あらすじ
深刻な医師不足に悩む「麻酔科医」の激務と日常を、大学病院の麻酔科医・華岡ハナコを主人公に、時にシリアスに、時にコミカルに、すさまじいリアルさで描く、累計60万部突破の医療コミック。帝王切開後の緊急事態を救うため、グラグラの歯を守るため、ハナは今日も大奮闘。日本語が通じない患者さんに戸惑ったり、若き研修医を怒鳴りつけてしまったり――。どこから読んでも面白い大ヒット作、待望の第6巻です!
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最後の一歯
一部ご紹介します。
・「安全第一を考えたら、どうせ役にも立たないグラグラの前歯なんて抜いといたほうがいいんですよ」
「…かわいそう」
「は?」
「そのおじいさま、きっとご自身にその歯を重ねているんですよ、先輩!たとえ役立たずでも、おじいさまと共に、長い年月を生き、喜びも、悲しみもかみしめて、たった一本になっても、頑張って耐えているんです。その歯は、おじいさまにとって『最後の一葉』なんです。歯だけに。
だから、もしそれを抜いてしまったら、気力を失って…」
「もう、深読みしすぎだよっ」
「華岡くん!その歯はのこすべきだ!」
「医局長まで」
・ただタバコを吸うことだったり、抜けかけの歯だったり、人は案外小さくて、つまらないものから、生きる力をもらっていたりするものかもしれない。