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Posted by ブクログ
結婚の問題が政治の問題と親世代の価値観が絡み合った問題であることを示した本。
《あくまで「我が子の幸せのために」の想いが成人したのちも子の独立を阻み、共依存を生んでしまっている日本だからこそ、大量の「パラサイト・シングル」を生み、その数十年後、さらに大量の「生涯未婚者」を生んでいる現実に、そろそろ私たちは気づくべきなのではないでしょうか。》(第三章 「未婚」は恥ですか?最後より)
という価値観の問題と、若者の不安定な労働環境という政治(とそれらを生み出したほっとけば結婚して子供を持つだろうという意思決定者の安易な思い込み)の複合的な問題が指摘されている。
この結果、結婚することがリスクや損という事実から難婚になる事を論理的に示していて興味深い。
最後の章で、カントの「人を手段としてだけ使わず目的として扱うべきだ」との言葉を引きつつ、結婚を(経済的な利益とか性的関係を主要因とするのではなく)もっとシンプルに一生思いやり(文中の言葉てはケア)をコミットする覚悟を持つ者同士の関係としてはどうかという提言に深く同意した。
Posted by ブクログ
とても良かったです。時代的な背景から、夫婦の関係や我々一人ひとりを取り巻く環境が大きく変わってきた話、海外の結婚に対する考え方など、新しい発見も多々あり、大変勉強になりました。
本も読みやすくて、全体の構成もわかりやすく、また筆者の本を読んでみたいなと思いました。