あらすじ
2024年 第22回『このミステリーがすごい!』大賞
文庫グランプリ受賞作
行き着く先は破滅か、ステージか!
待ち受けるどんでん返し!
(あらすじ)
大阪で活動する三人組女性地下アイドル「ベイビー★スターライト」は、様々な問題を抱えて危機的な状況にあった。尊大な事務所社長、グループ内での人気格差、恋人から暴力を受けているセンター……そのような中で、“ベビスタ”はさらに大きな問題に見舞われる。メンバーのひとりが事務所で人を殺してしまったのだ。彼女の罪を隠蔽するため、三人は死体を山中に埋めることを決意して――。
【著者について】
遠藤かたる
1988年生まれ。愛媛県松山市出身。甲南大学法学部卒業。現在、化粧品メーカー勤務。第22回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリを受賞し、本作でデビュー。
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Posted by ブクログ
仲が悪かったアイドル3人組がある事件を起こし絆が深まった。味方と思っていた人間が悪魔のような人で敵と思っていた人が味方だった。ハラハラするところもあり、友情もあり、アイドルの難しさや楽しさなどもあり読み応えがあった。
Posted by ブクログ
低迷中の地下アイドル3人組。ルイは惰性で続け、センターから外されたテルマ、実は暴力的な彼氏がいるイズミ。
芸能界のドロドロした場面もある中、イズミが社長を殺してから3人が一致団結するという皮肉さ。
死体の隠し方や興信所の調書など、すぐバレるのではないかという展開がヒサヒサさせた。芸能界の闇の部分なのか、感じの良い人の残虐な面を見せられたのがしんどかった。
展開が早くてどんどん読めた。
Posted by ブクログ
「このミステリーはすごい」の文庫グランプリを受賞した作品。
泣かず飛ばずのアイドル「ベイビー★スターライト」のメンバーの一人が会社の社長を殺害してしまい、その死体を隠す...という物語。
コンパクトにまとまりながらも、濃いストーリーとサクサクと進む展開裏切りに次ぐ裏切りで映画を見ているかのような感覚でした。
倒叙形式で進み、いつバレるのだろうか、バレた後はどうなるのだろうかというスリル満点でとても面白かったです。最後の描写はハッピーエンド?に落ち着きつつもバッドエンドやビターエンドを想起させるような描写で続きがあれば読みたくなりました。
この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
ルイ:夏吉ゆうこ
テルマ:伊藤彩沙
イズミ:羊宮妃那
河都:鳥海浩輔
土井:石川界人
下谷:遊佐浩二
Posted by ブクログ
読み始めはよくあるアイドルの同士の嫉妬が炸裂する小説かと思っていたが、主人公のルイがハードボイルド味がしてよかった。
個人的には河都というキャラがめっちゃくちゃ好きだ。不満は後半がよくある展開と思った。でも読みやすいし、解説などを見ると腑に落ちた。でもミステリーって言われるとなんか違う気がする。ヒューマンドラマなのかと思う。
Posted by ブクログ
面白かった〜!!まさにノンストップサスペンス、一気読みしちゃった!☆4.5くらいの感じ!!
サスペンスとしての面白さもありつつ、アイドル活動の光と闇も見えて、ラストライブのシーンはアイドルオタクとしては泣いてしまった笑
この後どうなるんだろう?と思うけど、多くは語らない終わり方も嫌いじゃない!!
Posted by ブクログ
最近クローズドサークル多めだったので他のミステリーを読みたいと思ったのと、
推しの殺人というタイトルと松井咲子のコメントに惹かれて読んでみた。
導入部分では少し暗めな展開で芸能界の闇の部分を見せつつ、社長とアイドルが付き合っていてさらに暴力という闇、からの社長の殺害と闇のオンパレード。芸能界ってこうなんだろうなってみんなが思ってることが表現されている感じ。
そのからの展開は読みやすく、スピード感もあり、どんどん追い込まれてく3人がなんとか解決していくが、どれもそこまで驚くような解決策はない印象。
最後の黒幕も、怪しいのはかなり予想通りだし、頭のおかしいキャラの表現は面白く、かなりサイコなイメージを植え付けてくる。
終わり方も全然解決してないし、むしろもう終わってる感というか、、マネージャーが結果かなり良い人そうだったので、活躍をもう少し見たかった感はある。
後味すっきりな感じではない。
ミステリーというよりも青春モノとして読めば納得できるしもっと楽しめた気がする。青春モノならそもそも読んでないけど。。(笑)
というかサスペンスか!と思って、このミスのホームページを見たら、ノンストップサスペンスと書いてあって、それなら納得!
全体的な展開としては面白いし、文章も読みやすい。主人公のルイの目線も読みやすかった。
(最後のほうの私が声を掛けたらルイとイズミが振り返ったみたいなシーンは、急にテルマ目線になったの!?と思ったが、間違いなのか、読み取り方が違うのか。。)
途中から続きが気になってどんどん読み進めたが、ラストの倉庫くらいからは結構方向性が変わり、よく考えたらルイって別に頭良いわけじゃないし、気合いだけでなんとかするなんとかするって言っていただけなんだなというのに気付く。
正直終わり方は納得いかなかったけど、ラストまでの展開と読ませ方は良かったので、他の作品が出たら読んでみたい。
推しの殺人に関しては小説よりもドラマとかで観たほうが楽しそうですね!
原題溺れる星くず。
このタイトルだとおそらく読まなかったかなと思いつつ、全部読むと元のタイトルのほうが合っている気がする。
ミステリーということもあり推しの殺人というタイトル回収を期待していたが、そうでもなかった。
Posted by ブクログ
惰性でアイドルを続けていたルイ、イズミにセンターを奪われたテルマ、いきなりセンターに抜擢され人気を獲得しているイズミ。社長の死という秘密を抱えることによりバラバラだった3人がアイドルとして再度輝き出すというパラドックスが面白かった。
緊迫感ある綱渡りの日々に、思わず心がざわつく一冊でした。
あと、土井さんがめちゃくちゃ怪しかったけど結果最高のマネージャーすぎて好きになりました。笑
Posted by ブクログ
話そのものは読みやすく、わかりやすい。
が、とっ散らかっている感じは否めない。
いろいろ小さい謎はクローズしていくのだが、これからどうするのだろうという大問は投げっぱなしだ。
まあ、嫌なやつは成敗されていくので、その辺はスカッとするのだろうが、必殺仕業人みたいなエンタメであった。
桐野夏生のOUTにはちょっと到達しそうにない。
Posted by ブクログ
あぁ…警察呼ぼう…まず警察よぼうよ…。理解し合えずギスギスしていたけど、罪を共有しないと仲間になれない悲しいアイドルたち。【友情なんて美しいものじゃない。私たちをつなぐのは罪だ。共犯者という歪んだ関係で結ばれている。】というフレーズがとてもしっくりきた。
読み終わり:土井ーーーーー!!!!
色々気になるポイントはあったけど、テーマは推しというより青春?といった感じで、ベビスタを応援しながら読みました。個人的には後味引かない読後感すっきりミステリーという印象。彼女たちの未来が、彼女たちにとって納得のいくものでありますように。