【感想・ネタバレ】ぼくの色、見つけた!のレビュー

あらすじ

第24回ちゅうでん児童文学賞で大賞をとった志津栄子の最新作!

トマトを区別できない、肉が焼けたタイミングがわからないことから、色覚障がいが発覚し苦しむ信太朗。母親は悪気なく「かわいそう」といい、試すようなことをしてくるし、症状を知らないクラスメイトから似顔絵のくちびるを茶色に塗ったことを馬鹿にされ、すっかり自信を失ってしまう。眼科の先生は個性のひとつと言ってくれるけれど、まわりがそうはとらえてくれないし…。
学年が上がり、クラス担任が変わり自分自身に向き合ってくれたことで、信太朗は自分の目へのとらえ方がすこしずつ変わっていくことに気が付く。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

色覚障害と向き合っていく主人公に心を動かされました。学校の友達や他の大人とは違う素敵な先生との関わり合いや家族の問題を経て成長する主人公に目を張るものがありました。色覚障害がコンプレックスになり、絵の具や色を使う授業が苦手だったのが、自分の世界の見え方に向き合い「光」を見つけて前に進むようになって感動しました。私も挑戦したり、今に向き合ったりしてララを探してみたいなと思いました。
色覚異常に対応したチョークがあるのもこの本で初めて知りました。どんな人にも困ってることや人には言えない悩みがあると思います。言わないと伝わらないことがほとんどなので、伝える勇気が大切だと改めて実感しました。
色覚障害や色覚異常についても知識がないので、調べてみたいなと思いました。この本に出会えて良かったです。大人になって、 忘れてた子供の時の夢を追うわくわくを思い出すことができる素敵な本でした。

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2025年11月17日

Posted by ブクログ

何十年振りに課題図書を読んだ
学生の頃は強制だった課題図書を、今日は自分で手に取って読んだ
内容はもちろん、読みやすくて2、3時間で読み切った
こんなにスッと読めるのに、読んだ後にこんなにホッコリするのに
学生の時は本を読むこと自体が嫌いだった

人って、戻ってみるのも大事だ

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2025年08月17日

Posted by ブクログ

色覚に障がいのあるこどもの物語。その子にしか見えない色がある。そして、若い両親と共にララ(本当にやりたいこと)を見つけていく物語。ある人にとってはダンスだったり、山登りだったり、恋人だったり、喝采を浴びることだったり、音楽だったりする。この子のお母さんのララは絵だったんだけど、こどもがララなんだと言い聞かせて自分の気持ちに蓋をする。私にとってのララは何だろうと夢を持たせてくれる物語。こどもにとっても大人にとっても良い物語。

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2024年10月22日

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赤色がうまく判別できない色覚障がいを持つ信太朗。
眼科では「個性のひとつ」と言われたけれど、母親は「かわいそうに」と言って過保護になってしまう。それをうるさく感じるけれど、言い出せない信太朗。
学校でも色を判別できなくて、からかわれてしまう。

そんな信太朗の気持ちを慮って、さりげなく支援の手を差し伸べる平林先生の存在が、この作品の中で一番光っていた。
信太朗以外にも、困っているけれど「困っている」と言い出せない生徒はたくさんいる。
先生は率先して本音を話すことで、みんなが安心して弱音を言える雰囲気を作っていく。

先生の影響を受けて、自分の気持ちを正直に伝える信太朗。それに呼応するように、苦手だと思っていたクラスメイトや母親とも良い雰囲気の関係ができてくる。

障がいを持っているかどうかなんて関係なく、自分の気持ちを素直に伝えることで、周りの人と安心できる関係を築けるということ。それをこの本で学ぶことができた。

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2024年04月02日

Posted by ブクログ

絵本や児童向けの本を時々読みますが、これはとても良い本だと思いました。担任の先生も素敵だし登場人物みんないい人。ドロドロした裏のある小説とは違って純粋なころの自分を思い出させてくれる本。爽やかな読後感で感想文がすらすら書けそうです。

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2025年10月04日

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娘の読書感想文課題図書として。
みんなとちがう、は武器になる。

娘は自分のコンプレックスと向き合い、弱みではなく強みに目を向けたい、自分だけの「ララ」を見つけたい、とまとめていた。

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2025年08月17日

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娘の読書感想文の課題図書に購入して読んでみた本。どんな境遇でも苦難を乗り越え幸せになれると考えさせられた。

