あらすじ
なぜ倒産させないのか、誰が責任をとるのか。東京電力は株式会社であり、株主有限責任が原則である。東京電力が経営破綻すれば倒産して、株式は無価値になり、株券はタダの紙切れになるはずだが、そうなっていない。また債権者である銀行は債権を放棄することない。なぜ倒産させないのか。なぜ司法が介入しないのか。誰が責任をとるのか。50年以上、株式会社を研究してきた著者が株式会社としての東京電力という視点から「21世紀の日本で起こっている不思議な問題」について明らかにする。
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Posted by ブクログ
20年ほど前に学生だった私は氏の著書「企業買収」を読んだ。そんなことを思い出した。当時読んだ書物で覚えているということは印象的だったんだろう。ありきたりな東電批判ではなく巨大株式会社の矛盾点を表している。逆にいうと原発事故を利用して自説を展開しているとったら穿ち過ぎか。何はともあれエスタブリッシュにはご退場願おう。という意見には100パーセント同意する。日本という社会の持つ矛盾点、問題点は全てそこに通じる。東条英機、マッカーサー、落合博満、そして東京電力。本質は全て同じだ。