あらすじ
クリエイティブな「表現」、独創的な「アイデア」、誰も見たことのない「企画」に、人びとを魅了する「作品」──そんな優れたアウトプットを生み出し続けたければ、やるべきことはただ1つ。「インプット」の方法を変えよ。
若きクリエイターたちのための、知的インプットの技法!
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世には「どうアウトプットするか?」の本ばかりが溢れている。しかし、実際に一番重要なのは「どうインプットするか?」のみ。
30年間にわたり、坂本龍一、篠山紀信から、デザイナーのカール・ラガーフェルド、画家のエリザベス・ペイトンなど数々の内外トップクリエイターたちと仕事をし、さらに美大生やクリエイティブ職に就く社会人に教育活動を行ってきたなかで著者が気づいた「真実」がある。
それは、「第一線に居続けるトップクリエイターほど、自分のひらめきや才能というものを全く過信していない。そうではなく、彼らはアイデアやひらめきが生まれる"仕組み"をもっている」ということ。
その仕組みとは一言でいえば「大量のインプット習慣」である。
・アウトプットの質と量は、インプットの質と量で決まる。
・クリエイティブなアイデアとは、インプットした要素の掛け合わせに過ぎない。
・大事なのは、質が高く負荷のかかる知的インプットを大量に行うこと、それに尽きる。
すごいクリエイターほど、そういった独自の「インプット・ルーティン」を何十年も淡々と続けている。同時代のすごいものと過去のすごいものを大量に観て/聴いて/味わって/体験し、インプットしたものの本質について誰よりも考え、自分の血肉にしている。そしてそれらを組み合わせ、新しいクリエィティブを大量に生み出し続けているのである。
若い人や中途半端なプロほど、センスやひらめきに頼りがちで、アウトプットばかりに気を取られ、インプットの量も質も圧倒的に足りていない。それでは一発屋にはなれても、真のプロとして生き残り続けることはできないだろう。
生成AIが台頭するなか、クリエィティブ業界に限らずあらゆる業界においてこれまで以上にクリエイティビティ/創造性の重要度が増している。けれど、その獲得を教える本はアウトプットのテクニックを説いたり、ハックやレバレッジ的なショートカットを目指すものばかり。
そうしたトレンドに抗い「クリエイティブに一番重要なのは1にも2にもインプットである」というスパルタ的主張を展開し、何を、どう、インプットすればいいかを具体的に説くのが本書である。
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このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
・自分を賢くしないものを、自分の目と耳と口に入れない
・覚悟の日常化
→常に覚悟できてる?瞬間的じゃない?
・短編小説、詩、エッセイを日常的に読む
・自分か世界の中心ではなく、自分が世界を上手く回らないと行けないのであれば今の世界を歴史を深く知るためにインプットし続けなければならない。
・言葉の組み合わせは音楽から学べ
・音楽を集中的に聞く時間作れ
今の自分の在り方を考えさせられた。
環境は今の自分を写す鏡。だからこそ自分の触れるものを今1度考えろ
Posted by ブクログ
非常に面白かった。しかしながら「習慣」についての本ではなかった。インプットについての本。インプットが厳選されればアウトプットはおのずと天才的なものになる、という本。習慣について読みたかったので星は三つ。
章のタイトルだけ読んでもなかなか面白い。以下に二三を上げておく。
31:自分を賢くしない物を、自分の目と耳と口に入れない。
33:いい物ではなく、すごい物をインプットする。
いい物は山ほどある。凄い物になると厳選しなければならず、その厳選された物ひとつは、良い物を10インプットするよりも力がある、との事。
232:優れたアウトプットとは、意外性のある者の組み合わせである。
※アウトプットとインプットに関しては、他の本の焼き直しのような内容だが、具体的なインプット例をあげているところが本書の真骨頂と思った。
Posted by ブクログ
とにかくインプットしなければアウトプットの質は良くならないということを痛いほど聞かされる一冊。ただ、まさにその通りだと思った。学んでいないものが出来るわけない。そう考えると、日頃何をインプットしているかで、アウトプットの質が変化するのは必然であると考えて問題ない。日頃のインプットの質にこだわることで、アウトプットの質を高められる人間になっていきたいと感じた。
Posted by ブクログ
『インプット・ルーティン』を読んで最も響いたのは、アウトプットは「既存のアイデア×既存のアイデア÷大量のインプット」という式に象徴されるように、土台となるインプットが何より重要だということだ。
自分の中から勝手に新しい発想が泉のように湧いてくるわけではなく、普段から膨大に蓄えていなければ何も生まれないという現実は、厳しくも的を射ている。
さらに印象深かったのは「精度」の話だ。SNSや動画で大量の情報に触れていると、あたかも豊かにインプットしている気になるが、それはただの幻想だ。
闇雲に走ってもマラソン王者になれないように、インプットにも戦略が必要だ。特に「良いもの」ではなく「スゴいもの」を選ぶ視点は目から鱗だった。
確かに世の中にはそこそこ良いものが溢れているが、時代を超えて残り続けるスゴいものはごく一部。
その少数精鋭にどれだけ触れられるかが勝負なのだと思う。また、本を読むときに「本当にそうなの?」と疑い、反証し、自分の頭で再構築する作業はまさに脳のダンベル。
単に楽しく読むだけでは思考力は育たないと肝に銘じたい。さらに、課題は与えられてから考えるのではなく、普段から頭の端に置いておき、何かを見るたび「これって使えないかな?」と考えることで初めて、厨房に立ったときにスムーズに答え合わせ=アウトプットができるのだという例えも秀逸だった。
読書を隙間時間に取り込み、日常に馴染ませる習慣もぜひ取り入れたい。
そして最終的に目指すべきは、意外性ある組み合わせから生まれるアウトプットであり、変化の最前線に立ち続けるためには、このインプットのルーティンが欠かせないのだと改めて感じた。
Posted by ブクログ
元々天才は存在しない。
天才と呼ばれる人はインプットの量と質が違う。
知識が自信になる。
少しのインプットでは身にならない。
天才と呼ばれる人は特化したい分野の本や映画、音楽などこれでもか!ってくらいインプットして自分の知識へと変えている。
新しいアイディアは意外と既存のもの✖️既存のものででてくる。
アイディアが中々思い浮かばないのは、その分野でのインプットが足りてないから。
言いアイディアを思いつける人ほど、インプットした内容が整理され組み合わせられるようになっている。
私はそもそもインプットの量が足りてないことと、
インプットとした内容を自分の頭の中で組み合わせて整理できていなかった。