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Posted by ブクログ
アドラー心理学や三木清「人生ノート」などから岸見一郎先生が人生の苦難をどう解釈して克服するかを幾多の本から書いています。哲学者だけに難解なところも多かった。ただ、若い読者だけでなく僕のような高齢に差し掛かるような人間にも最終章のほうでサマセット・モームやフロムの言葉を引用して「あまりに時間のかかるというので若い時は避けるような仕事にも、老年になると無造作なくとりかかれる」とか鈴木大拙が親鸞の教行信証を英訳さたのは90才間近だったと書いて勇気をもらえます。坂本龍一もつかっていた言葉から「芸術は長く人生は短い」を引用して三木清の解釈から「作者の死後も作品の業績は残り、作品の価値は長い生命を保つ。価値の失ったように見える作品も新しい解釈によって再評価されることもある。そうだとすれば作者も生きながらえ、また、甦るのではないか。」と書いてます。色々な本から大江健三郎、伊坂幸太郎、村上春樹、神谷美恵子、須賀敦子他初めて聞く作家まで引用して中身の濃い本です。