あらすじ
シェフの内山が勤める高級フレンチレストランに毎晩ひとりで来店する謎の美女。黙々とコース料理を口に運ぶ姿に、不審に思った内山が問いかけると、女は意外な事実を語り出して……(「マリアージュ」)。立ちはだかる現実に絶望し、窮地に立たされた人間たちが取った異常な行動とは。日常に潜む狂気と、明かされる驚愕の真相。ベストセラー『サクリファイス』の著者が厳選して贈る、謎めく8つのミステリ集。書き下ろし短編収録。
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Posted by ブクログ
ぞっとするような話から、切ない恋の物語まで、とても読みやすい短編集。
「過去の絵」と「北緯六十度の恋」が好みでした。
どちらも結末が予想できないだけでなく、ラブストーリーとして秀逸。
Posted by ブクログ
キリコシリーズやパ・マルシリーズを読んでいるものとしては、この短編集は一味違う。後味が複雑、というか重い暗い気持ちになる作品が多い。その中でも「SWEET BOYS」の後味は悪すぎる。男たちの身勝手さにどよーんとくる。最後の話が「北緯六十度の恋」でよかった。少しほっとして本を閉じることができた。
Posted by ブクログ
高級フレンチレストランに毎晩ひとりで来店する謎の美女… 自転車に乗る時は、いつもヘルメットをする彼女が長い髪をなびかせ車の前に飛び出した… 隣に引っ越してきた二人の魅力的な青年… つまらない絵を描き、絵に対してピント外れのことを言う男の子…
意識では、自分自身の才能を信じたいのだけれども、深層心理では、自分に才能がないことを知っている若者達、彼らは、そんな自分を愛したいのだけれども、意識と深層心理との乖離が自分自身を愛する気持ちを妨げる。
近藤さん初の短編集は、登場人物の挫折を描くことで、私達が抱く夢をまるで好きな異性への告白を断られるように打ち砕く。それは、現実を突きつけられたり、古傷に塩を擦り込まれるように沁みる。私達は、登場人物の行方から、自分の物語りを紡ぐための手がかりを手繰り寄せるのだ。