【感想・ネタバレ】サロメの断頭台のレビュー

あらすじ

油絵画家の井口は、泥棒に転職した蓮野を連れて、数十年前に置時計を譲ってもらった、ロデウィック氏という発明家の富豪の元へ訪れる。
芸術に造詣の深いロデウィック氏は後日、井口の絵を見るために彼のアトリエに訪れるが、立てかけてあった絵を見て、「この絵とそっくりな作品を見た憶えがある」と気が付いてーー?
未発表の絵の謎を追って、井口と蓮野が大正時代を駆け回る!

『方舟』『十戒』で話題の夕木春央、最新作!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

夕木春央先生の作品が最高すぎるので
こちらも購入していたが、
色々と間を挟みつつ
時間をかけてゆっくりゆっくり読んでいった。
いやめちゃくちゃ面白すぎるッッッ!!!!!!!!

蓮野の相変わらずの客観的立ち位置でいて
鋭く既に結末を見透かすような言動、
大変に"探偵"っぽくて良い………
井口にまさかの大月まで割と活躍していて、
この2人も中々に面白いコンビだなぁと
改めて実感するなどした笑
大月の事は、なぜか根本的には
嫌いになりきれない魅力?があるよなぁ〜

とはいえ、後半に一気に明かされる真実は
本当に手取り足取り蓮野さんに説明されないと
わたくしには1ミリも解決できていなかったので、
井口君の隣で同様にただ真相を聞いているだけの
読者にすぎませんでした。ミステリ難易度MAXや。

そして時子さんの事件は
本当に醜悪ったらないよ…3人とはまた酷すぎ。
最終的に井口君には殺人の片棒を担わせたくはないけれど、でもこの3人には制裁を望む気持ちもあって複雑だった………

それにしても、笹川さんが優秀すぎるな!?
いやはや…こんな事になってしまったのが
とても惜しく感じる存在だった……。

最後の最後でやっぱり泣いちゃったし、
しっかり絡み合ったミステリでありながら
キャラの魅力のぎっしりつまった作品で、
夕木春央先生の長編…
しかも蓮野&井口達のストーリーで見られた事が
改めて面白いし嬉しいなぁ〜と感じた…!!!

夕木春央先生の新作も追うぞ〜〜〜楽しみ☆






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2025年09月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 凄まじかった。あまりの衝撃に言葉が出ない。個人的には『方舟』より衝撃も大きく、後を引きそうな気がしている。

 井口×蓮野の大正シリーズ第3作。外に出したことのない絵を剽窃されるという不可解な状況から始まり、戯曲『サロメ』になぞらえた連続殺人が起こる…という、魅力的な謎が満載。
 たくさんの謎が撒かれた状態で解決編にあたる10章へ突入。伏線が回収され、一本に収束していく様子は圧巻だが、うす気味悪さも覚えた。贋作犯であることが盗作犯ではない、という消去法にはとても驚いた。
 そして訪れる断頭台。帯に一切の誇張なし。これ以上ないタイトルだと思う。犯人の異常性や淡々とした描写にゾッとした。
 井口は絵を売るために盗作犯を暴く必要があり、今作では探偵役になる。真実を暴こうとした代償は重い。では蓮野はどうか。気乗りしていなかった彼がすすんで事件を解決しようとした理由が哀しくて切ない。でも重い代償を払った二人のおかげで、彼女は最後に救われたのだと思う。どうか生きて。そして願わくは、彼女と彼の人生が交わりますように(でも独り身でいてほしい)。

 1作目では蓮野が「探偵役」、3作目では井口が「探偵役」。真実を暴くという「罪」を犯した彼らは、これからどのように生きていくのだろう。シリーズが続くのであれば、ぜひ読みたい。

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2025年03月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

真相が衝撃的だった。盗作犯と贋作犯は別物だとは思わなかった。すぐに激怒するあやのことが最初はわからなかったけど、真相がわかると納得できる。あやになってから美しさの価値を知って苦しかったのだろう。酷い強姦もされて知ってる者たちは隠すことしかできなかったし、当時はそれが最善だったけど、時子は救われないままだったんだろうな。最後に光枝さんに寄り添ってもらえて、真相を知った峯ちゃんが泣いて怒ってくれてようやくあやとして生きれるようになったのかなって思った。
蓮野さんも、周囲の人間が傷つかないようにあんだけ気を遣いまくってたら、そら人間嫌いにもなる。でも、それは井口のこともあやのことも大切ってことだよねとも思う。

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2025年10月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

著者の作品は、連続殺人のイメージが勝手にあったので、今回はどうなるのかなと期待し、やっぱり連続殺人!
途中で贋作と盗作が少し頭でごちゃごちゃになったが、タイトルの伏線回収は納得した。

犯人の動機に関しては、少し強すぎるかなと思ったけど、犯人探しの絞り方など、主人公目線の裏側を行くもうひとつの影があって、新鮮さを感じた。

終章の3人のやり取りに込められた意味が、私にはイマイチ理解が難しかった。

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2025年10月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

大正時代の画家の話。
少し怖い描写もあったけれど、ホワイダニットがスッキリとして良かった。
方舟や十戒とはまた違った雰囲気だったけれど、好きな作品。

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2025年01月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

なんか自然に、捕まった泥棒が仲間に入ってるなと思ったらそもそも蓮野さんがメインのシリーズものなのね。
『方舟』→『十戒』から来ての今作だったので全く知らずにみなさんの感想で知った。
なので最初は時代背景も現代だと思ってたのに、宝石入った時計が五千円〜とか言い出したあたりで急いで描く脳内背景を修正した

