あらすじ
分身,夢,不死,記憶などのテーマが,先行諸作品とは異なるかたちで変奏される,端正で緊密な文体によるボルヘス最後の短篇集.本邦初訳の表題作のほか,「一九八三年八月二十五日」「青い虎」「パラケルススの薔薇」を収録.二十世紀文学の巨匠が後世にのこしてくれた,躊躇なく《ボルヘスの遺言》とよぶべき四つの珠玉.
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Posted by ブクログ
「一九八三年八月二十五日」
唐突に読み終わって、あまりに痺れた。
自分で自分に対面し、未来を知り、今が終わり、唐突に次が開く?!。なんという物語だ。
「青い虎」
うわぁ!!!!ハッピーエンドじゃない。ハッピーそうで、この世の条理を背負う不条理がある。
「パラケルススの薔薇」
科学の失礼さ。物語の必定さ。楽しさ。
なんかこういうの読むとすごすぎてため息が出るわ。
「シェイクスピアの記憶」
そこまでして求めたものをそんな風に投げやりに明け渡してしまうのか。