の卒業論文しか書いたことがないので、未知を既知に変えるのが論文だと今まで思っていた。このライティング、リーディング方法は、クリティカルシンキングを鍛えるのにも良さそう。
何回読みながら、文章を実際に書いてみたい。
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引用と否定。Argument。著者が人文系の研究者であるため、自ずと人文寄りの論文の書き方にはなっているが、理工学系にも共通する内容に主眼は置かれている。通読の過程で書評を書いて、自分でその論文を要約することは書き慣れる良いアプローチ。イントロは冒頭部分、先行研究、argument 、synopsisの四部分からなる。
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何度も繰り返しながらようやく読み終わった。
意外と普段から意識せずにやっていることが、そういうことだったのかと裏付けられたことも多かった。
正しい綺麗事だけでなく、本音がチラチラしているところも好ましく、良書であった。
人文科学だけでなく理系も含めてあらゆる分野で通用する普遍的マニュアルであるとも言えそうである。
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学生時代、ゼミの先生からもらった、たった一言のアドバイスをもとに、四苦八苦しながら書いた卒論。その時、自力で試行錯誤した方法がここにあった。
たった一言、とはいえ、先生のアドバイスはなかなか的を射ていたのだと、数十年経ってあらためて感じた。ちなみに先生は、その後京大へ移り、教授になられた。
「書けないやつは読めてもいない」というのは本質で、書くためにはまず精緻な読み方を体得しなくてはならない。それにはなかなかの時間を要するが、逆にそこをしっかりやれば、その後の書く作業は、飛躍的に上達する。
本書ではその具体的なやり方がドリル形式で解説されるのだが、例文として著者がつくった「アンパンマン」を題材にした文章がなかなか面白かった。
現在は論文執筆とはまったく関係ない生活だが、機会があればまた書いてみたいなぁ、と思ってみたりした。
Posted by ブクログ
まずは基本や型の習得、反復をしよう。テンプレを全活用することで、ひとまず「楽に」論文を書くことができる。でもその先に、「自分のやり方で」書けるようになってほしいーー。
実によくわかる方法論だ。文章を書くにあたって、(ある程度までは)センスも何も必要ない。テクニックにすぎない。だったら、まずは合理的に最短距離でテクニックを習得しよう。ようは「やり方」だ。
でも、そこで終わってはいけない。大事なのは、ここから。型を習得し、自分のものにできた先に、本当の自由がある。
だけで終わらないところが本書のすごいところ。手に入れた「自由」は何のために使うのか。その答えが実に素晴らしい。同感。というか、まったく同じことを考えていた。プロセスも、結論もほぼ同じ。思いを形にしてくれた気分。いい本に出合えた。
本書の内容を、こんな感じに言い換えられるかな。
本質にいきなり到達しようとはせず、まずは形式をうまく活用しとけ。いつしか本質が見えてくる。そして、見えてきた本質は「世のため」に使え。
Posted by ブクログ
書名にまったく偽りがない小気味の良い教科書。精神論やふわっとした語り方で、結局どうすれば良いかわからないということがなく、きちんと実行すべきハウツーがていねいに語られている。余計な配慮とか言い訳が一切ないので、読んでいて純粋に気持ちが良かった。
論文に限らずまとまった文章を書く人なら一読しておいて損はないと思う。
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論文と聞くと、きちんと書いた経験がないということもあり、かなり苦手意識を持っていたが、反証可能なアーギュメントをパラグラフライティングを用いて論証することである、という筆者の主張はビジネスの場でも通用する内容で非常に分かりやすかった。また、アーギュメントの作り込みや論文の読み方に関する演習、具体的にどの程度の引用をすれば良いかなどの指示もあり、論文に関するモヤモヤは取り払われた。
Posted by ブクログ
すごく読まれていると以前から見聞きしていてすごく興味があったので買ってみた。
私の頭では一度では理解できなかった。
というか、書かれていることを実践に落とし込んで初めて意義がある本だと思う。
8章まで読むとアンパンマンを深く知ることができるのがまた面白いところ。
Posted by ブクログ
