あらすじ
文房具探偵、誕生!
「文房具を見て人を知る、
文房具店店主の謎解きから目が離せない!」
文具ソムリエール・菅未里さん
東京の老舗文房具店でバイヤーとして働いていた榎本史郎は、京都伏見で文房具店を営んでいた祖母の死を機に、彼女の店を継ぐことにした。
祖母の形見の硯箱に入っていた謎の大学ノートとファーバーカステルの鉛筆。物に無頓着な親友から突然贈られた高級万年筆。人気イラストレーターの転落死事件。大学の書道学科で起きた道具紛失事件。様々な謎を、史郎が文房具をヒントに優しく解き明かす。
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Posted by ブクログ
【あらすじ】
文房具店を営んでいた祖母の急逝により、店を引き継ぐことを決めた史郎は祖母の形見の硯箱に入った1本の鉛筆を見つける。書道家であった祖母が鉛筆を愛用していたとも思えず、史郎はその謎を解き明かそうと動き始める———。
【感想】
文房具店というタイトルに惹かれて購入しました。
同じ文房具店を舞台にした『銀座四宝堂』は人情話の要素が強く、そこが気に入っているのですが、こちらは謎解きの要素が強くて、違った味わいを楽しむことが出来ました。
これもシリーズ化されたら嬉しいなぁ。
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去年、新刊案内で気になっていた『京都伏見の榎本文房具店 真実はインクに隠して』(福田悠)。
パッと見の印象で選んだけど、今思えば文房具×謎解きって珍しい…。
万年筆や墨、色鉛筆という文房具だけでなく、ITや着物、色障害などについても知れたのは面白かった。
こんなコナン並みに頭のきれる文房具店員が主人公は初めてです笑
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文房具屋を継いだ主人公の、文房具にまつわる日常の謎
日常の謎的なの好きだし、短編集的な感じだからあっという間に読めた。
万年筆の話が印象的。持ってないけど質のいい文房具を使うって素敵だと思えた。
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好みの作品でした。
文房具とミステリーが絡んだ新鮮な構図で、文房具が好きな人は楽しんで読めるのではないでしょうか。
続編が出たら読んでみたいと思います。
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文具好きとしては、見逃せないタイトルである。
タイトルや装丁から、ほわっとしたイメージを持っていたが、内容は第一話からなかなか重い。
1〜3話は対象が故人ということで、イヤミスではないが、謎が解けてもスッキリとはいかなかった。
なんとなくやり切れなくて、哀愁が漂ってしまう。
主人公が感情を見せず、淡々としているので、余計そう感じてしまうのかもしれない。
登場する筆記具を調べてみたが、どれもおしゃれで素敵だった。
文具に対する説明も、物語の邪魔をせずしつこくなくてよかったと思う。
続編を期待できるのかな。
2024/05/15 07:20
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文房具が関わる謎を解く話。文房具と謎という私が大好きなものの組み合わせで読む前からワクワクする。主人公の人柄も朗らかで読んでいてほっこりとする。万年筆やガラスペンオシャレで欲しくなるし、それに関わる人達の話も興味深くどう紐解かれるのか気になる。
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初読みの作者さん。
東京の老舗文房具店でバイヤーとして働いていた史郎が、祖母の死を機に、京都伏見で営まれていた文房具店を継ぐことにした…というところから始まるお話。
私としては舞台が京阪沿線というだけでポイントアップ。あの辺りの商店街の風情が目に浮かぶ。
第一話、第二話ともよくある展開には思えるが、ちょっと素敵な鉛筆や万年筆が絡んで、読み心地は悪くない。
そうした文房具にまつわる日常の謎解きだと油断していたら、第三話になって、人が死んでちょっとびっくり。こちらはかなり持って回った話になり、ネタも後出しされた感でややしんなり。取り上げられた万年筆にガラスペンやインクはネットで見てみたがなかなかに綺麗。
第四話は大学の学園祭で起きた書道の道具紛失事件だが、登場人物だけ賑々しくて、事件はついでのような感じも。
はとこの梨花ちゃんの存在を含め続編書きたそうな第四話だったが、書くなら最初のほうの話のような作りにしてね。それから故人にまつわる謎ってちょっと辛気臭いので、その辺は無しで。
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こだわりの詰まった文房具屋さん、きっと楽しいだろうなぁ。まぁこの物語てわはお店の中の詳細はあまり語られていないけど。
主人公、情に厚く優しいタイプぽいけど、全体の雰囲気のせいか、とても淡々としている。
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文房具買いたくなった
文房具を絡めたミステリーはこんな感じになるのか…
身近にありつつ、あんまり手にしない文房具なだけあって、ちょっと難しかったかな
ストーリーは良かったけど
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文房具のマニアックの世界を体験できるプチミステリー小説。
文房具の世界ってハマる人にはとても面白い世界だと感じました。
万年筆など使ったことがないけど、商品としてのこだわりなど細部に力を入れていると思うと万年筆の見方が変わりました。
また、墨の黒や墨の配合など、マニアックな世界を知ることもできたのがこの作品のいい所でした。
ただし、少し読みにくかったのとミステリー感が弱かった気がします。
文房具の世界観を知りたい人にはいいかもです。
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文房具×ミステリーの組み合わせは、ありそうだけど私は初読みでした(たぶん)。
どれも予想できてしまう展開だけれど、人の温かさや絆を感じる話ばかりだった。
特に第二話の万年筆の話が好き。陰ながら友人の成功を祈って、万年筆をプレゼントした男の粋な友情が素敵だった。
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文房具を絡めたミステリーに興味を惹かれる。知っている文房具が出てきて嬉しくなるが、謎自体はそれほど深いものではなく、後半にかけてストーリーが淡白になっていくように感じた。
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亡き祖母の文房具屋を継いだ元文房具バイヤーが主人公のミステリ。
ジャンルとしては日常ミステリがメインになるだろうが、4話中3話は故人に関する話、かつ1話は自殺か他殺かを問う話になるので、文房具屋さんの話だからといって油断はできない。
1話目は真相が分かりながらも関係者にはその真相を語らず少しもやっと感じだものの、2話目の万年筆に託された故人の想いに泣けてくるという。
この2話目がお気に入りの話。
万年筆のあれこれが聞けたのも興味深かった。
万年筆に限らず、鉛筆にガラスペンやインク、墨など、主に筆記具の蘊蓄も面白い物語だった。
実在の文房具が出てくるので、気になったものは検索したり実際に手に取ってみるのもいいかもしれない。
あとラストの話に登場した、主人公のはとこの女子大生。
バレンタインの件と言い、手伝いを買って出たことと言い、何やら主人公への想いを見た気がした。
続編あるなら、ここの真相解明もしていただきたいなあ。