【感想・ネタバレ】一生食べられる働き方のレビュー

あらすじ

非正規雇用の急増だけではなく、雇用そのものも厳しい時代になった。ひと昔前のキャリアアップのストーリーも様変わりしている。著者は、日立電子でエンジニアとして働いた後、DECの日本法人でセールスとマーケティングに挑戦し、最後は外資系IT企業の経営者として活躍する。また、グーグルの日本での基礎をつくった人物としても有名である。それらの経験を元に「どうすれば食っていけるのか」「どうすればいい仕事ができるのか」といった働く人たちの悩みに答えてくれる。「理想ばかり追うと仕事が上滑りする」「転職ではなく、転社でキャリアをつくれ」とアドバイスし、「もう東大に行っても仕方がない」とまでいう。最後に「食うために働け。そして、世界をイメージせよ」と若い人たちに檄を飛ばす。真剣に仕事について考えている若い世代や世代を越えて職業人の方々に、「働き方のヒント」を与えてくれるだろう。

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一気読みしました

非常に興味深い内容でした。
面白くて、一気読みをしてしまいました。
若手のビジネスパーソンにおすすめだと思います。

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2014年06月13日

Posted by ブクログ

■マインド
1.彼ら(キリスト教を基盤にもっている人)は、経済的な成功・失敗という人間的な価値とは別に、それよりはるかに重要な宗教的な価値の評価軸を持っています。だから仕事で失敗してもそれによって自分が全面的に否定されると感じることはない。しかし、日本では、どういうわけか会社でのポジションや、給料の額が自分の人格を代表しているような思い込みがある。
2.最悪を想定すると余裕が生まれる
3.カスタマーサティスファクションにフォーカスして手を抜く
4.リスクをとれそうすれば変化がついてくる
5.いい仕事をしたけれど大赤字でしたは人類の貴重な資源の無駄遣い
6.リスクのある仕事は、自分の「できることリスト」を増やしてくれることが多い

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2012年04月09日

Posted by ブクログ

元グーグル村上さんのキャリア論。学生運動の経験と、その後の経験の相乗効果が特に興味深い。大変な努力を重ねてきた方だと改めて思った。運も大事だが、運が訪れたときにwell-preparedであることの大切さが分かる。

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2012年08月04日

Posted by ブクログ

著者の“私の履歴書”。
題名の通り「一生食べられる働き方」なら著者の『村上式シンプル仕事術』の方。
新書ながら参考になる濃い内容が満載の良書。

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2012年07月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「食うために働く」

いまどき?って正直思う。
でも、”何のために働くのか?”を追い求めている人には、まずはここを出発点として考えると良いと言う。そこから、日々の作業・仕事が世の中にどう役立っているか、を考える。そうすると自分の職に意義が見えてくる。なるほど。

「アフリカで飢えている人がいるなかで、日本人は毎日大量の残飯を出す。では、日本人が食料の消費をやめると、その影響が回りまわって、アフリカの人々は一日一ドルの収入さえ失う」

こちらも考えさせられる。


・英語は大事
・会社を踏み台にして、職務経歴書を作り上げる
・リスクをとって新しいこと、大きなことにチャレンジする
・ファイナンス・会社の仕組みは勉強しておいて損はない
・食うために働け、そして世界をイメージせよ

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2012年06月30日

Posted by ブクログ

まずは「食べるために」がむしゃらに仕事に打ち込んでみること、専門に囚われずに世界視点の大局観を養うこと、とくに中高年は財務諸表と会社関連法を理解して自らの歩みを振り返って見ること、という成長の3ステップが主要メッセージですね。私もそうありたいと努力してきましたが、まだまだ道は長く、一層勉強が必要と痛感です。

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2012年06月28日

Posted by ブクログ

元Google米国本社副社長兼日本法人社長の村上氏によるキャリア論。

○未知の分野にあったら、首を突っ込む

○疑問があれば、即解決する

○職務経歴書を飾る材料を遠慮なく会社からもらう

○経済的な成功、失敗という人間的な価値とは別に宗教的な価値の評価軸を米国人は持っている

○会社から離れた専門職としての安定感を手に入れる

○会社の仕組みを学ぶ。財務諸表、会社を取り巻く法律、税法、労働法など。

最後の飛び級の話は大変参考になりました。現実になれば、日本は再び元気になると思います。

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2012年05月03日

Posted by ブクログ

●内容
・京大の学生活動から足ぬけして日立電子に就職し、米国DEC社、インフォミックス社長、グーグルジャパン社長を歴任した著者によるキャリア論
・自らを「頭でっかち」と称する著者は、新しい仕事にどんどん首を突っ込むことで「できることリスト」を増やし、いつの間にか「好きなことを仕事に」また「今やっている仕事を好きに」なっていた、という。
・繰り返し語られる「世界とのつながり」が独自視点。

