あらすじ
選ばれ続けて15年、累計20万部突破!
日本の組織を強くする、中間管理職のスキル・心構え・戦略
「世界初の入門書」と大反響の名著、大幅増補改訂!
◎日本発“新世界標準”のミドルマネジメント
本書は、中間管理職の「世界初の入門書」として大反響のベストセラー第3版です。
2008年2月の刊行以来、新任の課長さんをはじめ、マネジャーを目指す方、中間管理職を育てたい経営者の方、さらに学校や病院、NPOなど、さまざまな組織の方にお役立ていただきました。
日本国内に加えて、韓国、台湾、中国でも翻訳出版され、長く、広く読まれています。
◎時代の変化に合わせて大幅加筆
本書では旧版の内容を、時代の変化に合わせて大幅にアップデートしました。
さらに、高齢化によって企業のありかたや経営の急所は変化しています。その部分を新章「人類史上かつてない高齢化を乗り越えるために」として追加。全体で約4万5千字の加筆となっています。
◎新任マネジャーのバイブル
本書への反響をきっかけに、全国の企業で本書を元にした企業研修が行なわれるようになり、書店店頭には「課長本ジャンル」ができるほど、充実するようになりました。
類書がたくさんある現在でも、本書は「新任マネジャーのバイブル的テキスト」としてご活用いただいています。
◎課長は組織のキーパーソン
欧米発のマネジメント理論は、組織を「経営者vs従業員」の構図で捉える中で発達してきました。
しかし、多くの日本の組織はそうした構図では語りきれません。 中間管理職は日本企業独自の「強み」です。
「課長」には欧米のマネジメント理論では説明しきれない役割があり、独自のスキルが必要です。今までそれは仕事の中から学ぶものでしたが、本書ではじめて1冊の入門書としてまとまりました。
中間管理職の中でも「課長の仕事」は、他の中間管理職の仕事よりも難しく、かつ重要です。
課長は組織の「情報」と「人」を活性化するキーとなるポジションだからです。
「課長の仕事」は、課長になってからできるようになればいいものではありません。「課長の仕事」を引き受けることができる人材であることが証明できなければ、課長に昇進することはできないのです。
現在、課長として活躍されている方、課長に任命されたばかりの方、そして、いつか課長になりたいと考えている方に、ぜひ読んでいただきたい1冊です。
<旧版に寄せられた読者の声>
・課長というポジションで「何ができるか」「何をすべきか」「志を抱くことの大切さ」を学びました。(45歳 男性)
・とても勇気づけられました。この本は全国のサラリーマンのバイブルだと思います。(39歳 男性)
・ このような詳細な管理職向けのマニュアルはなかった。業種を問わない点も高く評価できる。(40歳 男性)
・人との関わりの大切さを学びました。仕事にも子育てにも役立つ内容で、すぐに実行したいと思います。(40歳 女性)
・管理職として自信のない毎日、この本が道標となりました。時々読み返して歩いていきます。(56歳女性)
・課長職になり数年経過するが、働き方や役割が判らなかった。この本を読むことにより自分の方向が見えた。これから自信をもって仕事に邁進できそうだ。(47歳男性)
・課長昇進と同時に購入。何から手をつければいいかわからぬ私にとって課長の手引書となりました。今後は後輩課長へのお祝いに本書を贈ります。(51歳男性)
・多くのビジネス書を読んできましたが、本書はとても理解しやすく、久々に良書と出会えました。日々の業務と重なり、たいへん勉強になりました。(39歳男性)
・管理職への指示指導にブレが出ないよう買いました。色々改めなければいけない所が見つかりました。(47歳男性)
【目次】
第1章 課長とは何か?
1 課長になると何が変わる?
2 課長と部長は何が違う?
3 課長と経営者は何が違う?
4 モチベーション管理が一番大切な仕事
5 成果主義の終わりと課長
6 価値観の通訳としての課長
7 課長は情報伝達のキーパーソン
8 ピラミッド型組織での課長の役割
9 中間管理職が日本型組織の強み
コラム 仕事とは何か?
