あらすじ
日本有数の大企業・リクディード社のインターン生だった女子大生の松岡まどかは、突然内定の取り消しを言い渡される。さらに邪悪なスカウトに騙されて、1年以内に時価総額10億円の会社を起業で作らねばならず……!? 令和、AI時代のスタートアップ快進撃!
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Posted by ブクログ
安野貴博氏による本作は、AIスタートアップを舞台にしたフィクションでありながら、現場のエンジニアにとって「あるある」が詰まった作品でもある。登場するサービス名が「リクディード」「ユアナビ」など、思わず吹き出してしまうようなパロディ調でありつつも、その裏にあるプロダクト設計・スケールの苦労・AI特有の不確実性は妙にリアルだ。
物語のテンポは非常にスピーディで、プロダクトのピボットや仕様変更が頻発する様子は、まさにスタートアップの開発現場そのもの。AIを武器に事業を立ち上げる主人公の試行錯誤は、技術的負債との戦い、データの扱い、モデル精度の壁といったエンジニアが日々直面する課題をうまく物語へ昇華している。フィクションでありながら、技術サイドの臨場感はかなり本格的だ。
キャラクター面では、遠藤と郷原の“悪役”が物語を良い意味で掻き回す。郷原のような分かりやすい悪党の存在は、スタートアップに必ず現れる「露骨な利害衝突」を象徴しており、読者としてはハラハラしつつも最後はしっかりとカタルシスがある。一方で遠藤の設定は、物語を動かすトリガーとして機能しているものの、やや強引に感じる部分もあり、キャラクター造形としては賛否が分かれそうだ。
とはいえ、本作が描く「AIスタートアップのスリリングさ」は非常に魅力的で、特にAIプロダクトに携わるエンジニアにとっては、日常的な課題がドラマとして再構成されている点が読みどころとなる。技術とビジネスの両輪が高速回転する現場を疑似体験できる作品として、エンジニアにおすすめしたい一冊だ。
Posted by ブクログ
ページを繰る手が止まらず、
あっという間に読み終わった。
安野さん、
政治家、AIエンジニアと多才すぎ…
ユニークなAIエージェントが沢山出てきて、ボイスレコード用のペンダントが欲しくなった。
ミトベが頼りになりすぎて、日曜大工で自分にカスタマイズした生成AIを作りたくなった。
環境がリーダーを作る、ってのもお気に入り。
難しいことにチャレンジしたくなる一冊。
でも健康には留意…。
Posted by ブクログ
起業を考えていたので小説は普段読まないが、参考にしようと読んでみた。起業の大変さ、AIの有益性を知る事が出来て良かった。小説としての面白さもあり、少し読んで寝るはずが、先を知りたくて5時間かけて、一気に読んでしまった。安野貴博さんはいろいろな能力があるんだな。彼がデジタル大臣になればいいのにね。
Posted by ブクログ
どんどんとページが進んでいった。
AIスタートアップしようとしている自分には、リアルな世界でこれから先こんなことが待ち受けてるのかもとワクワクした。
AIの未来がすごくリアルで面白かった。LLMに人格を持たせて自分用のえージェンにする、今からでもやりたいと思えた。
Posted by ブクログ
AI、人材紹介業、スイングバイIPO、スタートアップ、、など時事問題・トピックに満ち溢れた作品。AIを使いこなしてる人の世界線が垣間見れて楽しいし、こんな形でAIを活用したいと読みながら妄想してしまう。スタートアップ界隈の人は色々共感ポイントも多いのでは。フィクションでありながら、現実世界の描写でもあり、なんかちょうどよく、気持ちよく読み切れたおすすめの一冊
Posted by ブクログ
東大松尾研出身の注目の若手スタートアップ起業家、政治家、SF作家というバグったようなバックグラウンドを持つ安野さんの小説です。