盗作犯を見つけるはずが次々と殺人事件も起こり、これは盗作と関係あるのか?なぜ『サロメ』に屍体がなぞらえてあるのか?
推理パートはちょっと読むのがだれてくるところもあった。
たまに出てくる岡嶋あやはなんでこんな絵のモデルになったくらいで高飛車なの?と思ってたけど解決パートでめちゃくちゃ事件の中心人物だとわかって吃驚。
解決パートはすごく丁寧に井口くんがアホ役でいろいろ聞いてくれたおかげで同じくアホなわたしにもついていけた。

井口くんと大月さんのやりとりが愉快だった。
「おい、変なもんがきたぜ」「見りゃわかるよ」「俺のことじゃねえよ」て掛け合いが2人の仲の良さが出てて特に好き。

あやを襲った3人への報復のギロチンは残酷だったけど、笹川医師って別に肉親でもないのにそこまでする気持ちをあの3人に向けるか?とちょっと違和感。それまでにも3人も殺してるし…。残酷な描写を書きたかったためだけのシーンに思えてしまった。

『方舟』ほどの衝撃はなかったな…あれは尾を引く衝撃だった…

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2024年09月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

Audibleにて。
最後まで読みきった本の中では珍しく、あまり楽しめなかった。
ひょんなことから発覚した小さな盗作事件から、どんどん殺人事件や贋作事件がおこるのだが、展開が間延びしてしまっているように感じてしまった。
犯人の動機は今までに見たことのないパターンで、そこは面白かった。
犯人がわかってからの展開は、この著者らしいが、少し蛇足に思えた。

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2025年11月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

盗作犯を探し出す、しかしそれは数年前の出来事。その道中でおこる殺人事件。いろんな事件が織り交ざるが最後はきれいに紐解かれる。

クライマックスはトラウマ級みたいな口コミを拝読したが、個人的にはあれだけの罪はそれ相応でいいのではと感じる。

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2025年10月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いつもの井口と蓮野のシリーズ。いつも通り分厚いけど、何か特に長く感じた。いつになく連続殺人だし。進みが遅いと思ったのかも。最後にタイトル通りのことが起こり壮絶だった。この解決編的なところからはお見事でどんどん読み進めるんだけどな。そこまでがまじ長かったー。最後、峯子がずっと泣いてる、というのに救われた気分。ほんと強姦するやつなんかギロチンの刑でちょうどいい。でも笹川があやのためにどうしてここまでしたのかが物足りないような。でも峯子が泣いてるのと同じ理由ってことか。でもそれを突き止めるために殺された3人は気の毒過ぎる。過ぎるってこともないか。

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2025年10月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

画家の井口は、祖父の縁で知り合ったオランダの富豪に作品を見せたところ、よく似た絵を見たことがあると言われる。絵を買ってもらうためには身の潔白を証明しなければならない。井口は友人の蓮野とともに芸術家仲間の中にいるであろう盗作犯を探し出すことに…。

中盤戦ぐらいまでなかなか進まなかったけれど、後半はわりと勢いよく読めた。油絵の盗作犯を探すところから始まる連続殺人。被害者はいずれも贋作作りに関わっていた。それが殺人の動機なのかと思いきや、動機は予想もしないものだった。
美しいということは幸不幸。よいものも悪いものも呼び寄せるってことなのかな。殺される理由があった人間はともかく、目的に辿り着くための殺人という展開がなんとも言えない。後味悪い。なにより井口が可哀想。完全な巻き込まれだと思う。女優のあやと蓮野の心境は今ひとつ理解できなかった。

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2025年08月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

んーーーーーー、読みにくい、かな…。
十戒のひとではあるんだけど、あまり合わない文章なのかもしれない…。
トリックとしては、まぁ、うん、って感じかな

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2025年03月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

元泥棒の美青年蓮野と画家井口のシリーズ。
さほど著名というわけでもない井口の絵が盗作にあってその犯人というか真相をさぐっていくうちに戯曲「サロメ」の見立て殺人が・・・

うーん。どうもこのシリーズはなんともいえない読みづらさがある・・なんでだろうな?時代設定とかではないと思うんだけど。まず話の展開というか探偵役の蓮野にどうも魅力がない。裏でなにかしらの調査を極めて消極的にやってる風ではあるけどわかったような態度でなにも語らない。読み手としてはただただ事件と謎だけが積み重なっていく感があって事件が動いていってるのはわかるけど話の起伏に乏しいのが原因なのではないか?そして最後に怒涛の真相解明が待ってるわけですが。そこに至るまでがとにかく長く感じました。

で、結局のところ動機をしては復讐ではあったんですが。それはそれでいい。ひどいことした人間がひどい目に合うというのはふんわり終わらされるよりもよほど好みではある。けども、その復讐相手を探し出すために無関係の人をカジュアルに殺害ってのはどうなんだろうな?今回の犯人のほうが復讐の相手にふさわしくなってしまうし、復讐のカタルシスも失せてしまうような。

あと細かいことなんですが、「手足縛られて全裸で正座の状態で尿道と肛門に薔薇がさされた状態」がよくわからない。尿道はともかく肛門・・・尻の下でそんなうまく見えないんじゃないですかね。それとも茎がこう、屈曲して尻の下からにょろりと?正座しつつ前屈っぽくなれば今度は尿道のほうが見えなくなりそうだし・・・

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2025年02月05日

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