あらすじ
知っているようで実は知らないことだらけ。
植物にまつわる60のナゾに、専門家集団が最新の研究成果をもとに徹底回答!
・ダイコンの辛さが場所によって違うのはなぜか?
・吉田兼好の『徒然草』に出てくる落葉の描写は正しいのか?
・葉の縁のギザギザにはどんな役割があるのか?
・植物細胞で世界最大のものはなにか?
・樹木の根がアスファルトを持ち上げられるのはなぜか?
・大気中の二酸化炭素濃度の上昇は、植物にどんな影響を及ぼすのか?
日本植物生理学会のWEBサイト(https://jspp.org/)の人気コンテンツ「植物Q&A」には日々様々な植物にまつわる質問が寄せられ、植物科学の研究者がボランティアで回答しています。
本書では小学生から大学院生、趣味で植物を育てるひとから植物に関わる職業のひとまで、幅広い人からこれまでに寄せられた3000を超える質問とその回答の中から60問を厳選。
植物に興味がある大人の方はもちろん、小中学生の自由研究のテーマ探しにもピッタリです。
※本書には2007年刊行の『これでナットク! 植物の謎』および2013年刊行の『これでナットク! 植物の謎 Part2』の内容も一部抜粋、改訂のうえ盛り込みました。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
日本植物生理学会ホームページの植物Q&Aに寄せられた質問とその回答をもとに編集された本。
質問は全部で60あり、どの質問も基本的に単純、素朴なものが多い。例えば以下、
Q1果物は冷やすと甘くなるのか?
A1果物に含まれる糖は、ショ糖、ブドウ糖、果糖があり、この中で果糖の甘味は温度の影響を受け、低温で甘さの成分が増える。ショ糖、ブドウ糖の甘さは温度の影響がない。つまり、果糖が多く含まれる果物は、冷やすとより甘くなる。マンゴ、リンゴ、ナシ、ブドウなどだ。
というように成程というものから、うーん、難しくてちょっと何言っているのかよくわからない、というものもある。
いずれにせよ、植物が備えている不思議な仕組み、賢い仕組み、みたいなものに凄い!と敬意を表したくなる。
Q50 大気中の二酸化炭素濃度は上昇は、植物にどんな影響を及ぼすのか?
という質問については、わずか2ページで説明している。これって、本気で説明しようとすると1冊の本が書けるほどのボリュームになると思う。
そういったところに物足りなさを感じるが、そもそのこの本の目的はそこにはない。植物を見て、いろんな疑問を持ち、なぜだろうという興味を抱いてほしいというのが本当の狙いだと思う。
この本をよんで更に植物に興味を持ち、関連する本を貪り読み漁りたい。
Posted by ブクログ
2024年刊。日本植物生理学会ホームページに寄せられた質問:QandAをベースに起こされた本。そもそもが、そのようなホームページの存在すら知らなかった人間から見ると、「そんな質問する一般人・学生がいるんかい?」って内容盛り沢山。興味深くはあるが、個人的には少々眠くなった…。植物に作用するウィルス、植物の学習能、共生と防御、へえぇ!と驚く話も多くて確かに面白い。ただ、説明文体は「学会」だ。