あらすじ
●今、“課長受難"の時代を迎えています。少ない人員・予算で、かつてより難易度の高い成果を求められているからです。
●こんなときこそ、課長職の「核心」をしっかりとらえることが重要。そして、部下の心ガッチリ掴んで、最短距離で成果を出す知恵を絞る必要があります。
● 東レ経営研究所の佐々木常夫氏は、39歳で課長になったちょうどその年に奥様が病に倒れ、自閉症のご長男を含む3人の子どもの世話を焼くために定時で帰ることを余儀なくされました。
●当時、佐々木氏が課長を務めた部署は超多忙。「課長職の本質」を一刻も早く掴まなければ、仕事も家族もともに倒れてしまう状況でした。そこで、佐々木氏は、試行錯誤を繰り返しながら“上司力"とマネジメント・スキルを磨き上げていきました。
●そして、困難な状況のなか数々のビッグプロジェクトを成功させました。その後、部長、取締役、社長に就任。今では、奥様も完治され幸せな家庭生活を送っていらっしゃいます。
●本書では、その佐々木氏に、課長の「心得」と「仕事術」の真髄を伝授していただきました。大小さまざまなスキル・ノウハウを紹介しながら、その背後に欠かせない「志」について熱く語っていただきました。
●課長時代に苦労した佐々木氏だからこそ書ける、「悩める課長」への心のこもった37通の手紙。ぜひ、多くの職場のリーダーに読んでいただきたいと思います。
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Posted by ブクログ
印象に残った点
・課長とは人を動かすのが仕事です。「自分の出世のため、利益のため」という思いから人を動かそうとしても、周りは決して動いてくれません。
・挨拶がきちんとできているかは、職場のバロメーター。信頼関係が活性化の源。
・文書で示すだけで、君の考え方が浸透するほど甘くはありません。とにかく、反復連打です。現場の仕事にあてはめて、具体的に説明してください。
・ビジネスマンは時間厳守が鉄則。
★細かい知識などは、虚心坦懐に部下に聞くとして、大きな流れについては君が判断し、指示する。
・「礼儀」をもって、手を突っ込む。
・会社の仕事は大抵平凡。平凡であっても、その仕事が「何のためになるのか」ということを明確に示してあげることが重要。
★勘違いする課長がいる。秀れものを酷使し、チーム全体の底上げはしない。それほど大きな成果は出ない。
★重要なのは個々人のモチベーションを高める。仕事の結果に差をもたらすのは、能力というよりは熱意。
★黙って仕事をするのではなく、仕事の前に明確な言葉で確認し、相手の意見を聞く。そして、ある程度業務が進んだところで確認する。要所要所で念入りにコミュニケーションをとる。
・家庭の事情もオープンに
・褒めるが8割、叱るが2割
・話すが2割、聞くが8割
・一つのカラーに統一しようとする圧力の働くチームというのは極めて脆弱。異質な考えを排除し、選択肢を狭める。
★責任は君にあります。絶対に、部下のせいにしてはなりません。
★上司を味方につける。対応を間違えば最大の障壁になる。
・2段上の上司とのコミュニケーションは、できるだけ短時間にする。
・口は災いのもと。特に、他人の悪口には気を付ける。
・大局観を養う。上位者視点で考える。
★考える力を養分ければ、読書は有害。
★課長の仕事に専念せよ。具体的業務を卒業して。
・管理職は長時間労働をしてはいけません。課の経営方針策定・部下の監督と育成という本来業務に傾注し、志をもってしなやかに働く。