あらすじ
「頼んだよ……鷹央君」
師を殺したのは、誰だ?
御子神氷魚。帝都大学の元主任教授で、現在は総合病院の院長を務める彼女は、天久鷹央の学生時代の師だった。
同じ個性を持つ氷魚に導かれ、診断医の道を志した鷹央。
天才医師が唯一「先生」と呼ぶ存在は、しかし不治の病に冒されており、最後には不可解な死を遂げる。
謎めいた言葉を遺した師の真意を知るため、鷹央は捜査を開始するが……。師弟の絆を描く、本格医療ミステリー!
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Posted by ブクログ
今回は短編3本
それぞれ、別々の謎解きですが、
全体の流れ的には
鷹央先生の師匠の話
ゲームブックのような
この場合はこの遺言状って…
流石に師匠だし、
それに応えられた鷹央先生も凄い
Posted by ブクログ
天久鷹央シリーズはほんとに好き。医療知識はないけど、それでも楽しめるところは魅力的。
最後のMRIの話などは、一般常識として知っておいていいものだし毎回勉強になる。
チョコレートで銅が蓄積する話など、新しい知識を増やすことができるのでおすすめのシリーズ。
Posted by ブクログ
天久鷹央シリーズ第15弾。「禁断の果実」2月末に決まって症状が出るイケメン男子高校生というヒントで原因が想像できた。銅代謝がうまくいかないために起こるウィルソン病は聞いたことがあったが、チョコに銅が多く含まれていることは知らなかった。「七色の猫」マーブルキャットにまつわる話。この二作品もよかったが「遺された挑戦状」が鷹央の師弟対決でおもしろかった。鷹央の学生時代の師であり同じ個性を持つ氷魚が最後に不可解な死を遂げる。磁場、MRIが原因と映像が浮かんできてドラマで見たんだと気づいた。先に本を読めばよかった。
Posted by ブクログ
放送中のドラマ『天久鷹央の推理カルテ』第7話を見ていて思った。ん? 原作にこんな話あったっけ? もしかしてドラマオリジナルか?
…そんなわけなかった。原作は、2024年2月刊行の本作に収録されていたのだった。知念実希人ファンを自称する者として、本作の刊行を見落としていたのは、不覚も不覚。というわけで、1年以上も経ってから手に取ったのだった。
Karte.01「禁断の果実」。毎年、決まった時期に肝炎を発症するという少年。その理由とは。もちろんその疾患は知らなかったが、もう一つの真実は薄々感づいた読者もいるのでは。一見つっけんどんな鷹央の言葉に、優しさが滲む。
Karte.02「七色の猫」。そのまんまです、はい。正直、早い段階で怪しいとは思ったが、医学に留まらない鷹央の博識は、しっかりと見抜いていた。もちろんその疾患は知らなかった。知るわけないだろうがっ! ま、このくらい許されるだろう。
そして、ドラマ版第7話の原作に当たるKarte.03「遺された挑戦状」。鷹央の学生時代の恩師、御子神氷魚。鷹央は氷魚の主治医だったが、不治の病に冒され余命少ない彼女が不可解な死を遂げた。氷魚は鷹央に伝言を残していた。
最初に言っておくと、ドラマ版とまったく同じでした。というか、ドラマ版が原作に忠実だったわけである。師弟の絆の物語を、原作なら長編に、ドラマなら倍の2時間に、膨らませることも可能だろう。ちょっともったいない気がする。
病院という舞台ならではの大仕掛け、とだけ書いておきましょう。本格ミステリのトリックに突っ込みたくなることは多いが、これは病院を見事に活用(?)しており、説得力がないこともない。ある人物の予想通りの行動には突っ込みたい。
ドラマ『天久鷹央の推理カルテ』を見ていなかったら、本作の見落としに気づかなかったかもしれない。知念さん、すみません。テレビ朝日さん、ありがとう。
Posted by ブクログ
2話の短編と天久鷹央の師匠である氷魚の死に纏わる事件で成り立っている今作
短編は、殺人ではなく医療の関わるミステリという感じで知らない病名をしれて賢くなれるお得感があった
表題にも関係する、氷魚先生の話は同じ能力を持つ天久鷹央と氷魚の師弟関係、天才と凡人の天久鷹央と小鳥遊の師弟関係が共に描かれていた。
師の死亡に落ち込む鷹央をサポートする小鳥遊の姿が今まで数々の事件を共に解決してきた師弟関係の絆を感じられるものだった
Posted by ブクログ
1章は同じ時期にだけ起きる肝炎を発症する少年の謎。2章は様々な色に染められた大量の保護猫の謎。3章は鷹央が唯一「先生」と呼ぶ、御子神氷魚、氷魚は不治の病に侵されており自分の死が鷹央の見立てより遙かに早く死を迎えたらそれは自然死じゃないので犯人を見つけてくれという不可解な言葉を残して死を迎えるが、どう見ても病死だった。その言葉に隠された真の意味とは。同じ属性を持つ鷹央に対する挑戦状、それは自分をも凌駕する天才に対する嫉妬なのか。鷹央の下す診断とは。何重にも張り巡らされた筋書きと謎を解き師を超えられるのか。