第2章 課長の8つの基本スキル
スキル1 部下を守り安心させる
スキル2 部下をほめ方向性を明確にする
スキル3 部下を叱り変化をうながす
コラム モチベーションは教育の手段ではなく目的である
スキル4 現場を観察し次を予測する
スキル5 ストレスを適度な状態に管理する
スキル6 部下をコーチングして答えを引き出す
スキル7 楽しく没頭できるように仕事をアレンジする
スキル8 オフサイト・ミーティングでチームの結束を高める
第3章 課長が巻き込まれる3つの非合理なゲーム
ゲーム1 企業の成長を阻害する予算管理
ゲーム2 部下のモチベーションを下げかねない人事評価
ゲーム3 限られたポストと予算をめぐる社内政治
第4章 避けることができない9つの問題
問題1 問題社員が現れる
問題2 部下が「会社を辞める」と言い出す
コラム Aクラス社員が会社を辞める本当の理由
問題3 心の病にかかる部下が現れる
問題4 外国人の上司や部下を持つ日が来る
問題5 ヘッドハンターから声がかかる
問題6 海外駐在を求められる
問題7 違法スレスレの行為を求められる
コラム 米国ディスカバリー制度
問題8 昇進させる部下を選ぶ
問題9 ベテラン係長が言うことを聞かなくなる
第5章 課長のキャリア戦略
戦略1 自らの弱点を知る
戦略2 英語力を身につける
戦略3 緩い人的ネットワークを幅広く形成する
戦略4 部長を目指す
戦略5 課長止まりのキャリアを覚悟する
戦略6 社内改革のリーダーになる
コラム 変革はなぜ承認されにくいのか
戦略7 起業を考えてみる
コラム 起業とアイデアの不幸な関係
戦略8 ビジネス書を読んで学ぶ
コラム テレビがダメで読書がアリの本当の理由
第6章 人類史上かつてない高齢化を乗り越えるために
視点1 介護が企業の生産性を破壊する
視点2 日本最後の成長産業としての高齢者市場
視点3 みんなで年齢差別を突破する
第7章 活躍する課長が備えている5つの機能
機能1 組織長としての正当性=個の力
機能2 指示を受け、指示を出す=経営情報の翻訳
機能3 報告を聞き出し、報告する=現場情報の翻訳
機能4 社内外の個人や組織との連携
機能5 部下育成と業務効率向上=組織力の向上
コラム 「伝える」という絶対
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
組織がブレイクスルーを起こすために
課長=中間管理職の在り方・役割が最も重要になる。
リーダーシップと比較してマネジメント力は後天的に磨きやすい。
◆現場と経営の情報鮮度
情報のフィルタリングにより、課長に最も情報が集まる。
役割分担が明確な組織は、現場情報が経営者まで伝わることはほとんどない。
薄すぎず暑すぎずのフィルタリングが大切。
◆課長の条件
人望があり、知識と経験を有している
①現状だけでなく、どうあるべきかについてビジョンを持っている
②自分の責任範囲を超えて全体のために善いことをする気力に充実している
③他の人があきらめるような状況下でもポジティブに笑顔で前進する
④問題に対して先人の知恵を参照する
⑤少なくとも2つの分野において組織内で専門家と言えるレベルにある
⑥多くの挫折や修羅場を乗り越え、他人に認められる成功体験を経ている
⑦組織の仕組みに精通している
⑧ビジネス一般について十分な教養を持っている
⑨全社レベルで物事のプライオリティーを理解できる
⑩タスクをロジカルに分解できる
相手にとって適切な粒度で指示を出せる
Posted by ブクログ
とても興味深く読むことができた。
課長とは、管理職の最下層で以下を実施するポジション
1.予算管理の実質責任者
2.経営者と直接話ができる
3.法的に管理職として認知される
4.部下の人事査定を行う
経営者よりも距離が近く、リーダー兼マネージャーとして一人一人の社員を気にかけ利害を調整するとともにモチベーションを高め、成果を上げることが求められる。
経営情報と現場情報の2つを把握しキーパーソン足り得る存在。
課長の立ち振る舞いとして、オペラント条件づけによるルーティンワークの教え込みと例外対応・事業機会を発見する仕組みを作り上げる。
また仕事に限らず趣味でも遊びでも好きになるためには『成長の実感』が不可欠。ゲームもそうであるが、楽しいことの背景には人間の成長があると認識しておく必要がある。
面と向かっての会話、おしゃべりで得られるのは、熱を感じ取れること。
そして眉毛を動かすアイブローフラッシュで感情を伝えうることも留意する。
興味深いのはもう一つ
人には、壁に掛けられた絵が傾いていれば、誰も見ていなくともそれを真っすぐに直すという性質が、ほぼ例外なく備わっているということ。
確かに…と思う。
キーワード
地域包括支援センター
身体介護には出来る限り手を出さない
デカルト『困難は分割せよ』
Posted by ブクログ
何冊か課長本を読んだが自分の課長像としっくりく合致する本だった。何度も読んで身につけようと思う。
・モチベーション管理が一番大切な仕事
・新しい人事制度では課長は昔ながらの家族的な方法で部下をまとめると同時に、昔以上の厳しい成果が求められる。
・非合理の塊である人間のニーズは合理的な思考からだけでは決して読みきれない。
・部下の失敗は課長の失敗
・できれば全ての部下に高い評価を与える
・秘密の共有を通してキーマンと繋がる
・男性は職場の女性に「最近元気がなくなったな」と思う人がいたらすぐに教えてもらう様にお願いしておく。
・自分たちの仕事には社会的な意義があることを語りつなげなければならない
Posted by ブクログ
新任マネージャーのバイブル。知らないことが多く、よい学びになった。もっと早く読んでおけば良かった。