●コメント
・「世界と自分」「全体と部分」の意識、大局観についての考え方がすごくわかりやすい。知識派で好奇心が強いタイプなら、著者の手法をそのまま使えそう。
(引用)
目先の仕事も世界とつながっている。本来、人間の視野は狭いもの。誰でも窓から世界を眺めているようなもの。問題はその窓をどうやって広くするようにこじ開けるか。未知の分野に出会ったら首を突っ込む。ここで窓をこじ開ける。疑問があればその場で解消する。という場数を積み重ねていけばいい。

・キャリアについては、目先の仕事を「将来」あるいは「大局」につなげるための視点の持ちかたが示されている。今の仕事に飽き足らない人にはこういう視点が刺激になりそう。
(引用)
仕事を通じて「職務経歴書を作る」という発想。転職の声がかかったときに私が考えたのが「DECで手に入れられるべきものとして、何が残っているだろう」というもの。「会社を踏み台にしなさい」とは、職務経歴書を飾る材料を、遠慮なく会社からもらいなさいということ。

(引用)
基本的な知識を大雑把に学ぶ。会社設立のプロセス、手続き、定款に何を書くか。それが済んだら清算手続き、倒産法制。入口と出口を抑える。さらに税法や労働法といった、会社がその活動に伴って課されているさまざまな法的枠組みについても勉強しましょう。


・管理職になったばかりのころの習慣として、『人を動かす』の目次をボロボロになるまで毎日眺めたエピソードが紹介されている。フランクリン自伝のやりかたで、自己啓発好きな人の習慣ぽい。
(引用)
管理職研修でカーネギーの『人を動かす』と出会い感銘を受けた。以来私は『人を動かす』の目次をコピーしてデスクの引き出しに入れておくようになった。毎朝出勤すると、コピーを取り出します。目次の項目を眺めて「ああ、昨日もまた間違えた」「実践できなかった」と赤面するためです。この習慣はコピーがボロボロになるまで続きました。

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2012年04月14日

Posted by ブクログ

how toというより自伝本。食べるために働く、これが原点。生活保護やベーシックインカムなどで最低限食うに困らないとすると何を生きるモチベーションにすべきか?

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2012年04月10日

Posted by ブクログ

Google日本法人社長などを歴任された著者による働き方を指南する一冊。10年以上前の著書になります。
最初から終了直前まで、著者の半生を紹介しながら、そのときの決断した理由や背景が語られており、少し期待はずれな印象でした。
残り2章あたりで、当時のアメリカと日本の現状を比較し、問題点の提起と解決策を述べています。10年前の内容とはいえ、雇用に関する状況はほとんど変わっていない状況に驚くとともに、わずかながらでも理想とする方向に進みつつあることを感じます。雇用の確保を優先するとはよく聞かれましたが、その意味を1つの会社に囲い込むことではなく、雇用の流動性を確保することで、社会全体として雇用を確保していくのは必要な考え方です。コロナと少子高齢化による人材不足により、図らずもその方向に動いている感じもします。
著者の言う「一生食べられる働き方」というのが東大で満足せず世界を目指す、くらいにしか感じられなかったので、働き方の話というより、日米比較で感じた社会制度の改革の話、といったほうがいいのかもしれません。


