あらすじ
この夏、パリの舞台で、世界の頂へ挑む石川祐希の初の自叙伝。
ミラノでの撮り下ろしを含む豪華巻頭カラーぺージ付き!
18歳で代表デビューを果たして以来、10年かけて名実ともに世界に誇る日本のエースに成長したバレーボーラーの石川祐希。高校時代から日本のトップを走ってきたが、国際舞台では悔しい想いも味わってきた。そのなかで自身の成長とチームの成長がシンクロし、パリでは半世紀ぶりのオリンピックの表彰台=世界の頂を狙える位置に上り詰めてきた。
本書は石川が、選手として、人として、これまでの人生の喜怒哀楽を初めて綴った自叙伝。バレーボールとの出合い、中学時代の試行錯誤、イタリアでの武者修行、オリンピックの舞台、日本代表キャプテン就任……。これらのターニングポイントを縦軸に、心の在り方、体のケアやリラックス方法、家族、仲間への想いを横軸にして今・過去・未来を綴っている。
【目次より】
第1章 世界最高峰のリーグで
・目標設定の立て方
・世界ナンバーワン選手の条件
・今の自分の最大の強み
第2章 バレーボールとの邂逅
・人生初のスパイク
・試合よりも記憶に残ったアイスクリーム
・拒み続けたキャプテン
第3章 星城高校での3年間
・自主性のなかで日本一を目指す
・仲間のためにがんばるということ
・六冠達成とその後
第4章 コート内外で広がる世界
・初の日の丸と意識変化
・突然のイタリア行き
・インカレ最終日に心に刻んだ言葉
第5章 プロとしての生活
・プロとアマチュアの違い
・SNSとの付き合い方
・世界と戦うために必要な要素
第6章 日本代表に選出されて
・緊張の初代表で起こった事件
・嬉しいけれど嬉しくない受賞
・オリンピックという舞台
第7章 人生の決断と気づき
・内側から生まれた責任感
・選択できるという自由を求めて
・日本代表のキャプテンとして
第8章 オリンピックへの切符
・真剣勝負で感じた世界との距離
・監督とキャプテンの関係性
・自分にできないことは仲間に委ねる
第9章 まだ見ぬ頂の景色を求めて
・目指すべき環境に飛び込めばいい
・楽しみながら結果を求める
・まだ見ぬ頂の景色を目指して
日本男子バレー、世界ランキング2位(2024/6/24現在)。
ロンドン、リオと2大会連続で五輪の切符を逃してから僅か10年足らず。これだけ輝かしい結果を残す日が来ようとは、誰が想像しただろうか。
その快進撃を支えた立役者の1人が、現日本代表キャプテン・石川祐希選手だ。
高校時代には前人未到の6冠達成、公式戦99連勝。2014年に日本代表入りを果たしてから、不動のエースとして君臨し続けてきた。
そんな”日本史上最高の逸材”と謳われる石川選手が、初めて自身の選手生活や競技に対する考え方を語ったのが本書だ。
日本バレー界の先頭を走り続ける石川選手だが、彼の人生のターニングポイントは何だったのか。さらに、その出来事を経て、石川選手は何を思い、どう変わったのか。
バレーの神様に愛されたエースの、完璧を求める”超人さ”と、泥臭い”人間らしさ”。
相反する2つの要素が詰まった、この1冊。
来るパリオリンピックで、日本の男子バレーは必ずやメダルを獲得してくれるだろう。願わくば、一番光り輝く色を。
その前哨戦として、ご一読あれ。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
日本を代表するプロバレーボール選手、石川祐希選手の自叙伝です。
「子どもたちには絶対に真似をしないでほしい」という、負けず嫌いでやんちゃな子ども時代のエピソードがなかなか強烈でした。
2023年のパリオリンピック予選で男子バレーに興味を持った身としては、その辺りの事情を知ることが出来た第8章が最も心に残りました。
「バレーボール以外のことは考えられない」とまで言い切り、ストイックに更なる頂を目指す石川選手のことをもっと応援したくなる本です。
Posted by ブクログ
パリ五輪の前に、石川祐希のここまでの軌跡をたどる自伝。
同年代で、しかも同じ時期(中高大)でバレーボールをしてきた者として、今の全日本の躍進に感化されないわけにはいかない。さらに、その全日本でもキャプテンを務め、イタリアリーグでも世界トップのペルージャへの移籍が決まっている石川祐希に影響を受けないわけがない。そんな石川が普段から何を考え、どんな感覚でバレーボールに取り組んでいるのか、純粋に興味をもった。
読後の感想としては、想像通りではあった。常に自分自身の成長にフォーカスし、チームを勝たせることだけを考えている。自分自身の成長のためには、積極的に機会を求め、海外へも行く。そして、特徴的なのは兎に角、自分の頭で考える点でだろう。
