【感想・ネタバレ】めおと旅籠繁盛記のレビュー

あらすじ

無宿者と寂れた旅籠。奮闘の再出立物語!

やくざ者の下働きをして暮らす無宿者の直次は、ある日、賭場検めに現れた捕り方を誤って傷つけてしまう。もう、江戸にすら居場所はない……自らも重傷を負い朦朧としながら逃げてきた中仙道で、直次は追剥に襲われていた娘の危機を救う。
気を失った直次が目覚めると、そこは助けた娘・お路の両親が営む板橋宿の旅籠松丸屋だった。主人のお人好しが災いし、借金も抱える今にも潰れそうな松丸屋だが、その上、近頃は徒党を組んだ追剥が出没し、板橋宿全体が寂れ始めていると言う。
怪我の完治までせいぜい利用してやろうと決めた直次だが、穿鑿もせず受け入れてくれる松丸屋の居心地を、悪くないと感じ始める。提灯屋の若旦那・定之助をはじめ、余所者の直次を警戒する者も多いが、その働きぶりに少しずつ直次を認める住人も出て来た。
そんな折、いよいよ追剥被害が頻発。なぜ、板橋宿近辺ばかりが狙われるのか。直次は「最後の恩返し」として、道中奉行の命を受けた江戸四宿見廻り役・恩間満之助と共に解決に乗り出す。

全てを失った無宿者が旅籠を盛り立て、帰る場所を作ってゆく、奮闘の再生物語。

(解説・理流)

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

千野さんの新シリーズ。題と帯だけ見ると脛に瑕持つ無宿者がさびれた旅館を娘と一緒に盛り立てていく話のようだが、登場人物を見るとバディ物の要素もあるのかな。板橋宿(と蕨宿含む江戸北部)が舞台というのが珍しい。

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2024年04月16日

Posted by ブクログ

賭場で世話人をしている無宿人の直次は賭場改めに来た町方を刺してしまう。自分も重傷を負ってその場を逃げ出した直次は板橋宿の旅籠「松丸屋」で手当を受け、厄介になることに。
傷が治ってくると共に追い剥ぎが出没し宿場が寂れてきていることを知った直次は役人の恩間と共に事件解決に乗り出す。
松丸屋野人達や恩間、獣医の午拾など直次の越し方を知ってなお関わってくれる人達との触れ合いの中、直次も宿場で生きていこうとする。
気持ちのいい筋で面白く読めた。

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2025年08月02日

Posted by ブクログ

刃傷沙汰を起こし、自分も深傷を負いながら
逃げていた直次。
通りがかりに板橋宿の旅籠「松丸屋」のお路の危機を助けたところ、今度は自分が倒れてしまい
松丸屋のご夫婦とお路の世話になる。

人を信じたことなどなかった直次だが
松丸屋の温かさにふれ、恩を返したいと思うようになり、昼間は修繕や掃除を手伝い、夜は最近流行っているという追い剥ぎの見張りをすることとなる。
お路に気がある定之助に邪魔をされながらも
真相に迫っていく直次。
初めて人の温かさにふれた直次は旅籠「松丸屋」を
救えるのか、今度こそ、居場所を作れるのか?

旅籠屋が舞台ながら、お客目線はなく
旅籠町に暮らす人たちのお話。

少し軽めの時代小説をと思い、タイトルだけで選んだこの作品。気のいい夫婦が、旅籠屋で奮闘するお話かと思っていたらしっかり、手に汗をにぎる闘いの場面がある作品でした。
新シリーズとあるので、このタイトルの意味を深く知るためにも、次回作を楽しみに待ちたいと思う。

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2024年12月02日

Posted by ブクログ

人ってどの時代も、出会う人との縁で変わる、
変われるなぁ・・・としみじみ、ほのぼのと思いながら読みました。
直次さんのこれからは宿場町、そして松丸屋の一員として頑張る姿をみたいです!
お路とはどうなるんだろう?
続きが楽しみです。

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2024年09月09日

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