あらすじ
ランチの煮魚を食べながら、その作り方を科学的に検証してしまうほどの理系大学生・涼太。変わり者の彼が出会ったのは、あまりに美しい和菓子だった。そのおいしさにも魅せられた涼太は、大学院に進まず和菓子職人になることを決意して製菓専門学校へ。個性豊かな仲間とともに和菓子作りにのめり込むが、餡子ひとつとっても一筋縄ではいかず――和菓子の魅力あふれる、温かくて心においしい物語。【解説/坂木司】
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Posted by ブクログ
心がほんわか温かくなる読後感。
和菓子つくりと人生観がうまく絡められているなぁ~と、定期的に読み返したくなる作品です。
主人公が和菓子作りを追求していく中で、読者も一緒に気づくのですが…
「人生にゴールなんてない。ましてや近道なんてものもない。常に目標を定め、それに向かって計画を立て、努力し続けることでしか、人は変化し続けられないのだ。」と。
自分自身と常に向き合って、心も体力も削っていく。
この作業を日々コツコツと積み重ねて生きることに意義があるのだと気づかされました。
しんどいですね~。
でも、そういった努力を積み重ねていく主人公たちの姿を見ていると、自然とやる気がでてくるのです。
「自分も頑張ろう」
「自分もこれなら少しずつ変われる。頑張れるかも」
ごちゃごちゃ考えていたものが吹っ切れて、前向きになれるのがいいですね。
『和菓子のアン』とは違った面白さがあるので、ぜひ『和菓子のアン』シリーズのファンの人も読んでほしいです。