安野さんはYouTubeなどで目にすることはありましたが、書籍は初めて読みました。最初なのでビジネス本よりも小説を読みたいな〜と思い、こちらを読みましたが、小説としての面白さというよりは、スタートアップというスピード感、勢いのある世界でAIという最新技術で挑戦していくという内容に興奮しました。
小説って、登場人物の内面に共感したり、ドロドロした心の底をえぐったり、天才的なワードセンスで感情を表現したり・・・、みたいなのがあるととても惹かれるんですが、そういうのとはちょっと違います。
スピード感と世界観、ストーリー性などがこの本の魅力です。でも、例えば下町ロケットとかを読んだ人だったら分かると思うんですが、馬鹿でかい目標に向かって力を合わせるような、体育会系ビジネス書って仕事している人人にはブッ刺さるじゃ無いですか!そんな感じのお話です。
そして、星5をつけた一番の理由はAIエージェントが実装された世界を書籍を通して知ることができたところです。今年中(今は2025/6)にはAIエージェントが実装されるだろうと言われていますが、AIエージェントを使いこなす姿を通して、ワクワクする未来を見ることができる点が最高でした。
Posted by ブクログ
起業×AI×日本ドラマの最高峰ここにあり。
これがシリコンバレー発のスタートアップだったら、こんなドラマにはならないのだろう。「起業」=「リスク」という意識がまだ根強く(それは間違ってない)、しかもそれを半強制的に背負わされた松岡まどかだからこそのドラマになっているのが本当に素晴らしい。
三戸部のAIと対話するシーンは、涙が止まらなかった。
Posted by ブクログ
面白かったのですぐに読み終わってしまった。
・AIネイティブな松岡がAIエージェントを効率よく利用し、短期間で効率の良い成果を出す新時代の働き方を提示してくれた。
・「短期間でスケールを目指す企業」スタートアップの成長過程など、勉強になった。
・ファウンダー・マーケット・フィットという、ファウンダー(創業者)とマーケット(市場)がフィットしなければ、つまり自分に向かない事業を継続していけないというのは最近自身も思うことがあり。。
・三戸部さんのいうように「世界に自身の価値を残せる」よう頑張っていきたい。
Posted by ブクログ
SF的なテクノロジーであったAIが、今や存分に業務に生かしていける時代になり、想像ではなく現実的なビジネス小説という形で触れられ、ワクワクしながら読み進めた。
社会に出ていく世代を身近にみている我が身としては、仕事の形の一つの参考になる所も多いのではとも思う。自分の今後の仕事の在り方も含めて示唆に富むとも。
著者自身がかなりアグレッシブに活動している人物なこともあり、今後の著作も楽しみにしている。
Posted by ブクログ
ひょんなことからスタートアップを起業することになったまどかの奮闘記。スタートアップって本当にこんな感じで数々の修羅場を潜り抜けていくんだろうなーという姿を感じるには非常にいい一冊だと思います。もちろんストーリーとしてもハラハラドキドキするような展開がたくさん散りばめられており、面白いと思います。三戸部さんみたいな師匠に出会えたら最高ですよねー。
Posted by ブクログ
間違いなくAIを活用しなければならない時代なのに上手く使えず葛藤する会社員に刺さるものがありました。ビッグデータの蓄積や分析、秘匿データの扱い、情報漏洩、面接時の偏見…現代の抱えるリアルな課題がフィクションの中に散りばめられていて圧巻。
Posted by ブクログ
面白かった。
インターンなのに、深夜まで働かされて、内定取り消しされた主人公が、起業することにしたものの、投資の形を取った詐偽にあい、会社を一年で急成長させないと行けなくなる話。
AIをフル活用しながら、会社を辞めて、一緒に戦ってくれる師匠と、遮二無二頑張る。
絶体絶命のピンチを、色んなアイディアで乗り越えるところが、面白かった。
Posted by ブクログ
チームみらいの安野貴博氏が小説を書いていると知って読んだ最初の1冊。すごいな〜!こんなに面白い小説まで書けちゃうんだ!