星城高校での教えもあるかもしれないが、勝利に直結しない練習や因習への忌避感は全体を通じて感じる。無駄を省き、目標に対して直線距離で物事を考える本質的な思考様式は、参考になるし、総合格闘家の堀口恭司の自伝にも通じるものがあった。食事や睡眠も、そもそも興味がないということもあるそうだが、管理し、コンディション調整に余念がない。キャプテンを担うこと、プロと言う選択肢をとることで、自分を追い込み、言い訳をさせない環境を自分から作るという点も、単純に素晴らしいとおもった。自分もそこまでできているのだろうかとも、自戒する。
なお、印象的であったのが、プロとして意識した際に、一番考えるのが怪我のリスクであるという点だ。海外リーグやプロバレーボールプレーヤーとして考えた場合、怪我をしてしまうと最悪解雇もある。一方、現在の日本の実業団方式では、仮に怪我で選手生命が絶たれてしまった場合には、ビジネス側に異動して、雇用は継続される。そうした環境の違いの中で、大学時代から怪我に悩まされてきた石川は、現在全力を注いでいるのがコンディション調整であり、怪我の防止である。
この部分に、石川の高いプロ意識が集約されるとともに、自分自身どうしてもプロフェッショナルであることと、リスクに対しての備えを万全にすることの関係性について関心を持ってしまう。高いプロ意識を持つ、ということと私自身同義に思えるのが、内田樹氏が言う「天下無敵」の概念である。合気道の師匠であり、武道を探求する内田氏によれば、武道の目指すものは「天下無敵」である。これは、なにか血なまぐさいものではなく、敵とは「自分自身のパフォーマンスを落とすもの」という概念的なものである。武道を極めることは、パフォーマンスを最大化することに他ならない。そうした場合、例えば体調不良やケガ、環境におけるノイズもすべて敵となる。準備や意識によって、あらゆる敵を排し、むしろ自分自身のパフォーマンスを高める契機や道具にしてしまう、まさにそれが「天下無敵」なのである。結果がすべてのプロの世界で、たとえ怪我をしているからといってパフォーマンスが落ちることは、言い訳にならない。そんな世界の中で、彼は怪我という「敵」と闘い、可能な限り無力化することに取り組んでいる。
なお、高いプロ意識を持つ人間にとって、結果のすべてと言う世界において、怪我リスクについて関心を持つという点は示唆に富む。私は、企業の従業員福利厚生を企画・支援・手配する仕事をしているが、福利厚生の究極的な役割はセーフティネット機能であると直感している。海外では、まさにセーフティネットが福利厚生の中核であることは、私は端的に社会保障制度の差異であると感じていたが、今回の石川の本を読んで、海外における職業人のプロ意識の高さにも理由があるのではないかと考え始めた。昨今、日本でもキャリア自律であるとか、ジョブ型雇用であるとか、自分自身のスキルを自分自身で有機的に活用し、高度な専門性を持つ人間として企業に、ひいては社会に良いインパクトをもたらすということに目が向けられてきたが、海外ではジョブ型雇用が一般的であり、基本的にキャリア自律は自明の環境である。そんな中で、高いプロ意識をもって働く中で、一縷の不安となっているのは、自分ではコントロールできないリスクへの備えであるということは、示唆に富んでいる。
キャリア自律が高く、プロ意識が高くなればなるほど、自分でコントロールできることと、できないことの限界や思考がクリアとなり、そうしたコントロール不可能の事象に対しての関心が高まる。そうすると、自ずと企業が福利厚生としてリスクへの備えをすることの受益感や価値について抱きやすくなるのではないか。そうしたことも考えた。
Posted by ブクログ
東京オリンピックの男子バレーの試合を見た時から
男子バレーが面白い!と思ってました。
そのあと、テレビ等で放映されたバレーボールの試合を見ながら、石川選手のファンになり、こちらの著書を読みました。
テレビなどのインタビューや特集など
いろいろなメディアで取り上げられているので
知ってる内容もありますが
それでもこの著書を読んで感じたのは
「バレーボールが大好きなんだな」
ということです。
私自身もバレーボールをやっていましたが
面白いとか楽しいとか好きとか感じたことがありませんでした。
まず、四六時中
バレーボールのことを考えられるし
バレーボール中心の生活でも苦でもない
というところがスゴイです。
そしてそこに石川選手はバレーボールの才能もあって
持って生まれるべくした選手なんだと思いました。
今回のパリオリンピックではメダルを逃してしまいましたが、試合は見ていてとても面白かったです!
