あらすじ
孤島に立ついびつな形の洋館・奇岩館に連れてこられた日雇い労働者の青年・佐藤。到着後、ミステリーの古典になぞらえた猟奇殺人が次々起こる。
それは「探偵」役のために催された、実際に殺人が行われる推理ゲーム、「リアル・マーダー・ミステリー」だった。
佐藤は自分が殺される前に「探偵」の正体を突き止め、ゲームを終わらせようと奔走するが……。
密室。見立て殺人。クローズド・サークル――ミステリーの常識が覆る!
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Posted by ブクログ
読書レベル 初級〜中級
ボリューム 309頁
ストーリー ★★★★★★!
読みやすさ ★★★★★
トリック ★★★★
伏線・展開 ★★★★★
理解度 ★★★★
読後の余韻 ★★★★★
一言書評:
新たな感覚のミステリに出会えたー!
最初から最後まで面白い!
倒叙ミステリーが好きな方、殺人事件ででお決まりのパターンに飽き飽きした方にオススメ!
「奇岩館の殺人」という題名から、いわゆる殺人系のミステリ小説かなーと思いきや、こ、この展開は読めません(笑。
殺人事件が起きているのにコミカル、主人公の動きにハラハラドキドキ、ラストのある出来事に心地よい爽快感!
途中で、自分は一体何を読んでいるのか、これって殺人事件のミステリだよね、と自問自答。
でも、本質は倒叙ミステリー系の殺人事件。
本当に楽しい読書タイムを過ごせました!
次回作にも期待!
Posted by ブクログ
金田一少年の事件簿の犯人たちのスピンオフにイレギュラーが参加しちゃったみたいな感じ
最後のがんばりも良かった
主人公、ミステリ友達が居てもいいのになぜ友達居ないんだろう…
Posted by ブクログ
殺人ゲーム側の視点、バイトの視点、そしてカタルシスを感じられるラスト。
内容も本格ミステリーではないけれど、読みやすく、軽く読めるミステリー。純粋な推理というより、駆け引きのあるミステリーでした。
Posted by ブクログ
お金持ちのクライアントが"探偵"役となり、実際に殺人事件が起きる中で推理をしていく。そこにバイトとして"佐藤"という役を与えられた男が舞台となる奇岩館で"探偵"役を推理し生き残るために物語を引っかき回していくという物語。
「不謹慎なエンターテインメント」と書かれているとおり、人の命の感覚が本当に軽く、嫌になりそうな感覚に成りながらも、運営側の小遠間を中心にトラブルや予定変更に右往左往しながらなんとかミッションを遂行するという姿がコミカルで物語のサイコパス性が中和されている感じも有り、とても良いバランスだと思いました。そして普通のクローズドサークルミステリーとは違い役割が与えられ、探偵も主人公側からすると"敵"であるため、その人の推理もしなければいけないところがとても複雑でした。親友を亡くした佐藤が敵の会社にスカウトされるという展開で、ここからどうなるのか、続編があるようなのでそちらも読んでいきたいです。
この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
佐藤:小野賢章
山根:関智一
榊:石田彰
御影堂雫久:楠木ともり
小遠間:平田広明
香坂:斉藤貴美子
真鍋:興津和幸
白井:茶風林
天河怜太:岡本信彦