スタートアップ企業を立ち上げるだけでも大変なのに、様々な妨害まで受けることになる主人公が、容赦ないそれらの攻撃と、主人公が育てたAIと、メンターである元上司の教えを受けて成長していくストーリー。
飽きさせない。「常にプランBを持って動きなさい」なんていう学びもある。他の作品も読みたくなった。
Posted by ブクログ
予想外のきっかけで10億円企業を一年以内に作らないといけなくなった主人公。熱量とスピード感、緊張感と達成感、実際に自分が現場にいたらこういうふうに感じるんだろうなっていうリアルがビリビリに伝わってくる。色んな困難がこれでもかってくらい降り注いでくるが、それでも前を向いて成長していくストーリーはテンポも良いおかげもあって爽快だった。読んでるだけでメンタルが鍛えられ、迷いに打ち勝つマインドをもたらしてくれる、そんな瞑想本のようでもある。
Posted by ブクログ
1年で10億円企業を作らなければ1億円の借金を負うという、スタートアップ投資詐欺に引っかかった松岡まどかのお話。
スタートアップについての知識が薄かった僕でも特に詰まることなく読み進められた、むしろ読む手が止まらなかった
「環境が人を作る。リーダーにならないと死ぬ環境では、人はリーダーになれるんだ」
「世界に君の価値を残せ」
Posted by ブクログ
序盤で「これ遠藤は偶然事故に巻き込まれるぐらいしかインガオーホーする方法がなくない?」と思いながら読んでたら何も報いを受けることなく、遠藤がいい空気を吸ったまま終わってしまった。
そこだけが気になったけど他の部分は楽しく読めました。
Posted by ブクログ
安野さんってどんな本書くんだろう?なんてちょっとした気持ちで読んでみた。
スタートアップを立ち上げる話。
予想以上に、面白かった!!
もちろんストーリーの中には、ツッコミどころがあるところもあったが、それ以上に胸を打つシーンが沢山あり涙ぐんだ。
audibleで聴いたのもより良かったと思う。読み手の声がすごいあっていた。
「世界にあなたの価値を残せ」
Posted by ブクログ
「世界に君の価値を残せ」
常時自分の言葉を録音して、学習内容を元にAiにキャラクターを持たせて会話できるようにするというのがいいなぁと思った。プログラミングわからなくてもそんなことできるなんて、どうやるのだろう。私もやってみたい。まさかの上司の死と、上司を模したAiキャラクターとの会話というのも面白かった。
スタートアップのことも特に知らなかったので、こんなにスピード感が大事なのかと勉強になった。
Posted by ブクログ
Audibleで聴いた。
最初の方は、仕事できなさそうな女子が騙されて、なんかつまらなそうな話かと思ったけど、上手く行ったり、トラブルが起きたりの連続で、応援したくなって、続きが気になって、楽しんでいた。
最初は仕事できなさそうと思った松岡だけど、めちゃくちゃAI使いこなせて、エンジニアじゃないのに知識あって体力があった。
Posted by ブクログ
サクサク読めた!小説読む意義また発見。自分のリアルではもはや絶対体験することのない世界に没入できる。映像作品よりなんか没入する感ありますねぇ。
Posted by ブクログ
面白かった。とても。
でも。でも、でも、でも。その終わりはないでしょう。
リグディードと仲良くなってキレイに終わっているけれど、私が望んだ最後ではなかった。
リグディードには大ダメージを与え、梨本は追放して欲しかった。裏切った者はまた裏切るし、リグディードがおとなしいのは最初だけ。
再起不能にできるチャンスがあったら、それは絶対に、迷いなく、瞬時に実行しなければなりません。でなければ結局殺されるのはあなたです。あなたを信じてついてきた仲間たちです。あなたは裏切り者を救ったと思っていますが、それは、自分を信じてついてきた仲間を裏切った行為です。
と、松岡に言いたい。
言ったところで意味ないけど。
それと遠藤。こいつもなんとかして欲しかった。
郷原と遠藤は逮捕され、報道され、執行猶予付きで良いので実刑を受けて社会的に抹殺される終わりにして欲しかった。
兄。
兄きっかけの逆転が来るかと予想していたが、何もなかった。
いろいろ思ったが、思うほどに心を動かされた作品だった。
もしかして、今後の伏線?
