【感想・ネタバレ】シルバービュー荘にてのレビュー

あらすじ

スパイ小説の巨匠の遺作私自身がずっとル・カレに対して抱いていた「なぜ、あの時代の、あの場所を書かないのだろうか」という疑問に応えてくれた感激の一作だ。――真山仁(小説家)「真山メディア」より英国の危機をめぐり、「部(サービス)」と元スパイ、巻き込まれた書店主の運命とは?ロンドンで敏腕トレーダーだったジュリアンは海辺の町で書店主となった。まもなく亡父の友人だというエドワードが現われ、書店の地下室に強い興味を示す。その頃イギリスの情報機関「部(サービス)」で国内保安の責任者を務めるプロクターが、子連れの若い女性に渡された手紙から自国の危機を知り、調査を開始。やがて、その調査はジュリアンの周囲に迫っていく。スパイ小説の巨匠の遺作。あとがき/ニック・コーンウェル

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

相変わらず不親切で難しい。でもワクワクしちゃう。
ジュリアンとプロクターがいつ接触するんだろうとやきもきしながら読み進めた。
意外なエンディングにやったったな〜! と拍手。
著者が亡くなったのは2020年12月。もう5年か。
本著が遺作。

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2025年08月18日

Posted by ブクログ

いつか読もうと積読状態の「寒い国から帰ってきたスパイ」をよそに、遺作となった今作からル・カレ作品に手を出した。諜報部の保安責任者と脱サラした書店主の視点が切り替えながら進行する前半は物語の進行方向が読めないものの、<シルバービュー>での対面を皮切りに、物語を取り巻く構図が徐々に明らかとなる。大義の為にその身を捧げた諜報部員の半生は悲哀に満ち溢れ、国家の名のもとに翻弄される現役のメンバー達にもそこはかとない空虚感が漂う。理解し切れない用語や言い回しも多々あれど、熟練の技法に裏打ちされた静かな余韻を味わった。

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2024年06月25日

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