あらすじ
「ハイパーハードボイルドグルメリポート」仕掛け人による、既存の様式を破壊する新ビジネス論
あなたは天才ではなく、奇跡は起きず、歳ばかりとるーー
組織に依存せず、自分の足で立ち上がる方法とは一体何か。
「ハイパーハードボイルドグルメリポート」仕掛け人、上出氏による仕事術を一挙初公開。
【はじめにより】
本当にありがたいことに、私はこれまでたくさんの出版社から「仕事術」の執筆依頼を頂いてきました。そしてこともあろうか、その全てをお断りしてきました。幼い頃から文章を書く仕事に憧れを持っていた私にとって、その判断は常に痛みを伴うものでした。しかしどうしてもお応えすることができなかったのです。理由は実に簡単です。
世に出ている「仕事術」なんて嘘ばっかりじゃないか。
そう思っていたからです。
にもかかわらず、今回このように「仕事術」という看板の下に筆をとったのには当然理由があります。本書を最後まで読んでいただければ、その真意をご理解いただけると信じています。少なくとも、本書には耳を塞ぎたくなるような「不都合な事実」が含まれます。見たいもの、聞きたいことだけに囲まれて生きていきたい人にとっては全くもって不愉快な話でしょう。
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Posted by ブクログ
実際にドキュメンタリーを撮っている人間がモキュメンタリーを描くことって恥ずかしくないのかな?
種明かしとはまた違うけど、理想のデートを恋人に全て伝えてるような、「私がこうしたらあなたはこんな反応するべき」的な台本を全てを曝け出してるような。
作品としてはノンフィクション(ぽさ)からフィクションへのグラデーションがちょうど良かった。
Posted by ブクログ
してやられた…!が読後のシンプルな感想。
これまるまる伏線だったんかい!と。
第1部は、仕事に向き合うスタンスと、テレビマンとしてのマーケティング視点も含めた制作テクニックについて書かれていて、そんなに目新しいことはなく、あれ、結構退屈なタイプのビジネス書かも…と感じていました。
しかし、第2部の後半からの急展開で目が覚め、一気に読んでしまいました。
賛否両論あるとは思うものの、読み終わった後すぐに他の人の感想や著者のWikipediaを見に行ってしまったので星5です、、
Posted by ブクログ
1部
フジテレビのスポンサー離れをニュースに触れるたび、大変だとか感じてたけど具体的にどんな影響があるか腹落ち感なかったけど、この本を読んでイメージが湧いた。
テレビのマネタイズの仕方みたいなのがわかって興味深かった。
2部
1部とがらっと話の進み方が変わって、ぐいぐい引き込まれていった。
小説として読んだんだけど、
どんどんと闇が深くなって
抜けられなくなっていった。
体が動かなくなって、生きてるまま棺桶に閉じ込められる恐怖と闇。
正義を間違い良くない方向に進んでいってしまう闇。
カミデが闇に入ってからの加速度がすごかった。
Posted by ブクログ
元テレビマンが語る仕事術。
ありえない仕事術です。
全編を通じて
「マスコミュニケーションの世界に代々伝わる
虎の巻、Q&A」です。
すごい本です。
Posted by ブクログ
YouTubeの出版区で吉田豪さんがお勧めしていた本。
豪さんがお薦めのビジネス書ってそりゃ気になるなと思い購入。
どう感想を書いていいのか困る本です。
モノで例えるならば、超美味しいゲテモノ料理みたいな本でした。
ビジネス書とは名ばかりのドキュメンタリーであり、小説であり、自伝的であり、これってノンフィクションなのかフィクションなのか何を読んでいるのか頭が混乱しつつもニ部は一気に読みきってしまいました。
狂った本ですが面白いです。
ニ部を読み切って、一部を読み返すとより深く一部の真っ当な文章を解釈できると思います。
Posted by ブクログ
ネタバレ有。初見全く予測できない本。詳細を知らずに読んだ方が面白い。非常に面白いし革新的だった。読み通して感じたことは、筆者はこれに近い経験をしたのでは無いか、あるいはそう言った感情を常に持っていたのでないかと思わせられる。第一部は第二部を読んだ後もう一読してほしい、思わず笑ってしまうところがある(飲みは控えようの欄など、第二部の展開を予測させて面白い)第一部では実際に起こっている事象(実際売れたテレビ番組の話、オピオイドクライシスなど)をうまく混ぜて読者に『実際に起きている話』を布石に置き第二部へ繋げるのは新鮮だ。正直いうと二部も途中まで実話だと思ってた(前書きでの注釈に気づかなかった)酔っ払ってるくせにやけに口が回る爺さんが登場して違和感を感じ、ここでこの本の構造に気づいた。仕事の熱意、倫理観が何かのかけ違いで大きく道を逸らしてしまうのが実際の現場でも大いにある。テレビの功罪を身をもって体感してるから書けるであろうと話だった。Do the tight thingを肝に命じたい。
Posted by ブクログ
凄まじい本だった。
第一部も本質を突く内容で良かったが、第二部からがさらに凄い。
実直な主人公とその仲間が正義をもってドキュメンタリーを撮る物語を一人称視点で描く形式なのだが、どっぷり感情移入していた主人公に、突如しかし滑らかに感情移入できなくなる瞬間があり、技術を見せつけられた。
全編通して「正義とは何か」という強いメッセージを倫理観揺さぶる物語でストレートに伝えているにも関わらず、この装丁、このタイトルで闇に紛れさす真意が気になるところ。(カバーを外すと表に大きく正義の文字、裏はその正義の文字が崩れ去っているのも憎い)
あんたの正義は一体なんだ⁉
読む手が止まらない体験を久しぶりにしました。
Posted by ブクログ
[do the right things ]正しいことをしよう。
二部のフィクションは著者の経験に基づく心情や考えが影響しているのか細やかな心情が表現されていてリアリティがあった。
ちょっとした不正が大きなトラブルにつながった苦い思い出が蘇ってきた。
今自分がしている仕事が、誰に向けてなのか?心を持って取り組めているか?を自問自答しながら
正しいことを着実に行って行きたい。
Posted by ブクログ
ビジネス本の皮をかぶったエンターテイメント小説。
「仕事術」というタイトルの本を手に取るような、社会のシステムに過剰に適合しすぎたビジネスマンが、いつのまにか「小説」を読まされているっていう構造がシュール。「仕事ができる人が必ずやっている◯◯」とか「人生は◯◯が9割」のようなビジネス本や自己啓発本がもてはやされていること自体への皮肉がたっぷり含まれていると思う。ビジネス本の皮を被っているという構造も含めて、エンターテイメント作品としてかなり面白かった。
ただしあくまでもエンターテイメント作品だと思うので、本当の意味での仕事術を読みたい人には全くおすすめしません!!