次回のオリンピックでもぜひ活躍してほしいですし
また応援しようと思います。
Posted by ブクログ
やっぱり、生き様がカッコいい。
キラキラした気持ちになりました。
常に目的や、なりたい姿、イメージをもって、じゃあそこに何が必要なのか?質の良い、意味のある行動をとる。そういったところが印象的でした。
パリオリンピックへの気持ちを語っている部分、すごく刺さりました。絶対勝てる試合はないし、世界ランクが上だから勝利が保証されてるわけでもない、その中で準々決勝のイタリア戦のあの試合、きっとこの結果もまたバネにしてメダルをとりに行くんだろうな、どこまでもカッコいいなと思いました。そして、自分自身も全力でバレーボールを面白いと思い、楽しくプレーしている。と、『好き』を全力でできるのは素敵で、だからこそこんなにもオリンピックで多くの人達に感動を与えたんだろうなと。
オリンピック後に読み終えて、もっと好きになりました!
Posted by ブクログ
今年のネーションリーグからファンになった石川祐希さん。
彼の魅力は、バレーの実力は勿論、その人間性にもあります。
人間性の部分を、少しだけ覗かせてもらえる本。
彼のファンはぜひ読んでみてください。
きっと最後まで一気に読み切れるはず!
Posted by ブクログ
はい、バレーボール大好きのわいが思う日本男子バレーボール史上最高の選手石川祐希選手のパリオリンピック直前に発売された自叙伝でございます
いやー、パリオリンピック日本代表は結局7位とちょっと期待されたほどは振るわなかったけど、面白いバレーを見せてくれたよね
本書は石川選手の本当にバレーボールが大好きという気持ちが溢れまくる一冊
こういう世界の超一流のアスリートの人って、怠惰なわいからすると、とんでもないストイックな生活を送ってるように感じるんだけど、本人たちはいたって普通というか、むしろ楽しんでるんよな
史上最高のプレイヤーは史上最高のバレーボール好きってことなんかな
石川祐希選手は現在29歳、イタリアセリエAのトップチームのひとつペルージャに所属していて、今後もチームはもちろん日本代表でも引き続き中心選手として活躍が期待されます
頑張れ!石川祐希選手!!
Posted by ブクログ
バレーボールが本当に大好きな人なんだなと読みながら終始思ったことだった。男子バレー日本代表の1ファンとして、とても興味深い内容で石川選手のテレビからは分からない一面を知ることができてよかった。これからも応援し続けていきたい。
Posted by ブクログ
バレーボールを中心に生活していても苦ではないくらいバレーボールが大好きなんだな。
日本の根性論というか、怪我をしても頑張って試合に出るよりも本人の将来を考えて止めるのが大人の役割で、それが海外では普通とのこと。中高生時代の怪我の積み重ねが大人になっても響いてくるから重要な問題。
学生時代の上下関係が不要で、部内全体がチームで助け合って成長しようするのがいいという考え方は元卓球の水谷選手と繋がるなと思った。
Posted by ブクログ
本当にちゃんと自分と向き合ってる
清水選手の本を読んだばかりだから余計に歴史を感じる
彼はバレーボール界を変えてくれた選手のひとり
みんながいなければここまで人気になることも盛り上がって注目されることもなかったけれど、風向きが変わった理由のひとつが石川祐希だ
石川くんがたくさんの選手のことを話しているけど、柳田くんとのEP嬉しいなあ フォームをお手本にして、ここぞという時に決めてくれるサーブの話とか…
大学最後の試合、3位決定戦を終えてのインタビューで涙してたのは単純に4連覇を逃したとか、ちゃんと合わせられなかったとか、チームメイトへの感謝とか色々あるのかなって勝手に思ってたけど、もっと自分への反省とか後悔とかがあったのだと読んで初めて知って、やっぱりすごい人だって思った
アスリートだからとかじゃなくて、こういう人だから今こうなってるってじわじわ思う