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2025年08月15日

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今年読書感想文コンクールなので読んでみました。
色覚障害向き合っていく信太郎が自分だけの「色の世界」を見つけていく物語です。
どきどきお母さんとお父さんの物語もあるけど、読み合ってからちょっとモヤモヤする、、だけど、自分が知らなかった色覚障害を知れてまた読んでみたいと思いました。

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2025年08月13日

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読書感想文課題図書なので読みました。

色覚障害、自分のやりたいこと探しがテーマかなと感じました。私の勤務地では色覚検査を2年生だけ行っています。そうやって自分の体について気づき、知っていくことは大切です。家族の向き合い方についても、子どもの学年によっては慎重にならないといけないなと思いました。

信太朗やご両親が自分のやりたいことについて深く考えて、家族の後押しで進んでいく場面では、私も家族も自分の人生をめいいっぱい楽しむべきだなと感じました。

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2025年08月12日

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息子も色覚異常なので興味を持って読みました。

今年の読書感想文高学年の部課題図書とのこと。

それはともかく、色覚異常のことだけでなく、「それなのよ、それ!」と思えることが多かったです。

「今まで、こまったことを言っていいよとか、何がわからないのって聞いてくれる先生はいたけど、それが言えるんならこまったりなんかしないのにって、ずっと不満だったのよ。算数が苦手としか言いようがないんだもん」

「こまったことを言っていい。そう言われるのが一番こまるって、ぼくも知っている。」

「言わないからって、こまっていないわけじゃない。今までのぼくは、こんなこと言っていいのかなとか、どう言えばいいのかなとか、なやんでばかりで何も言えなかっただけなんだ。」

課題図書は課題図書でも、学校の先生に対しての課題図書にしてほしい気持ちです。

主人公の両親のスペイン留学頓挫エピソードは余計な感もありますが、
「あきらめたわけじゃないんだ。後悔もしてない。そのときは一番大事なものをつかまえなきゃならなくて」
この言葉のためには必要か。

大事なものがあるのは強いことだと思いました。


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2025年08月10日

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ネタバレ

色覚障害がわかったときの母の気持ちとぼくの本音のすれ違いに目頭が熱くなった。

色覚障害に対して、子も親もそれぞれの視点で向き合っていく。
人によっては、憧れの職業を諦めなければならないこともあり、同じ障害を持つ誰しもが、自分なりの答えを見つけられるわけではないと思うが、考え方を変えることによって新しい可能性が見つかることもあるはず。
色覚障害を軸に、友達や、それぞれが苦手なことへの向き合い方、子どもが気づきにくい両親の思いなどが描かれていて、子どもの見識を広げてくれる本だと感じた。

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2025年07月23日

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自分が見ている世界は、みんなと同じなのだろうか…。ふと、そんな風に思う時がある。
でも、見える世界が同じでなくていい。『絶対』なんて、そうそうないのだから。同じじゃないから
面白く楽しく、愛おしい世界。

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2025年06月23日

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ぼく、信太郎は、保育園の年長組の時に、ベランダで栽培していたミニトマト、「母さんに赤くなったのを採って」って言われたけれど。「赤くなったの?」が分からなかった。
2年生の時、おばちゃん(母さんのお姉さん)ちてわ焼き肉をやった。おばちゃんに「肉の色が変わったら食べて」と言われたが「肉の色が変わる」が分からなかった。
眼科に行ったら生まれつき他の人と同じように見えない、赤色系の色を識別する細胞が欠けている色覚障がいだと分かった。治療の必要はなかった。

母さんは涙ぐんでかわいそうだと言う。母さんにとっては、ぼくが、世界のすべてだと言われる。
ぼくは後ろめたさを感じた。

2学期に、上半分に自分の顔を下半分にがんばりたいことを書くことになった。自分の顔は色鉛筆で書くことになったが、ぼくは色鉛筆を落としてしまう。番号が書かれているだけで色がわからなくなって、口を茶色で描いたら友行が「チョコレートを食べたのかな」と言った。たまらなくなって破いた。

5年生になった。5年1組で教師3年目の平林先生になった。友行とも同じクラスになった。

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2025年06月18日

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2025年度 読書感想文課題図書 高学年
井上信太朗は5年生。赤系の色を識別する細胞が欠けていて、つまり赤い色がよくわからない。でも、わからないことより、お母さんにかわいそうと言われたことや、色覚障害と診断された2年生の頃、図工の作品で唇の色をチョコレートと言われたことのほうが心に引っかかっている。図工の色塗りはずっと自信がない。そんな信太朗が心のわだかまりや自信のない部分を乗り越えていくお話です。きっとどこかに共感したり、こういう風に人と接したいなど思うところがある本だと思います。
現代の日本のお話なので、課題図書の中では一番読みやすいのではないかと思いました。ただし、感想文にしてしまうと、書きやすい反面、画一的な内容になってしまいそう。親が読んでも自分だったら...。と考える部分があるので、家族で読んで、お互いの立場で感想を言い合えると素敵だと思います。