▼自分の部下に「会社を踏み台にしなさい」とよく言うようになった。会社を軽視せよということではなく、職務経歴書を飾る材料を遠慮なく会社からもらえという意味
▼経済にはトレンドがあるので、社会的役割を終えた企業が消えていくのは健全なこと。斜陽の会社が消えることで、優秀な人材が放出される。そして、新しい成長分野に人材が供給される。
 次々に会社がつぶれ、リストラが繰り返されても、人材が新たな成長企業に移っていく道さえ確保さrていれば、全体としてみれば雇用は維持され、経済全体のダイナミズムも保たれる。
▼雇用の流動性が確保されていないのは、日本にとって非常に大きな損失だといわざるをえない。日本では企業が正社員を解雇することは事実上不可能になっている。
 雇用の流動性がないなかで雇用を維持するためにはどうするか。役割を終えたゾンビ企業を生き残らせ、むりやりそこに人材を閉じ込めておくしかない。そのためには公的資金も注入しなければならないし、おかしな規制も横行することになる。なにより、ゾンビ企業のなかで優秀だったはずの人材が腐っていくのが最大の問題
▼「転社」を当然のことと考え、会社任せでなく、自分でキャリアをつくっていくという考え方が浸透すれば、現在の日本社会に漂っているなんともいえない陰鬱な空気も晴れていくのではないか。いくら景気が悪い、失業率も上がっているとはいっても、年間三万人も自殺者が出る日本の状況は明らかに異常
▼日本人もアメリカ人にとってのキリスト教のような「垂直方向の軸」を持てれば、たとえ経済状況が厳しいままだとしても、自殺者も減るだろうし、社会全体の空気も明るくなるだろう。だからこそ、会社から離れた専門職としての安定感を手に入れていくことは、日本人にとっては非常に重要ではないか。

▼日本の教育を見ると、先頭集団にいる子どもたちをエリート候補として後押しするどころか、むしろ足を引っ張っているように見受けられる。そもそも、最大の問題は、日本のエリート候補の教育が、最終的には東京大学に入学することを目標にしてしまっているところ
▼日本の教育のもう1つの問題は、年齢による制限をしてしまうこと
▼現在の日本の教育制度は、若い才能、頭脳に足かせをはめて、わざわざ可能性をつぶしているようにしか見えない。

<目次>
第1章 明日の食料に戦慄せよ
第2章 セールスを愛したエンジニア
第3章 自分の強みを活かす
第4章 成長する企業、消えていく企業
第5章 リスクを取れ!そうすれば変化がついてくる
第6章 あなたは世界をイメージできるか

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2023年01月08日

Posted by ブクログ

Googleの社長も努めた経験のある著者の一冊。

処世術というよりは著者の自叙伝・回顧録という感じ。

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2014年06月02日

Posted by ブクログ

村上憲郎著「一生食べれる働き方」PHP新書(2012)
*98年に日本がITバブル期を迎えたときには、通信網が急激に整備されて行きました。バブルはこの通信回線の価値が謝って評価された所に生まれたのです。
*ハイエクは正義について語るとき、あくまで身の丈から出発することを重視します。自分の利益、自分の家族の利益、会社の利益、自分の地域社会の利益、と自分の同心円上で私利私欲で行動すれば良いというのです。私欲から出た行動は、決して本人だけを利するわけではありません。市場を経由することで社会全体の利益につながるかるです。ということは、自分のためにお金を稼ぐ事が最終的には最貧とよわれる10億人の生活水準を周防氏でも良くして行く事でもある。ハイエクは私欲を援護するのです。
*プラザ合意以降、20世紀最後の十数年で、日本経済は急激な栄光盛衰を経験した。そのなかで、マンキューの経済学に出会い、ハイエクからは経済人としての倫理的根拠を学んだ。
*経済にはトレンドがあるのですから、社会的役割を終えた企業が消えて行くのは健全なことです。斜陽の会社が消え、優秀な人材が放出されます。そして新しい成長分野に人材が供給されます。そう考えるとこようの流動性が確保されていない日本は非常に大きな損失です。日本経済の活力を取り戻すためにこれからのビジネスマンは雇用の流動性を受け入れながら遣って行くしかないと思います。リストラされることや会社がなくなることを普通の琴として受け入れ、転社しても通用するプロとして独自にキャリアを積み重ねて行く。それは本当の意味で安定した立場を手にしれることなのです。
*変わるためにはどうすればよいか。それはリスクをとること。どんな小さな事でもかまわないので、仕事のうえであえてリスクのある選択肢をえらんでみる。可能な限りリスクテイクするという習慣をつけていくのです。若いビジネスマンであればいままでやったことのない仕事を引き受けてみる。特に会社として新事業に乗り出すようなチャンスがあれば積極的に手をあげる。マネジメントポストにいるひとだったら、思い切って仕事を一任してしまう。これだけ環境がきびしくなってくるとおとなしくしていてもジリ貧になるのですから、相対的にリスクをとることのデメリットは低下しています。
*リスクを取れといわれたとき、誰でも心配するのは失敗したときのことでしょう。たしかに、新規事業にカカンに手をあげたはいいけれど見事にこけて責任をとらされることになるといった事態はできるだけさけたいもの。それを理解したうえで、それでも何もしないよりマシといいたい。なぜならその人は貴重な失敗の経験を手にいれています。ここまでくるとあとは個人の価値観の問題です。

