あらすじ
本書における批判の眼目は、日本における西洋音楽の導入において、いかに我々は間違ってそれらを受け入れ、その上その間違いに誰も気がつかず、あるいは気がついた者がいたとしても訂正せず、しかも現在まで間違い続けているか、という点である。(本文より)明治期に導入された西洋音楽。だが、その釦は最初から掛け違っていた。作曲家・指揮者として活躍する著者が、二十年を超える思考の上に辿り着いて示す、西洋音楽の本質。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
Xで面白いという投稿を見て。
はじめて音楽の歴史についての本を読んだため、ほとんど言われるがまま「ふんふんなるほど知らなかったなぁ」と読み進めたが、批判9歌の翼ではかなり自分ごととして勉強させてもらった。
「歌うように弾く」これは昔ピアノを習っていた私も先生に言われたことで、技術はあまりなかったが歌うように弾くことは得意なほうだと思っていた。発表会の後には先生から「他のスクールの先生が、あの子は聴かせるピアノを弾くねと言っていたよ」とよく聞いたものだ。
そして最近またなにか弾きたいと思い十数年ぶりにキーボードである曲をゆるゆると練習しており、完璧ではないが一通りなんとなく弾けるようになったため「歌うように弾くこと」を思い出し抑揚をつけて弾いてみたら、心臓が震えるほど興奮してきて、譜面通りに正しく弾くことよりも「自分が弾きたいように好きに弾ける」ことの楽しさを改めて実感したのだ。
歌うように弾くことのコツがたくさん書いてあったため参考にしつつ、誰に聴かせるわけでもないので好きに弾こうと思う。
思わぬ収穫があり、今読んでよかった。