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2025年06月16日

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ネタバレ

赤と緑の区別がつかず、人と見え方が違うことに人知れず悩んでいた信太朗。ある日、検査で色覚障害と診断される。お母さんは「かわいそう」と言うけれど‥。ぼくはかわいそうなんかじゃないと言う思いもあり、母との関係も今までとは変わってくる。
また、似顔絵の絵の色を間違って塗ってしまい、笑われたことから、信太朗が腹立たしく思っていた友行。五年生になったら同じクラスになってしまう。担任の先生も代わり、今度は色覚障害に理解のある平林和也先生に。友行との関係も少しずつ変わり始めて‥。
色覚障害の人の悩みを初めて知った。

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2025年06月12日

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主人公の心情描写、痒いところまで手が届く感じ。キャラクター設定・描写が詳細でスッと入ってくるので、長編苦手女子も没頭して読み進められた。

日常の中でふっと感じてはふっと消えるようなこと。
相手が何気なく発した一言がずっと心証を悪くして苦手意識を持ってしまうこと。
ちょっとしたきっかけで見えてくる新たな一面。
母の愛情が、いろんな制限がうっとうしくなること。(母側の気持ちにもなりながら読んでた)
自分の殻をふっと破りたくなるまわりの言動。
あるある、わかるわかるの共感の嵐。

色覚障害、弱さを見せること、言葉にすること、好きなことをするということ。
いろんなテーマが散りばめられてるがうまくつながっていて、読み手がどこを強く受け止めるか、どんなことを考えるのか感想文で確かめたくなるから課題図書となったのかなと思った。

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2025年06月12日

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まあ教育的な話になるわなと思いつつ読んでたら、物語の後半で親の話から「夢を諦める」あるいは「人生の優先順位を変える」という話題が始まり、しかもそれが前向きな形でまとまっていて目新しさを感じました。どっかで「今は色覚障害とは言わない」の話に触れてるとよかった。

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2025年06月08日

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R7読書感想文
児童文学って色々なテーマ取り上げるのね
色覚障害を持つ男児の話。
本人や家族の心情が丁寧に綴られる。
面白かったし期待を裏切らない

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2025年06月05日

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2025年高学年課題図書。日本語小説なので、高学年の課題図書の中では一番読みやすかった。「色覚異常だから他の人とは違う」と言われても、世界はフツウの人が暮らしやすいようにできているわけで。主人公の信太朗にとって、自画像の唇の色を揶揄されたのが、たまらなく嫌だったりする。その信太朗が、自分の見る世界を「この美しさを自分で描きたい!」と思うまでの心の動きが丁寧に描かれていると思った。それにしても、周りの大人が優しすぎるし、理解ありすぎる人ばかり。しかも信太朗には、絵が上手いという特技がある。甘い砂糖菓子のようなお話に思えた。

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2025年05月11日

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課題図書といえば、社会で問題になっていることに焦点を当てたものも多く、この本も色覚異常の5年生の男の子が主人公で、ありがちな話かと思いきや!
とても楽しめたよ~。色覚異常は左利きなどのように個性か~と自然に思えたし、主人公が自分のララを見つけられた時は私も嬉しかった。
平林先生が教室では弱みを見せていいとか、言わないと伝わらないというのを聞いていると、学校は本当に勉強を学ぶだけの場ではないなと思えてくる。

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2025年05月05日

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色覚障害の男児が絵を描くということの面白さに出合い、自身の世界を広げていく物語。祖父が色覚障害だったという担任と出会えたことがこの物語の少年にとってはすごく良い方向へ向かったのだと思う。主人公のみならず、主人公の両親もまた自分の色を取り戻したようなラストが希望が持ててよい。

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2024年10月16日

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ネタバレ

先生が良い人で見習いたい。
子供ができて夢を諦めるのは普通のことなので父母の話は余分かな。
色覚異常の男の子が絵を描くのに夢中になるのは夢があるけど、色覚異常じゃない人が見ていいと思える水彩画が描けるものだろうか?
山水画のように白黒で描く方が良いように思えます。

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2025年10月05日

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私の娘用にと購入した1冊。
色覚障害の小学生が主人公の話。
担任の先生、おじいちゃんおばあちゃんがとてもいい。