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2014年02月02日

Posted by ブクログ

この作品の伝えたいことは、
食うために働け!世界をイメージしろ!ということ。
とてもシンプル。

前半は村上さんの半生がつづられており斜め読み。後半の最後の章に伝えたいことが凝縮されている。

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2013年04月01日

Posted by ブクログ

この本のタイトルの働き方とは、「目の前の仕事に必死でくらいつく」とともに「高いビジョンを目指すこと」をして仕事をすることだという。そして、今後の労働環境が昔のように会社に依存することがベストな解ではなくなってきている中で、自分のスキルを会社依存型から独立型自立型に組み替えるということがポイントになると主張している。
この独立型自立型にスキルを組み替えていくための1つの解は、現在働いている会社の中で、自分がどのように活躍したいのかのビジョンを描き、そのビジョンを実現するために、今の環境の中でスキルを身につけることを必死に行うということだと思う。

本文は、著者の経歴とその中での自分経験が書かれており、全体として散文的なので、興味のある部分だけ読んでもよいだろう。
以下、個人的に記憶に残った部分を書き残す。
・成長分野で新たな仕事に恵まれ、それなりの成果を上げてこられたのは「大局観」をもっていたせい
・マンキュー経済学: 経済学の10大原理
・フリードリヒ・ハイエクの思想:自分のためにお金を稼ぐことが、最終的には最貧といわれる10億人の生活水準を少しでもよくいている・・・だから私欲を持つことは罪悪ではない。
・生き残れる企業と進化できずに消えていく企業との違いは、成功体験から脱却できるかどうかである
・職務経歴書を作る
・リスクを取りに行かない人は沈黙に徹し、けしてリスクを取りにいく人の足をひっぱらないこと

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2012年07月11日

Posted by ブクログ

1947年生まれ。
まさに団塊の世代の著者が学生運動をやっていた時代から、ビジネスパーソンとして日立の子会社で働きはじめ、その後外資系IT企業を渡り歩く話を軸に、いかに働けば食い扶持を失わないかということを説いている。

そして、著者は最終的にGoogle日本法人の社長となっている。

楽しい仕事、夢中になれる仕事ばかりでなくとも、目の前の仕事に全力で取り組めば、その経験が必ず後になって役に立ち、あとになって充実した時間を過ごせる。

納得できない環境下でも、自分なりの希望を見い出し、すべての行動が血となり肉となり、糧になる。

だから常に真剣に取り組めば、その瞬間はとても苦しくとも、実りある時間だったということに長い時間を経て気付くだろう。

つまり、いつでも「食うために必死になって働け!」ということなのである。

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2012年05月15日

Posted by ブクログ

自身のキャリアを通じて、英語の重要性、仕事にのめり込む事、その結果としての報酬を得る事がポイントだったと。

稼げる人が稼がないのは、貧しい人への再分配を減らしてしまうので却ってマイナス、というくだりがきにいらなかった。それは資本主義を煽動する者の言い分であって、現実は資本主義自体がマイナスなのだと思うが。

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2012年04月13日

Posted by ブクログ

著者はNHKの英語番組で知り、英語のHow to 本を読んだ。この本から、彼の仕事観が理解できたことは、非常に貴重だと思う。著者は、若い人向けに書いた本だと思うが、年寄りにも十分眼から鱗な本です。

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2012年04月10日

Posted by ブクログ

仕事の意味は何か?どうして働くのか?社会に出て仕事をしている人であれば一度は考えたことのあるテーマを、筆者の経験に基づいて後進の社会人へアドバイスしている本。個人的には筆者の主義主張をすべて納得できたわけではないし、本全体が筆者の回想録のようになっていて期待はずれだった部分もあったが、最後に「食うために働け。そして、世界をイメージせよ」という言葉にはうなづくことができた。
割り切るところは割り切り、でも常にこれでいいのか?と見つめなおすことが仕事をする上で必要だと思う。

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2012年04月02日

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