【感想・ネタバレ】我が老後のレビュー

あらすじ

「十一月がくれば私は満六十七歳になる。」――妊娠中の娘から2羽のインコを預かったのが受難の始まり。けたたましく啼くわ人の耳は齧るわで、平穏な生活はぶちこわし。一難去ってまた一難。今度は娘が持ち込んだ仔犬に安眠を妨げられる。揚句の果てに、孫のお守りだと? もう、ええ加減にせえ! ああ、我が老後は日々これ闘いなのだ。

2024年映画公開の『九十歳。何がめでたい』に連なる、痛快抱腹老後エッセイシリーズ第1弾。

※この電子書籍は1997年3月に文藝春秋より刊行された文庫版を底本としています。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

佐藤愛子さんが67歳になって書き始めたエッセイ集。
この後「我が老後」シリーズがかなり続くらしい。
で、その1冊目。
67歳というと私とそう変わらないではないか。
67で老後という認識を自分は持っていないが、そう思わなきゃいかんかな。
さて、エッセイの中にちょっとした知り合いが出てくるので、楽しく読ませて頂きました。
なるほど、婿殿はそういう感じなのね。(笑)
桃子さんの赤ちゃん時代は、そんな感じだったのね。(笑)

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2025年01月15日

Posted by ブクログ

作者が原作の90歳何がめでたい 映画を見て久しぶりにこのエッセイを読んだ。ひたすら笑えた。
病院の待合室で読んでいて、声をころして、肩を振るわせ、周りの目を気にしながら、笑いを押し殺した。

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2024年07月22日

Posted by ブクログ

我が老後シリーズの1作目。
平成のイジワルばあさんの抱腹絶倒エッセイ。

この頃は、まだ67歳だったんですね。
元気だわ~。
娘さんが結婚して出て行き、老犬と穏やかに暮らそうかと思っていると、娘さんが次々に難題?を持ち込む。
文句を言いつつ、気になって結局世話をしてしまうんですね。
小鳥や、12万もする犬や、ついには孫の世話まで。
頑固で怒りっぽいけど~気取らず、ポリシーがあって、ホット。
若夫婦の危なっかしい手付きを見ていられず、お尻がただれた赤ちゃんを昔ながらのやり方で治してあげたり、いつの間にか頑張っている。
世話焼きなところが微笑ましい。

もともと佐藤家には犬もチビとタローがいるのだが、11歳になるチビはタローが後から来たために、やたらと甘えたがり意地汚くもなって来たという。
いかにも犬らしいタローがごひいきの愛子おばあさん。
チビに対する悪罵がキョーレツで、今時こんなことを書く人は少ないだろうなあ‥
残りご飯を餌にやり、何かしでかせば殴る、昔の人は確かにこんな飼い方をしていた、という記憶はあります。
でもチビのほうも負けてはいないのが笑えるの。チャンスを見ては、しれっと‥いい勝負なんですよ。
ご飯はあらと野菜を煮込んでやってるので、けっこう手はかけてるしね。

世話好きでとても優しい動物好きな家政婦さんが救いの天使のように現れ、読んでるこちらもほっとします。
そのうち職を離れることになるのだけど、その後も折に触れて見回ってくれるという。
必要なところには必要な存在が手配されるのね(笑)

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2015年04月12日

Posted by ブクログ

70歳を過ぎた母が「おもしろいよ」とくれたエッセイ。明治生まれのおばあさんは我慢強くたくましかったけど、大正生まれのおばあさんは、もっとアクティブ。一番多感な青春期に軍の侵攻と敗北を目撃してしまったからか。毒のある言葉の連続に始めはぎょっとしながらも、しっかり生きた人間の知性と寛容を実感する。このあと4冊も続編がでていて、やっぱり大正女のバイタリティを感じずにはいられない。


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2009年10月04日

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