課長として部下のモチベーション管理が最も大切な仕事であることに納得した。顧客第一主義という価値観を軸に部下とコミュニケーションを取り、新旧世代を問わず顧客を大切にする気持ちが鍵になる。
現代における仕事とは、所属企業の時価総額(企業価値)を上げることが本質だという指摘も印象的だった。一方で、予算が実現できない場合は、早急に上司や関係者へ報告することの重要性が強調されている。
怒りの表現にも要注意で、怒りに任せた発言やSNSでの不適切な発言が険悪なムードを生む危険性についても具体的に触れられていた。文章は誤解を生みやすいコミュニケーションツールであるため、冷静でクールな表現が求められる。
部下を昇進させる際、イエスマンではなく、本物を選ぶことが重要。会社の利害を考え、従業員を幸せにできる人材を見極めるべきだという考えは、意外だった。
高齢化時代において、定年後も通用するスキルを磨く必要性について書かれており、将来を考えさせられる一冊だった。
Posted by ブクログ
多くのビジネス書にありがちな表層的な手先のテクニックではなく、業務における考え方やスキルを具体例を交えつつ幅広く書かれており、納得感があった。
課長だけでなく、課長の下で働く部下もどういう目線で上司に見られるべきかが理解できるので、会社で働くだれもが何かしら学びを得ることができる内容だと思う。
Tips的なトピックですが、「テレビがダメで読書がアリな本当の理由」はなるほどなーと思いました。
Posted by ブクログ
課長になるタイミングで本書を手に取りました。個人的にはパフォーマンスが発揮できる課長の条件が本書の最後にまとめられていてそれをチェックリスト的に振り返りに使うのが良いと思います。
1番心に残ったのはリソースは限られているが部下を思う気持ちには限度はない(要約です)、みたいな点で、常に意識して部下や後輩達と接していきたいと思わせてくれました。
Posted by ブクログ
課長に任される領域はどのようなものか、何を遂行すれば良いのかがよくわかった。
自分の上司の足りていないところも理解できた。
まずは、メンバーの話に真摯に向き合い最後まで聞く。基本ができていることが重要。
一度読めば理解できるわかりやすさもある本
Posted by ブクログ
「ミドルマネジメントは欧米からは学べない」を帯に、日本独自のミドル・アップダウンに則った課長のミッションと考え方を汎用的かつ実践的に解説している貴重な書籍。
どこにも記されていない課長の業務に対して解像度が高まる。彼らが何に苦悩しどう考えどこをみて仕事をしているのか、課長と会話する人は読んでおくのがおすすめ。
課長ミッションの大きなポイントとしては予算管理と組織の人を動かすことに責任を持つこと。
経営と現場両方が見える唯一のポジションであり、大変だがやりがいもある。経営、マネジメント、コミュニケーション、というキーワードでもヒントがある。
Posted by ブクログ
・課長にとって、部下とはそもそも辞めるもの
・現場の知識では部長は課長にかなわない、責任は俺がとるから自由にやれというスタンスが管理手法の主流になる
・課長は厳しい成果主義が適用され機能としてみられるもの
・若い世代が上司に自己犠牲的な健気さを見せるのは本音を隠したアピールと見たほうが無難
・若手は先輩からでなくネットなど排他的な匿名のコミュニティからだったりする(今ならAI)
・上と下に共通するのは顧客第一主義。下は下なりに、上は上なりに考えていることを翻訳する
・ドラッカー、経営管理の96%はルーティン的な定例反復作業である、ルーティンは格下の退屈な仕事でなく重要な仕事
・課長は経営情報と現場情報をバランスよく持つ情報伝達のキーパーソン
・課長はそもそも放っておかれる部下の不安な気持ちを理解できないもの、まず正しい行動をほめ、小さな成果でも実績と照らして評価する
・予算管理よりも明らかに優れている経営管理手法はまだ発明されていない
・予算は当たらずギャップが見える化されるから意味がある
・限りあるお金と昇進の機会を、いかに割り振るのか、その結果を一人ひとりにどのように納得させるのか、の2つが人事評価のゲームの本質的なテーマ
・毎日処理しきれないメールやチャットをそれでも「いとおしい」と思って対応できるかが上のポジションになる正当性(新人の頃の1通のメールの嬉しさを思い出せ)
・社内横断的なプロジェクトに献身的に関わることがキーマンになるための王道、企業全体の利益を追求することで影響力は増していく
・Cクラスの気持ちを理解するのは難しいが、それができることが人の上に立つことの正当性
・部下が会社を辞めるとき、上司は部下から首を宣言されているようなもの
・負けパターンを認識し初期症状を覚えておく、克服はできなくてもテクニックで回避できる
・部長は専門外の部下も管理しないといけない、だから自由にやれのスタンスが主流になる
・若くして部長になる人は課を成長させた実績でなる、周囲の納得が得やすい
・部長はコストも高く単独では役に立たないのでまっさきにリストラ対象になる→自分は何ができるのか、何で貢献できるのかは常に言語化できるようにしておくこと
・知識は使ってこそ意味がある、いくら良書でも使えなければ読む価値は低い→そうは思わない、いつか思いがけず使える可能性があるという価値は大きいと思ってます
・と、ここまでの著者の論もあくまで参考、むしろ批判的に読むことで自分なりの課長論を完成させていくこと
Posted by ブクログ
著者の幅広い知識・経験に裏付けられたティップスが盛り込まれています。雑多で整理されていない印象を受けましたが、素晴らしい考察も沢山あると思います。