初学者が独力で学術論文を書く方法を指南する本。
ただし人文学系のレポート、論文を念頭に置いている。
書くまでに必要な作業は以下のような感じ。
(なお、以下はメモを作って、先行文献や資料を集めて詠み込んで…という作業は行ったり来たりするのだろうから、単線的な「手順」というのはふさわしくない)
1 論証が必要な命題である「アーギュメント」を作る
2 アーギュメントを鍛える
3 メモからパラグラフを起こす
4 先行研究のフォーマットを研究し、パラグラフ解析をする
5 抽象度を調整し、必要な情報を組み合わせて論証する「長いパラグラフ」を書く
6 先行研究を批判的に引用し、自分のアーギュメントのアカデミックな価値を示す
7 研究の応用可能性を説く結論、イントロを書く
*イントロにはアーギュメント、先行文献の批判的な引用を通して示すアーギュメントのアカデミックな価値、論のプロセスを示す「シノプシス」を含める
「まったく新しい」と銘打つだけのことはあって、これまでの類書にはない、明快な印象を受ける。
例えば、参考文献はどれくらい読むべきかについて、ジャーナル程度のサイズの論文なら、30~40本、と示してある。
論文投稿を目指すなら、徹底的に狙う媒体に載っている論文のフォーマットを研究すべきという。
できればその媒体に複数の論文を載せている著者のもの、なるべく新しいもの、フォーマットを厳格に守る傾向が強い若手研究者のものを選べ、とアドバイスは具体的だ。
パラグラフ解析は、自分でもやってみたいと思った。(まあ、やってみるときっと、これってどう考えたらいいの?と困惑することは目に見えているが。)
ただ、ひとたび本を置くと(出た、自分のいつものパターン!)、いや、初学者(本書の対象には講義で課されたレポートを書く大学生も含まれている)にとって、アーギュメントの価値を判断できないんじゃないかとか、そもそもアーギュメントを作れないんだって、とか言いたくなってくる。
そこはやはり大学の講義で繰り返しトレーニングして体得するところなんじゃないかなあ。
Posted by ブクログ
論文とはどう書くのが正解なのか。
人文社会科学系の研究の手法を明確にしてくれる好著。
仮説にこだわりすぎなくてよいのは少しホッとする。
こういう考え方もアリなのね。というかスタンダードなのね。
アーギュメントの価値については特に印象に残った。
アーギュメントはアカデミックな価値を持たなくてはならないということ。当たり前なんだけど、はっきり言いますね。アーギュメントにアカデミックな価値がないかぎり、論文として成立しないというところも、サクッと本質に切り込んでいて気持ちいい…
だから、論文とは、アーギュメントを提出し、それが正しいことを論証するもの。
アンパンマンで例文が書かれているのが、今時(朝ドラね)でなんかちょうどよい笑
パラグラフの分量にまで言及してて、親切。
これなら書ける、という人多いのでは。突き放してなくて(つまり偉そうでなくて、手を差し伸べてるところが)とてもいい。千葉雅也が推薦するのも納得です。
Posted by ブクログ
文系の論文の型が気になっていたことと、話題だったので手に取ってみた。
内容は平易ではないが、興味深かったり、目から鱗の記述が多く、新しいという書名を体現していると感じられた。
難しすぎると感じたら、後ろの9章から読んでみるといいかもしれない。
Posted by ブクログ
論文を書く必要性にせまり、この本をよんでみました。私のかく論文は人文系ではないので、どの程度、役に立つかわからないのですが、この本を読んだ後、やる気がわいてきました。内容は一部、難しかったです。
Posted by ブクログ
コンサルの仕事の中での論理構築に役立つかと思ったが、論文を書くわけではないので途中で読むのを止めた。「アーギュメント」という言葉を使っているが、MBAで出てきた「イシュー」と同義と捉えられるし、1パラグラフ1メッセージは1スライド1メッセージだろうし、通じるところはやはり多々あった。
Posted by ブクログ
単なる参考文献や章立ての方法ではなく、実際の文章の書き方である。結構売れている本である。アーギュメント(意見)を中心にしてどのように書けばいいのか、ということや査読論文の方略まで書いている。大学院生に最適である。文系向けということであるが、教育学部でも役立つであろう。ただし、レイアウトの形式が非常に読みにくく、古色蒼然であり、国文学部の論文の書き方の本のようである。理系のためのアカデミックライティングの2色刷りの本と比較すると雲泥の差である。そのために、文学部以外の学生として、教育学や社会学に関連する学生は敬遠してしまうかもしれない。