【感想・ネタバレ】[新装版]血と骨(下)のレビュー

あらすじ

敗戦後の混乱の中、金俊平は自らの蒲鉾工場を立ち上げ、大成功した。妾も作るが、半年間の闘病生活を強いられ、工場を閉鎖し、高利貸しに転身する。金俊平は容赦ない取り立てでさらに大金を得るが、それは絶頂にして、奈落への疾走の始まりだった……。〝怪物〞と呼ばれた男の業を描き、全選考委員の圧倒的な支持を得た第11回山本周五郎賞受賞作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かった。圧倒的な暴力を持って神話化された父親の人格には、胸糞悪い部分も多々あったけれど、それを凌駕する面白さ、力強さがこの小説にはあった。
ただ、それだけにラストはどうなんだろう。かなり尻すぼみにシュンと終わってしまった感じがある。そういうものだと言われればそうなんだけれど、神話化された父親がどうこの世を全うしたかについては大事なポイントだと思うので、そこにやや不満は残る。
あと文章がちょっと粗いかな。使われている語彙もそうだけど、ちょっと読みにくさはあった。でも、そんなの些細なことだし、基本的にストーリーが完全に読者を飲み込んでいったからそれには天晴と言うしかない。
あと女性への性描写がかなり独りよがりなので、そこらへん受け付けない人は無理っぽいかも。

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2024年08月30日

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