あらすじ
驚愕の研究、最前線!
脳からコンピュータに意識を移す!!
意識はどのように生まれるのか?
生命科学最大の謎を解く、切り札がここに!
意識のアップロードを可能にする秘策とは?
永遠の命を得た意識は、何を感じ、何を思うのか?
科学者人生を懸けた渾身の書!
【本書の内容】
・なぜニューロンの塊にすぎない脳に「意識」がわくのか
・「意識の解明」と「不老不死の実現」一石二鳥の妙案
・右脳と左脳を切り離すと、二つの意識が現れる
・新型ブレイン・マシン・インターフェースで、脳半球と機械半球をつなぐ
・人工神経回路網に意識を移し替えることで、意識を解き明かす
・意識のアップロード後には、現実世界と見紛うばかりの世界が待つ
・アップロードされた「わたし」は「わたし」であり続けるか
【目次】
1章 死は怖くないか
2章 アップロード後の世界はどうなるか
3章 死を介さない意識のアップロードは可能か
4章 侵襲ブレイン・マシン・インターフェース
5章 いざ、意識のアップロード!
6章 「わたし」は「わたし」であり続けるか
7章 アップロードされた「わたし」は自由意志をもつか
8章 そもそも意識とは
9章 意識を解き明かすには
10章 意識の自然則の「客観側の対象」
11章 意識は情報か 神経アルゴリズムか
12章 意識の「生成プロセス仮説」
13章 意識の自然則の実験的検証に向けて
14章 AIに意識は宿るか
15章 意識のアップロードに向けての課題
16章 20年後のデジタル不老不死
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
意識をコンピュータ上にアップロードする。
SFではよく見かける設定だが、私は以前からその考えに懐疑的だった。
アップロードされた「私」は、現在の私と同じ記憶や人格を持っていたとしても、結局は別の存在なのではないか。そこに意識の連続性はなく、元の人間を複製しただけにすぎない。私はそう考えていた。
しかし、この本はそんな私の疑問に、一つの回答を示してくれた。脳を半分ずつ段階的に電脳化していけば、意識の連続性を保ったまま、最終的に脳全体をコンピュータ上へ移行できるという。
技術的に実現できるかどうかはさておき、理論上は可能なのかもしれない。そう思い直すきっかけになった。著者は、今後20年ほどで電脳化が可能になると見積もっているようだ。
ただし、電脳化した後も、機械化された脳やサーバーを維持するための費用がかかる。そのため、実用化されたとしても、当初は富裕層から利用が始まるだろう。
特に衝撃を受けたのは、本の終盤に書かれていた内容だ。たとえ十分なお金がなくても、電脳世界で現実社会のシミュレーションを行い、その結果を現実世界へ還元する「労働」に従事すれば、電脳世界で生き続けられる可能性があるという。
著者が明確に述べているのはここまでだ。しかし私は、そこから一つの恐ろしい可能性に思い至った。
もし電脳世界の住人が、現実社会を再現したシミュレーションの中で生きるのだとしたら、私たちが現実だと思っているこの世界もまた、すでに何者かによって作られたシミュレーションである可能性を否定できないのではないか。
この本は、暗にその可能性まで示しているように感じられた。