【感想・ネタバレ】スペース金融道のレビュー

あらすじ

「宇宙だろうと深海だろうと、核融合炉内だろうと零下190度の惑星だろうと取り立てる」植民惑星・二番街の金融会社に勤務する「ぼく」は、凄腕の上司とともに今日も債権回収へ。超絶SF連作集。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

連作の劈頭を飾る表題作はかつて「2010年代SF傑作選2」で知ったが、6年ぶりの再読という事実がまったく気にならない、それほど面白い。
各エピソードの構成自体は類型的とも言えるが、ずばりと読者の関心を鷲掴みして惹きつける技術が存分に活かされたものなので、むしろそのパターン化が好ましいぐらい。
何より、ツカミが上手いというのは、エンターテインメントにおいては非常に強い点。
著者が提唱? する"量子金融工学"なる新分野は、その道の専門家からすればツッコミどころがあるのかもしれないが、私のような素人が説明を読んで、なるほど…! と深く感心してしまうには十分過ぎる説得力を持っている。

どこまでいっても欲が尽きない愚かな人間という存在と、そんな人間の産物でありながらピュアで賢明なアンドロイドという対比が、全編を通して根底に敷かれているように思うが、とりわけ、遥かに科学技術が進んだ末に未来の社会が帰結する選択肢が、人間の対照である動物であり植物であり自然であった、という締め括りは極めて示唆的であるように思う。

0
2026年01月30日

「SF・ファンタジー」ランキング