あらすじ
目に見えるものをリアルに描き、その奥にある「目には見えないもの」を想像させる薄気味のわるい物語11編。超自然現象、異常な幻覚、狂気錯乱など、作者自身の実体験をへて生み出された「怖い話」の集成。
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オルラが読みたくて購入しました。
精神疾患で亡くなったと言われる著者ですが、孤高の精神の持ち主であり、深さ、奥行きがあります。
「一滴の水の中に溶けて廻っている、このささいな泥土の上にいる人間」、肉体の機能不全から疲れきっている人間よりはるかに高等な、無色透明な来るべき存在がいるとし、
同時代のツルゲーネフについては、
「ポーやホフマンのように超自然の中にずかずか入り込んで行かなかった。ごくわずかに漠然とした、ごくわずかな不安を抱かせるような単純な話を語るだけ」と肯定的な意見も述べています。
学生時代になんとなく読み、なんとなく忘れられなかった著者を再読しています。
今はあまり読む人も少ないかもしれませんが、新しい発見ばかりでうれしいです。
こうして電子書籍で再会できる著者がいるのもありがたいです。