蒲生日々子:早見沙織
船長:土師孝也
九条雅:朴璐美
カー:村瀬歩
盤崎:戸谷菊之助
Posted by ブクログ
タイトルからはよくあるミステリー物という印象。
だか読んでみると斬新な設定に二転三転する展開。
ちょいコメディな場面もある。一気読みするぐらい面白かった。
ミステリーかつエンタメ小説としても楽しめた。
Posted by ブクログ
賛否あるようですがメチャクチャ面白かったです。殺人を娯楽として提供する殺人演劇会社という設定がとんでもない。
普通のミステリでは犯人を当てる醍醐味がありますが、本作は「探偵」を当てなければ自身に命の危険が迫って来て…
Posted by ブクログ
実際に殺人が起きるリアリティーショーに被害者役として放り込まれた佐藤は果たして生き延びられるか。一方トラブルだらけの運営側、シナリオの整合を取りながらショーを完遂できるか。
この両者の視点を行き来しながら、ミステリーのあるあるをちりばめ、コミカルに話が進む。
殺人事件のトリックは最初から提示されているので推理を楽しむという趣向ではないが、それぞれの人物の奮闘ぶりを楽しめる作品。
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主人公がだんだんとバイトの真実に気がついていくなかで、自分の立場を考えつつ、行動を変えていくのが面白かった。
行末が気になるので続編もチェック予定。
Posted by ブクログ
こちらでの評価が良かったので手に取ってみました。読み終わって思うことは表紙はコレ話と関係あるのかな??雫さん?ぽくないけど誰だろう。
金持ちの道楽で実際の殺人を伴う探偵遊戯をやる中に闇バイトで放り込まれた主人公は…!?という今までにない展開です。裏方がいるので運営側しか知らない秘密の通路とかバンバン出てくるので、殺人のトリックを暴くものではなさそう…じゃ、ドキドキハラハラ系かなと思ってたら、いい意味で予想を裏切られました。
他の方の感想みるとなんと続編があるみたいですね。主人公の佐藤さんのその後が分かるのかな?読んでみたいと思います。
Posted by ブクログ
探偵遊戯。それはミステリー好きの金持ちたちの道楽。しかも実際の「死」を伴う……
オーソドックスなクローズドサークルのミステリーだと思って読み始めたからだいぶ面食らった。
運営側が必死で舞台を整える事件の裏側の描写は不謹慎だけど結構微笑ましく感じたし、上役の理不尽さに辟易とする現場の悲哀みたいなものも共感できた。
主人公も主人公で、推理ドラマの中に急に放り込まれた何も知らない一般人みたいな存在だけど、実は登場人物の中では一番のミステリーオタクで洞察力も鋭く、数々のトラブルでシッチャカメッチャカになっていくシナリオの瑕疵によく気づく運営にとっては迷惑なやつで、読んでいるこちらもどちらかというと運営に感情移入してしまい「これ以上首突っ込まないでくれよ……」とうんざりしてしまった。
こういった作られた殺人事件の推理をするという話は私は今まで読んだことがなかったので非常に新鮮で楽しませてもらった。
次作の「バスカヴィル館の殺人」も楽しみである。
Posted by ブクログ
初読み作家さん˙ᴥ˙
殺人事件と推理がゲームとして行われる『探偵遊戯』
それに巻き込まれたらどうする?
