あらすじ
ピアノが大好きな少女・藤田美弦は、入学した高校の寮で、かつてのピアノのライバルで当時天才と呼ばれていた小林奏と同室になる。しかし奏は留学した時のトラウマから、ピアノが嫌いになってしまっていた。そんな奏を、美弦はピアノ連弾に誘う――
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いい意味で表紙とギャップがある
掲載誌でカテゴリ分けするならいわゆる「きらら系」なんですが、そこは「はんどすたんど!」の有馬先生、ギャグの割合がとても高いです。
「ピアノ連弾」というテーマにも真摯に向き合う内容で、シリアスとギャグのバランスも絶妙。
独特のワードセンスが光るギャグと、メインキャラ4人がそれぞれ自分なりの目標に向かって前進していく姿を、ぜひ体験してみてほしい。
Posted by ブクログ
独特な感性を有する会話劇は癖になりそうなものがあるね
ピアノがないと落ち着かない美弦、もうピアノを見たくもない奏。そんな二人が再会した日から始まる物語はきらら特有の空気感が有りつつも同時にピアノに向き合う者達の喜びが描かれた作品となったね
本作でまず面白く感じられる点は美弦と奏のピアノが色々と真逆な点だね
美弦はピアノが好きで近くに置いていないと落ち着かないレベルだけど、特段上手いというわけではない
奏はピアノが達者である為にフランス留学までしたけれど、そこで世界を知りピアノから距離を置いた
ここで奏が頑なだったら、二人は剣呑な仲になってしまっただろうけど、裏表ない美弦のピアノ好きは奏を巻き込むものになるね。ピアノを見たくもないと言っていた奏があっという間に鍵盤に手をかざしていますよ
奏すら巻き込むなら他の人だって巻き込めるわけで
隣室の来夢にゆずを加える形で音楽祭に参加するなんてね。ピアノの練習は容易ではないのだから、漫然と弾くよりも目標が有った方が良いのだろうけど、だからってかなりアクティブな展開
ピアノ初心者の来夢やピアノの腕前がまだまだな美弦は音楽祭を目標に上達したい。ゆずは仲の良い来夢と連弾したい
なら、ピアノとの向き合い方を迷っている奏はどうするのか?やはりここでも美弦の巻き込み力が物を言うね。「美弦のため」なんて理由で出る事になるなんて
連弾の練習を始めた美弦と奏だけど、性格の違いがそのままピアノの音の違いに現れているね。というか、ピアノを弾いている時の擬音が「ズンドコズンドコ」になる美弦ってどうなってるの……?
あと、そんな美弦の音に合わせられる唯も唯でどういう奏法しているんだ…(笑)
無茶苦茶が過ぎる美弦の技量、それでも奏に追いつこうと思うならひたすらに練習するしか無くて
おふざけキャラが真面目に練習する光景って何か良いよね
そうして迎えた本番は上場の出来に。…と思ったらここで美弦がリタイアするなんて予想外でしたよ
唐突に訪れた奏が一人きりでピアノに向き合わなければならない時間。そこで美弦の言葉が蘇り奏に綺麗なピアノを弾かせるのは良い展開でしたよ
素晴らしい演奏は出来たけど、反省する点も多い。音楽祭での経験は美弦と奏により一層ピアノと向き合わせるものとなったようで
ピアノを弾く理由を新たに手にした美弦と奏。また、これから彼女らに巻き込まれるだろう来夢達を始めとした少女達が本作にてどのような音楽を見せてくれるのか楽しみに思える第1巻だったね