あらすじ
「よしッ、この家をぶッ壊そう!」古稀を前に、愛着こもる我が家の改築を思い立つ。沈滞鬱鬱たる気分を粉砕せんとするこの心意気を見よ! 日々舞い込む珍妙な登場人物、事件の連続。相手がヘンなのか、呼び寄せるこっちがヘンか。はたまた運命か、宿命か。ああ、なんでこうなる? 娘、孫、犬、鳥たちとともに、世の憂さなど吹き飛ばす!
2024年映画公開の『九十歳。何がめでたい』に連なる、痛快抱腹老後エッセイシリーズ第2弾。
解説・池上永一
※この電子書籍は1998年9月に文藝春秋より刊行された文庫版を底本としています。
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Posted by ブクログ
佐藤愛子さん。
お名前は、いろんな方のエッセイなどに出てくるので知っていましたが、実際に書かかれたものを読むのは初めて。
印象として、「気の強いおばあちゃん」というイメージを持っていましたが……。
いや〜、ステキ!!決して姑にはしたくないタイプだけど(笑)、ステキ。
この本、だいぶ前に古本屋で買ったのだけど、最初の「自分の家をぶっ壊す!」というところでなぜかつまずいて、途中で放置したままになっていました。
だけどそこを越えて読み進めたらおもしろいこと。
一気読みでした。
特に、佐藤さんが孫について書いているところが好きでした。
『孫とは、のんびり歌を歌いながら手をつないで歩きたい』という気持ち、私にもすごくわかる。
私も自分の娘と手をつないで歩いたら、勝手に「お〜てぇてぇ〜」と歌が口から出てくるもの。
あと、孫がセーラームーンになって佐藤さんの書斎へやってくる話もおもしろかった。
孫に本を読んでやっていて、幼児雑誌の背表紙の、通販の部分を読んでくれとせがまれるのも。
佐藤さんのところには「本当にこんな人いるの!?」と言いたくなるくらい不思議な人が集まってくる。
室井滋さんにも思うことだけど、おもしろいエッセイを書く人のところには、そういう人が集まってくるのかしら。