犯人側の苦労が分かるストーリー
特殊すぎる特殊設定ミステリー
おもしろすぎて一気読み( * ॑꒳ ॑*)
Posted by ブクログ
富豪が楽しむアンダーグラウンドな探偵遊戯。そこでは本当に人が殺される。バイトとして連れてこられた佐藤は自分の役目が「被害者」として殺されることだと知り、それを回避するために謎を解こうとする。しかし出しゃばった行動をすれば殺されるし、「犯人」も「探偵」も誰なのか分からない。彼は生還することができるのか。最後の最後までトリッキーで痛快なミステリです。
スタッフたちによる舞台裏が描かれていて密室トリックも明かされるので、読者からすると倒叙ミステリのようですが。しかしまだまだ隠された何かがありそうで、気が抜けません。そして「探偵」が誰なのかもまた簡単そうで難しい。そして「事件」の最後まで生き残れたとして、その後無事に帰れる保証なんてあるの? ハラハラしっぱなしです。
一方で予定外のアクシデントに右往左往するスタッフたちが可笑しいやら、可哀想やら。死体運ぶのだって大変だよねそうだよね……(笑)。
Posted by ブクログ
孤島に立ついびつな形の洋館・奇岩館に連れてこられた日雇い労働者の青年・佐藤。到着後、ミステリーの古典になぞらえた猟奇殺人が次々起こる。
それは「探偵」役のために催された、実際に殺人が行われる推理ゲーム、「リアル・マーダー・ミステリー」だった。佐藤は自分が殺される前に「探偵」の正体を突き止め、ゲームを終わらせようと奔走するが……。設定もキャラクターもなかなか凝っていて面白かったです。
Posted by ブクログ
著者初読。パイセン本。いきなり解決編からスタート。んん?と思いながらも読むとどういう事なのか薄ら分かってくる。高額な報酬を受け取る事で顧客が望むシチュエーションの舞台を用意する「探偵遊戯」は実際に殺人が行われるため警察の介入も難しいほどの海外の孤島で行われる。そこには「探偵役」や「ヒント役」など運営側から派遣される人員と闇バイトで募集される「殺され役」や「犯人」が存在する。そこで「探偵役」が最初に殺されてしまったからさぁ大変。まるでミステリーができるまでの裏側を見ている様な気分になって面白かったです。
Posted by ブクログ
2025-1
〈佐藤〉はとある事情があり、「探偵」役のために催される殺人遊戯に「旅人」役で巻き込まれることに。なんとか生き残るためにも、「探偵」に推理をしてもらい事件を終わらせようとするが──。
なかなか面白かった。〈佐藤〉と一緒に推理しつつも、運営側の事情もちらちら垣間見えるので、そちらにも感情移入してしまった。
ナレーションじみたところに違和感があったんだけど、最初私たち“読者”に向けてなのかなって思っていた。小説のなかで読者に向けた、こういう演出はあんまり好きじゃないんだよな〜と思ってたら、まんまと騙されてました。
ミステリー好きで沢山読んだり、映像作品も観たりしてるけれど、私の推理は詰めが甘い(笑)。
Posted by ブクログ
続編同様、面白かった。
終盤で畳み掛けるあの感じがとても楽しい。
ただ、主人公の佐藤より運営側の小園間の肩を持ちたくなる。
イベント運営における予期せぬハプニングや急な予定変更って嫌すぎるもんなあ。
生き残るために必死な佐藤が行動を起こす度に「邪魔すんな!」と思ってしまったほど。
ホント物語の中盤までは、お仕事小説読んでる気分でした。
まあでもポンコツかと思いきや、意外と切れ者だったりする佐藤のキャラも好きですけどね。
もし3作目が出るなら、ぜひとも読みたい。
Posted by ブクログ
主人公がどうなるのか続きが気になってすぐ読み終わりました。今までに読んだことのないタイプのミステリーだったのでミスリードに綺麗に引っかかりました。結末は予期できず、とても楽しめました。
以下ネタバレあり
ヒロイン死ぬんやぁと思った。
主人公が舞台中の死をどう回避するかってストーリーかと思いきやって感じだった。
ライターになるのはちょっと主人公ハイスペックすぎじゃない?とは思う。
Posted by ブクログ
変則な設定の王道をいくミステリ。
執事役が仕掛け人であるが、様々なトラブルが押し寄せて、ドタバタしてて凄惨なシーンを打ち消して
くれる。
探偵役は、全く期待されないような人物ながら、観察力が鋭い。
ラストは、意外過ぎる結末。
次回作あるのかな?
Posted by ブクログ
最初の設定はあまり入り込めず 読み進むのに苦労しましたが 途中からどうやって終わるのだろう という 好奇心で読む 手が進みました。
関係性がはっきりせずもどかしいので 登場人物が これ以上出てきたら 把握するのも 少し しんどかったです
しかし 後半から終わりにかけては 読み応えがあり それぞれの心情が手に取るように分かりました、
そして何と言っても ラストが 痛快で面白いです。
Posted by ブクログ
古き良き、由緒正しい読者への挑戦状は、我々「読者」ではなく観客に向けられたものだったのか…。
変則型の叙述ミステリではあるけど、主人公のパンチが弱い。実はミステリマニアのキレモノとか最後に分かってもな…。チームに組み込まれてシナリオ作るのも良いのではないかと思うけど、友人の安否を心配して乗り込んで、事実を知って怒ったあの設定はなんだったの?!
