【感想・ネタバレ】BIG THINGS どデカいことを成し遂げたヤツらはなにをしたのか?のレビュー

あらすじ

メガプロジェクト驚異的成功の秘密!
予算内、期限内で超益を生む戦略とスキル!

世界を変えるアイデアを、確実に、実現しよう――。

★世界各地で絶賛! 各国から助言を求められる
メガプロジェクト研究の巨星、初邦訳!
★なぜ人は、スケジュールを守れず、予算オーバーし
「ろくでもないもの」を作るのか?
★予算内、期限内で「頭の中のモヤ」を
超益に変える戦略と戦術を手に入れろ
★The Economist、Financial Times、Forbes……
2023ベストビジネス書・選出続々!
★ダニエル・カーネマン(『ファスト&スロー』著者)絶賛!
「重要、タイムリー、有益で面白い本」

本書の著者は、世界中の1000億ドルを超えるメガプロジェクトの「成否データ」を
1万6000件以上蓄積・研究するオックスフォード大学教授。
メガプロジェクト研究において世界最多引用を誇り、
アメリカ・イギリス・デンマーク・スイス・オランダ・中国など
官民両プロジェクトで助言を求められ、
国策に影響を与えるビジネスとアカデミズムの巨星。

予算内、期限内、とてつもない便益――
3拍子揃ったプロジェクトは0・5%のみ。
計画倒れか、爆益か。
頭の中のアイデアから超益を生む「BIG THINGS」を実現する方法を解き明かす!

★世界の超有識者たち、絶賛!!
オーラ・ロスリング(『ファクトフルネス』共著者)、
ナシーム・N・タレブ(『ブラック・スワン』著者)、
ティム・ハーフォード(経済学者)……
ピーター・コイ(NYタイムズ記者)
「本書を読まない人は、危険を覚悟せよ」

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

ひと通り読んで、終章のまとめに腑に落ちた。

プロジェクトの推進担当として、新規性や創造性を求められるばかりに、自分のプロジェクトが固有であるように考えてしまう。
本書では「経験」を重視する考え方を細かく解説しており、高価かつ大きなプロジェクトには必須の考え方だと実感した。

「急いで行きたいなら1人で行きなよ。遠くへ行きたいならみんなで行きなよ。」という言葉の通り、
チームでの戦い方として非常に勉強になった。

◾️実践したいこと
①最終目的を設定してゴールを見失わない
⇒共有して良質なチームビルドする、リスクマネジメントの意味でも友好関係も大切にする

②他者や自分、外部プロジェクトで蓄積された「経験」をレゴ式に組み立てる
⇒自分のプロジェクトが一般的にはどのグループに分類されるのか考察したい

③起こりうる失敗は事前検証し、素早く実行に移す
⇒上記に集中するために「やらないこと」を決める

0
2025年11月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

特にこだわりなく手に取ったのだが、仕事に非常に生かせる内容だった。いや、タイミングが絶妙だったのだ。たぶん一年前、もしくは半年前でさえ、本書を読んだとて「ふーんなるほど」で終わったかもしれない。上層部が「このVUCAの時代にうんたらすんたら」、「仮説思考でうんたらすんたら」、「悩むより動けうんたらすんたら」、まぁそう言う割には形になるプロジェクトの方が少ないのではと言う印象が拭えなかったのだが、なるほど本書が指摘する「早く考えゆっくり実行する」パターンが多いのだ。
同僚やら上司やらに、目をかっ開いてこれを読めと言いたくなるが、言うたとて読むわけもないので、私だけがこっそり本書に追随しようかと思う。

ということで、以下、デカい物事を成功させる秘訣を個人的にメモ。
1. マスタービルダー(プロジェクト実現に必要な経験値全てを持つ人)を雇う。もしくは自らの実践知を生かす。
2. 良いチームを選ぶ。マスタービルダーに選んでもらうとなおよし。優れたチームならアイデアが更に改善される。
3. プロジェクトを行う目的、最終ゴールから考える。フローの右から考える。
4. 小さいパーツを積み重ねて大きな成果を出す。
5. ゆっくり考え素早く動く。
6. 外の情報を取り入れる。ほとんどのプロジェクトは唯一無二ではなく、何らかのカテゴリーに含まれる。過去のデータからリスク予測する。
7. リスクに目を向ける。リスクは起こさないような対応策を立てる。
8. プロジェクト成功に必要な人材、予備費を含む資金が十分得られないなら、そのプロジェクトから手を引く。
9. チームメンバーやステークホルダーと友好な関係を築く。
10. SDGsを意識する。
11. 思い込みや過信が一番のリスク。つまり、自分自身。

0
2025年02月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

大型プロジェクトがなぜ計画通り進まないのか。ほとんどのメガプロジェクトが、予算超過、期間延長、便益過小の3つに陥ってしまうのはなぜか。著者は1万6000を超えるプロジェクトのデータベースを集め、予算・工期・便益の3点をクリアするプロジェクトはわずか0.5%だという。
直感に頼らずに計画に時間をかけ、不測の事態が起こる確率を減らすためにできるだけ短期間で実行する、「ゆっくり考え、すばやく動く」が成功のカギだとする。

成功例として挙げているのが、度重なる試作で完成度を上げたグッゲンハイム・ビルバオやピクサーの映画作り、パーツを共通化し作業者の熟練度を上げていったエンパイア・ステート・ビルの建設、経営者から現場作業員まで一丸となって「歴史を作る」という気概で建設したヒースロー空港のターミナル5(T5)など。

逆に数ある失敗例の中でも本書で触れているのが、工事中に問題が噴出し工期が遅れていった「すばやく考え、ゆっくり動く」プロジェクトのカリフォルニア高速鉄道、性急な着工で大幅に予算超過したシドニーのオペラハウス、毎回前の大会の経験が生かされないオリンピック(永遠の初心者症候群)、60年と150億ドルを使った高速増殖炉もんじゅ、など。
東芝の原子力事業や三菱重工のMRJなども、何が問題だったのか掘り下げて扱ってほしい。

0
2025年11月16日

「ビジネス・経済」ランキング