人と自分との違いやハンデを
一旦自分の中で整理をつけないと
周りの人にヘルプを求める事はなかなか難しいよな。
大人になっている私でもとても苦手な事だ。

娘の感想が楽しみだな。

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2025年06月24日

Posted by ブクログ

漢字 小学校中学年以上レベル
フリガナ なし(難しい字のみあり)
文字の大きさ 小
長さ 長い(223ページ)
出版年 2024年
内容 色覚障がいをもつ主人公が劣等感を克服し自分だけの大切なものを見つける物語。愛情ゆえに過保護の母や、家族のために無理をしていた父も影響し合い、変わっていく。2025年度読書感想文コンクール課題図書(小学校高学年)。
感想 大人である作者の思いがやや強く出ているように感じる。周囲の大人たち(両親、祖父母、先生など)の言動や行動が、大人読者の参考になるかもしれない。子どもには、障がい(あるいは自分の弱み、欠点などでもいい)を「障がい」たらしめているのは周囲の環境であり、自分や人や環境が変われば生きる障がいではなくなっていくということが伝わるといい。

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2025年06月14日

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2025年課題図書(小学校高学年の部)と言うことで読みました。

小学校2年生の時に色覚障害だと診断された信太朗。その時に母から「かわいそうな信ちゃん」と言われ、ずっと心配され続けることに悩むように。それ以来、色覚障害を隠すことに神経を使う日々を過ごしていた。
5年生になり、色覚障害の父を持つ先生が担任になったことで、少しづつ生活に変化が...
草の中に潜り込んだカマキリの赤ちゃんは保護色のため皆んなにはどこにいるかわからない。でも、普段から質感や色の濃淡や明るさの違いをよく見ている信太朗には見つけられたことを特殊能力と褒めてくれた先生。その言葉に、今まで見えていたものが、全く違うものに見えるようになった。神さまがプレゼントしてくれた、自分だけの色があることに気付いた瞬間だった。

色覚障害と言うマイノリティを自分の強みにできたと言うお話に、色々と肉付けされていて、小学生にはなかなか難しい本なのかな?と思いました。

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2025年05月25日

Posted by ブクログ

色覚障害をもつ「ぼく」が、見える世界の違いに悩みながらも、自分だけに見える色を見つけて絵を描くことに夢中になっていく物語。

「本当にあるのかもしれない。神さまがプレゼントしてくれた、ぼくだけの色が。」

絵を描くことに興味がある人、夢中になれることを見つけたいと思っている人、色覚障害の人の気持ちを知りたいと思う人に、特におすすめ。

ちょっと都合がよいというか、つくりものっぽい会話や人物の変化が全体的に目立って冷めてしまい、あまり好きにはなれなかった。でも、「ぼく」が公園で「やさしくてやわらかな世界」を「見た」場面からは、すごく引き込まれた。

「ぼく」はどうしてララを見つけられたんだろう。自分の色覚障害のことをずっと悩んでいたからこそ、自分が見える世界をほめられたことで、何かスイッチが入ったんだろうな。夢中になれるもの=「ララ」を見つけて、ありのままの自分を認めてあげられるようになり始めた「ぼく」を微笑ましく読んだ。

ゴッホの絵に惹かれたぼくを見て、ゴッホとぼくを重ねているようなおじいちゃんの言葉もよかったなあ。

「ゴッホには他の人には見えない色が見えたのかもしれないよ。神さまがくれた色。ゴッホの目にしか見えない色が。ゴッホは自分の色を見つけただけじゃなくて、それを表現してみんなに伝えたんだ。」

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2025年05月12日

Posted by ブクログ

2025年夏の課題図書(高学年)です。
メインテーマは色覚障害ですが、それぞれの悩みや生きる目的、親を1人の人間として客観的に見るなど、なかなか小学生には難しい内容だなと思いました。

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2025年05月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2025課題図書

色覚障害を持つ5年生信太朗。障害があることを周りに隠して生活していたが、先生の配慮や友達の理解を得て、やがて自分の見え方に自信を持ち、絵を描き始める。
障害への理解、大切なものを見つけていく過程など前向きな展開がよかった。
ただ、子どもができて夢をあきらめ、子どもひとすじに生きてきた母、一人で育てようとしていた母に負い目を感じ、自分も夢をあきらめて懸命に働く父、という、ドラマみたいな展開は、小学生対象の児童文学としてはどうなんだろう?
最後はみな自分にとっての大切なものをみつけるのだけれど…母の生き方に物語のウェイトがいきすぎている気がして、ちょっとモヤモヤが残りました。

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2025年04月29日

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