匿名
ドタバタミステリ
クローズドサークルモノが大好きなので読みました。
ライトな文章と笑いの要素もある展開でサクサク読めました。
山ほどあるクローズドサークルミステリとの差別化をはかりつつ、
スマホの時代にそれも没収となると、
登場人物たちがクローズドサークルの状況についてメタな発言をしまくらなければならず、まあ仕方がないけれど、古き良きクローズドサークルの雰囲気はありませんでした。
テンポ良くライトな文章のため、読後感や特別な印象は特に残りませんでした。
が、次作の方がおもしろいとレビューにあったので、次作も購入します。
Posted by ブクログ
以前から気になっていて購読。
これは完全に私が悪いんだけども、バスカヴィル館を先に読んでしまったので面白さが半減してしまった。絶対こっちを先に読むべきだった。と、最初1ページ目で後悔の嵐だった。
上記を踏まえた上での感想にはなるが、やはり心情の表現が多いキャラクターに感情移入しがちなので、かなり終盤まで謎解き役のキャラが気に入らず、イライラしながら読んだ。その分最後の展開はおぉと思ったが、、満足度は微妙なところだった。
個人的に、文庫本は連載や続き物ならそれとわかるようにタイトルに配慮をするべきで、逆にそうでないのならどれから読んでも成立するべきと考えているので、ここまで内容に影響があるなら順番をわかるようにして欲しかったというのが正直なところではある。
でも、私の落ち度なのは間違いないので、反省してこれからは皆さんのレビュー等をしっかり確認して読む順番に配慮したいと思う。
これから読む方々、絶対に奇岩館→バスカヴィルの順番ですよ!
Posted by ブクログ
高額報酬に釣られてバイトに応募した日雇い労働者の「佐藤」は孤島にある奇巌館に連れてこられた。ミステリー作品に見立てて、立て続けに殺人が起きる。これが探偵役のための本当に殺人が行われる推理ショーであると知った佐藤は、「探偵」を見つけ出しゲームを終わらせようと決意する…。
『満点キャンプの謎解ツアー』より面白かった。滞りなく事を進めたい運営側と死にたくない佐藤の攻防が面白い。
Posted by ブクログ
リアルマダミスが行われる奇岩館、「犯人」「探偵」は誰だ?生き残りを賭けた推理ゲームが始まる…
メタ的手法をとっており、某ホラー映画みたいに、成立させるための裏側の苦労が垣間見えて面白かった!
ミステリというよりコメディかな?
Posted by ブクログ
犯人とモブ視点で進む物語。犯人を当てたい人には向かない。
他の人も書いているが、佐藤が好きになれず(中盤以降)。続編でも出てくるのなら読みたくはないかも。
Posted by ブクログ
はじめましての作家さん。
「探偵」も「犯人」もみんな敵!という
新感覚のミステリー小説。
ミステリー小説にはお馴染みの、
探偵、クローズドサークル、見立て殺人、密室などが、たくさん詰め込まれて出てくるのに何故か新しく感じる設定やストーリー。
ミステリーだけどクスッと笑えたり、怖いって印象がないのでミステリー初心者さんやホラーっぽいのは苦手という方におすすめ。
逆に言うと、王道のミステリー小説が好みの人には物足りないかもという印象。
バイトの佐藤視点と運営側の小園間さん視点で描かれていて、ところどころコミカルな感じの描写があって、どちらにも感情移入できて、ついツッコんだり、応援したくなってしまう。