いや、それはないよね。
さすが安野さん。素晴らしいエンタメでした。
最高です。
Posted by ブクログ
とある投資家に騙されて起業することとなった女の子が、会社作りをつうじて一流の起業家へと成長していく話。
スタートアップ業界の初歩を分かりやすくストーリーに溶け込ませており、理解しやすかった。
AIってそんなこともできるのかと感心した。
「世界に自分の価値を残す」というのは、現実世界でもとても大切なことだと思う。
Posted by ブクログ
参議院選にて知った安野さんの著書
リクルートに内定をもらった新卒社員が採用担当郷原の悪だくみによって内定を破棄される。行く先に困った松岡はスタートアップ詐欺に騙され起業の契約を結んでしまう。その契約は1年間で10億円の価値のある企業を作らないと1億円の損害賠償を払うという契約で、松岡はなんとか起業を成功させるために走り続ける。
リクルート時代の師匠三戸部に大きな影響を受けながら成長していくものの、郷原の邪魔やシステムトラブル、三戸部の死など様々な困難が訪れるが一つ一つと向き合いながら最終的にリクルートの子会社化という形で成し遂げる。
三戸部
「私はこの世界に価値を残したいだけなんだ」
「君の価値を残せ」
松岡
「私はただ、ひたすら目の前の問題を解決し続けてきただけだ。やっているうちに、不思議と私は仕事が好きになっていった。気づけば自分の中には情熱があった。だから仮に君たち働く意味やモチベーションを見つけられていないとしても不安に思う必要はない」
Posted by ブクログ
松岡まどかが、何度も何度も信じたくないような出来事にぶつかり挫折し、
最後の最後まで諦めなかったからこそ次の動作に踏み切ることができたのだと思う。
自分にはこんな熱量はあるのか
これがしたいという劇的な熱量がないとしても、
まどかのように、転職市場と人をマッチさせるという信念が大事だ
信念を持って物事を考えよう
そして、その信念を信じて行動すれば何かしら結果が出てくるのだ
自分の信念とは。
マインドノードで整理しよう
Posted by ブクログ
展開が早いが軽快に情景が移りゆく感じがする。こういう成り上がり的なお話は個人的に好み。深夜枠のドラマでやって欲しいようなイメージ。キャスティングは、主人公まどかを芳根京子、三戸部を戸田恵梨香なんかがやるのか。ちょっと違うか⁈
Posted by ブクログ
お仕事本!AI疎い(疎いではすまされない世代なので勉強しないと…)でも楽しく読めた!!
安野さんの走りながら新党の党首として選挙に臨んでいった姿勢や考え方とも重なる部分があるように感じた
Posted by ブクログ
みらいの党の安野さんの著書。YouTubeでご夫婦のお話されているところを見て、気になったもの。
たしかほんタメでも紹介されていた記憶。
あらすじは、大学生の松岡まどかが内定取り消しになり、起業することになったものの、実はとんでもない契約で1年後に時価総額10億円達成しないといけないというもの。
AIや起業といった今どきなビジネスお仕事小説ではあるものの、松岡や三戸部といった人間関係やまどかの成長を見届ける青春小説っぽさが面白い。
小説の構成がうまくて、いずれ起こる事件に関係するんだろうなという一場面がちりばめられているから、厚さの割にページをめくる手が止まらずあっという間に読める本だなと思った。
途中からAIとか技術的なところはあまり焦点に当たらないし、悪役はずっと割と悪役ではあるんだけど、だからこそまどかとその会社の成長から話がぶれずに楽しめた。