本当、福澤くんが言うように「バレーボールの石川祐希」というか、ただただ「世界のユーキイシカワ」って感じる
パリもちろんすごかったし感動したし感謝しかないけど、選手たちが悔しいならロスでもっと輝くことを期待して
Posted by ブクログ
ストイックだとは思ってましたがこれほどとは。バレーのために生きてるかのような御仁だ。オリンピックは希望する頂には到達出来なかったかもしれませんがこれからも応援してます。
Posted by ブクログ
パリオリンピック出場権を得た日本男子バレー。
少し前までなかなか注目されなかったところもあるけど、石川選手をはじめ、たくさんの選手の活躍で注目度も上がってきていると思い、主軸の石川選手の本を手に取りました。
純粋にバレーボールが大好きな石川選手、それが故に自身の成長のために多くの選択をし、糧にしてきたことがよくわかり、おもしろかったです。
Posted by ブクログ
来月開催されるパリオリンピックに出場をすでに決めており、メダルの獲得への期待など、注目を集める男子バレーボール日本代表のキャプテンであり、我が地元出身の英雄でもある、石川祐希選手による初の自叙伝。
バレーボールを始めた頃から、現在の日本代表のキャプテンとして活躍する現在にいたるまで、今まであまり知ることのなかった内容が満載です。石川選手が男子バレーボールに与えた影響を垣間見ることができますし、海外に挑戦する先駆者としての苦労や挑戦意識なども感じられます。
パリオリンピックを迎える前に出版されたのは本当にタイミングもよく、今後もしっかり応援していきたいと思います。そして日本代表のメダル獲得も大いに期待しています。
▼何もわからない状況でそこに置かれたとしても、環境によって人は学び、そして変わる。逆に、どれだけ意識を高くもっていたとしても、周りの意識やレベルがそれほど高くなければ、気づかぬうちに自分もそのレベルに合わせてしまう。
▼目的はさまざまなので、選ぶ道も人それぞれ違って当然だ。でも、バレーボールを極めたいと思っているならば、できるだけ早くトップレベルの環境を知ることはとても大切だと思う。周りにいる人たちがポジティブならば、自分もその影響を受けやすく、反対にネガティブな人が近くにいたら負の影響を受けやすい。環境を自分で選択する。その力をもつことはとても大切だ。
▼プロである以上、当然、結果も求められる立場で、結果こそが僕たちを評価するものであるということもよく理解している。バレーボールに限らず、最近はスポーツを「楽しむ」という」風潮がとても強い。それはいいことだけれど、ただ楽しく、遊びの感覚でやっているだけで、結果が得られる簡単な世界ではない。もちろん、だからといって「勝つためには苦しまなければダメだ」というのも違う。大切なのは、自分がどんな結果を求めて今がんばっているのか、その結果を得るために、どんな努力をするべきなのかを意識することだ。なりたい自分、将来をイメージしながら試合や練習をすれば、うまくいかなくて苦しいことも、乗り越えてできるようになり、必ず楽しくなる。
<目次>
第1章 世界最高峰のリーグで
第2章 バレーボールとの邂逅
第3章 星城高校での3年間
第4章 コート内外で広がる世界
第5章 プロとしての生活
第6章 日本代表に選出されて
第7章 人生の決断と気づき
第8章 オリンピックへの切符
第9章 まだ見ぬ頂の景色
Posted by ブクログ
石川さん、応援してます。
初めて知ったのは、大学生で日本代表に選ばれた時。あまりインタビューとか目立つ事が得意ではない印象だったから、キャプテンとか本当はやりたくないと思っているかもしれないなと思っていたけど、そんな事なくて、自ら進んでやっているんだな、とか知れて良かった。
Posted by ブクログ
石川祐希自書(多分)の伝記本!
文体が素人ゆえに特に最初は結構読みづらさを感じました。
デビューからずっと追っていても初見の話もありました。
1度読んだので、もう満足!