【感想・ネタバレ】キスに煙のレビュー

あらすじ

あいつが殺したのだろうか――。
愛した人は、殺人者かもしれない――。

かつてフィギュアスケーターとして活躍し、引退後はデザインの仕事をする塩澤。
彼と好敵手として競り合い、今もトップスケーターの地位にある志藤。
互いに、自分の持たないものを持つ相手として意識し続ける二人だが、塩澤にはライバル心だけではない、ひた隠しにするもうひとつの思いを抱き続けていた。
ある日、塩澤の昔の恋人であり、志藤とは犬猿の仲であったコーチのミラーが転落死したとのニュースが入る。孤高のスケーターで敵も多かったミラーの死は、周囲に動揺をもたらす。あいつ、殺されたんじゃないか? 火のない所に煙は――とばかりに広がる不穏な噂に搦めとられるように、塩澤と志藤は互いにこれまでとは違う視線を向けるようになる。
告げるだけで重荷になると秘めた恋心、自分のために罪を犯したのではという疑心。二つの感情の狭間で、互いを守るための選択とは――。

『花束は毒』の著者が放つ、もうひとつの究極の選択!
恋心か、疑心か。あなたは正しい選択ができますか?

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Posted by ブクログ

ネタバレ

割と始めにある塩澤の“今も好きだ。一生伝えるつもりはない。”の潔さと覚悟が本編を通してずっと印象に残っている。
恋愛感情以前にスケーターとして惚れている、才能のあるもの同士お互いが特別な存在であり相手に向ける感情の大きいこと大きいこと……

ミラーの体が宙に浮いたとき氷上でのジャンプの感覚を思い出す描写が素敵だった。穏やかに不穏な雰囲気はずっとあったけれど事件の結末までも愛情のようなものが感じられた。キスに煙…一体どのような運びでこのタイトルをつけたのか気になる、煙…煙かぁ………わからん。

織守さんの書く文章はなんか洒落ていて綺麗で読みやすい←こんなことド素人に言われたくないと思うけど 思わぬところから自分の癖に刺さる本に出会えて良かった

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2024年09月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

志藤の家で塩澤が見つけたメダルはミラーの遺品整理の時の捨てられない物だろうと気付いたけど、塩澤はそんな事知らないから焦った。

offstageがいい感じに焦らせてくる。

塩澤の恋はとても素敵。
好みじゃないけど才能に惚れた。凄くいい。
こんな人に恋された志藤が羨ましくなる。
志藤は志藤で人柄や塩澤に対する誠実さが凄くいい。
この二人だから余計に良いんでしょうね。

ミラーが亡くなったのは残念だけど良い生き様だったなと思う。

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2024年04月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

限りなく3に近いけどBLとしてはまあ、楽しめたので4になる。

読む前は同性愛描写がありつつ、一人の人間の死について疑心暗鬼するのかと思ったら、期待とは違ったもので、ちょっと拍子抜け。思ったよりBL強めで疑心暗鬼弱め。ミステリーじゃないなあこれは、と思った。

BLについては、これは普段読んでるBL小説よりも甘めなところが無い分、恋愛に溺れて相手の罪を被ろうとしたりキスに動揺したりでBLだった。ありがとう。
一般文芸としての恋愛描写として良い塩梅。

ミステリーは、塩澤と志藤で互いの描写があるので、どちらも殺しに関わってないとわかる。犯人候補としては、喜田か?元妻?それとも志藤?でも描写少ないしなあと、やっぱり事故もしくは自殺だなと自分の中では結論付いていた。で、結局事故。ロケットの描写があれば良かったのに、アクセサリーとぼかされていたのが残念。ミステリーとしてはそんなに楽しめなかった。

タイトルのキスに煙で、キスはわかるが煙の意味はなんだったんだろう。相手への好意として?煙を吹き掛けるのは好きという意味があるらしいが、作品からは読み取れなかった。氷上の氷の舞をダスト=煙という意味?
煙にまかれるで、相手の気持ちがわからないとか?
表紙は顔が見えない、表情が見えない、恋愛としてもだもだというのはわかる。

塩澤が志藤相手にもだもだしてるけど、志藤のほうは結構フラットに塩澤を受け止めているので、志藤が塩澤のことを可愛いとか愛おしいとか思う描写がもっとあったらなと、BL小説としての文脈として思った。一般文芸としても、まあもうちょっと矢印あっても良いんじゃないか?とは思った。

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2024年07月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これはミステリになるのか?ならないのか???
その点は悩ましいが、話自体は面白かったし、読みやすかった。
途中までミステリのつもりで読んでいたから、こちらが推理する情報量少ない…と思っていたけど、こういう着地点なら納得だ。
結局、バーでキスしてきた女はなんだったんだ…という疑問だけは残ったので、星一つ減に。

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2024年07月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

元フィギュアスケーター、現デザイナーの塩澤とトップスケーターの志藤の話。
この2人の関係がめっっっちゃくちゃ好きなんやけど、間に挟まる転落死と不穏な描写のせいで気持ちがあっちこっちしてる。志藤が好きで隠して友人付き合いをしている塩崎と、そんな塩崎を友愛として好きで彼がスケートを辞めてからも交流を絶たない志藤。この2人の関係が気になりつつやはり過ぎる転落死。志藤のまっすぐさに絆され、塩崎の内心のパニックや潔さに笑えて、この2人の選ぶ未来が明るいものであってほしい。
そして不穏な顛末に待って落ち着けいやちゃうやん、ってそれまでニマニマしてたのにめちゃくちゃ焦る落ち着け。そして間の不穏さが飲み込め一息つく。塩崎の冷静クールに見えて焦るととんでも思考に陥り周りを焦らす感じ嫌いじゃないよ。
2人に幸あれ。

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2024年06月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

BLは苦手なんですが、とても純愛でした。

フィギアスケートに対する思いと、塩澤と志藤のライバル同士の信頼が熱かったです。

緻密に絡んだ人間模様もハラハラしましたが、ラストの章が何とも言えない切なかったです。

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2024年04月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ミステリーというよりBLでした。転落死も事件性はなくもなくて、塩澤の恋愛の悩みに終始付き合わされた感じでしょうか。

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2025年01月23日

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ネタバレ

めちゃくちゃBLだったけど大丈夫!?レーベル間違えてない!?という感想しか浮かばない。"同性愛"じゃなくて"BL"だった…。
私は平気、というか昔すごくハマっていた時期があったので久しぶりに直球のものを読んで照れちゃったくらいだけど、これフィルタリングしたほうがいいやつじゃん…?と思った。なおミステリー要素は5%くらいしかない。

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2024年06月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「花束は毒」の衝撃ふたたび の帯に期待して読み始めたので、読み終わったあとちょっとがっかり。
塩澤の感情がうまく書かれていて、全体的にはよかったんだけど、帯の煽り方を残念に思った人は多いのでは?
著者が気の毒になった…

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2024年05月14日

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