【感想・ネタバレ】戦略ごっこ―マーケティング以前の問題のレビュー

あらすじ

★300以上の海外論文や実証研究に基づく「エビデンスベーストマーケティング」の決定版
★「根拠のある事業成長」を目指すビジネスパーソン必読のファクト&エビデンス

STP、顧客ロイヤルティ、新規獲得と離反防止、リピート、差別化、ニッチ戦略、ブランドイメージ、パーセプション、ポジショニング、プレミアム化、推奨、ファンマーケ、購買ファネル、クリエイティビティ、予算配分の最適化、マーケティングROI……。

本書では、「みんなそう言ってるから、まあそういうものなんだろう」的な話の根拠を、海外の実証研究や論文を中心に徹底的に掘り下げました。その結果、事実ではない、一般的に有効とは言えないケースが数多く見つかりました。消費者理解から商品開発、プライシング、流通、広告コミュニケーションまで、戦略や戦術に関わるほぼ全ての面で「根本的な事実誤認」があるようです。

現実と理屈が合わないとき、間違っているのは理屈のほうです。現在はリスキリングがはやっていますが、本来知り直すべきなのは「こうするとこうなる」「そうしたくても、そうはならない」という、市場と消費者行動に関する基本的なファクトです。そこを勘違いしたままでは、どんなに素晴らしいアイデアでも水の泡、企業の貴重なリソースが無駄になります。今こそ事実に基づいて、ビジネスやマーケティングの「当たり前」を見直しましょう。

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Posted by ブクログ

ビジネスの現場で“戦略”という言葉が乱用される現状に鋭くメスを入れた一冊です。
著者は、企業の戦略立案や新規事業支援を手掛ける実践派コンサルタント。
彼が指摘するのは、「多くの企業が戦略を語りながら、実際にはデータも根拠もない“ごっこ遊び”をしている」という現実です。

本書の最大の魅力は、戦略を“感覚”ではなく“エビデンス(証拠)”で判断する重要性を、豊富な実例を通じて明快に解説している点です。
市場分析、顧客理解、施策の検証といった一見当たり前のプロセスが、なぜ組織の中で形骸化してしまうのか。
その構造的な問題をリアルに描き出しています。

また、芹澤氏は「戦略は賢そうな言葉を使うことではなく、現場での意思決定を正しく導くこと」だと強調します。
数字やデータを扱うだけでなく、現場の事実を直視する姿勢こそが“本物の戦略”をつくる――このメッセージが全編を貫いています。

理論書というより、現場を知る実務家が書いた“戦略のリアル”。華やかなフレームワークの裏側にある地道な思考の積み重ねを再認識させてくれます。
戦略を語る立場にあるすべてのビジネスパーソンに、ぜひ一度手に取ってほしい一冊です。

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2025年10月15日

Posted by ブクログ

購入意向は過去の購買傾向を表すものであり、必ずしも将来の購買行動を担保しない。しかし、人は事前の意向がなくても買う時は買う。市場の大部分は未顧客が占めている。つまり、いくら少数の購入意向が高かろうと、市場の大半を占める未顧客層が少し変化する方がビジネスインパクトは大きい。
ここから、未顧客のメンタルアベイラビリティを事前に高め、意向が生まれた時に自社ブランドが想起されるようにしておくことの重要性が伺える。

差別化は「全く需要がないところに需要を生み出す打ち手」ではなく、「需要があるにも関わらず機会損失されている消費を呼び起こす打ち手」

行動ロイヤリティが高いのはヘビーユーザーではなくライトユーザー。彼らは態度的ロイヤリティが高いからリピートするのではなく、単に思いつくそこにあるから買うだけである。マーケター側から見たらリピートしてるように見えるが、実際は毎回がトライアルのようなもの。

ターゲティングする場合は顧客層を限定せずにするべき。大部分のカテゴリーユーザーが直面するオケージョンやタイミングをターゲットにする。

広告弾力性の平均はおよそ0.1であるとき、限界利益率が50%の事業であれば、0.5×0.1=0.05で売上の5%を広告費に回せばよさそうだのように考える。
使っている広告弾力性がわからなければ目安として、粗利の10%程度を広告に使うのが妥当

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2025年06月07日

Posted by ブクログ

これまでマーケテイングで言われていたことを、論文などの引用を通じてそれは本当のことなのかを検証。自分がこれまで言っていたことが、ちょっと否定されていたり、新しい発見がいろいろあった。特に2023年までの論文などから引用しているので、古典の本にはないキヅキがあった。ブランド、マーケティングの初心者にはむずかしいと思うが、経験の多い人、最新の理論を学びたい人にはお勧め。

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2025年04月09日

Posted by ブクログ

・ダブルジョパディの法則:「ロイヤルティを高めればブランドが成長する」と思われているが、向きが逆。浸透率を増やさずにロイヤルティだけを高めたりはできない。顧客数が増えるほどリピートや利用額も増え、高い価格も受け入れやすくなっていく。
・離反とは、他の変数と独立して、マーケターが任意にコントロールできる変数ではないのです
・新規も既存も「両方別々に」対応する必要がある。短期でわかりやすい成果を出しやすいのは既存顧客なので、マーケターやプランナーなど実務者側の実感としては既存顧客が成長の中心にいるように見えるわけです。しかし、個人の経験や実感を超えた時系列・規模のデータで確認すると、既存顧客中心の成長には限界があり、持続的な成長を遂げているブランドのメインドライバーは浸透率やブランド構築であることもまた事実なのです
・大きなブランドになるほど既存顧客のロイヤルティやマージン成長(WTPやLTVの向上など)が相対的に重要になっていきますが、小さなうちは顧客基盤の拡大によるボリューム成長が何より重要だ
・カテゴリーのライトユーザーほど同じブランドを利用することが多く、カテゴリーのヘビーユーザーになるほど色々なブランドを利用してカテゴリーニーズを満たしている。ライトユーザーは基本的には無関心層であり、カテゴリーに対する知識が少なく、商品やサービスの違いについても詳しくない(知りたいという動機もない)ので、いつもと違うものを買って失敗したくない、それなら大きな有名ブランドの方が良い、となるわけです。「そのブランドが好きだからリピートする」のではなく、「よく知らないし、特に興味もないから同じブランドで”済ませる”」のです。
・レパートリー市場とサブスクリプション市場では「ロイヤルティ」の意味も違ってきます。レパートリー市場では、毎回の購買が独立しており、消費者はその場その時の購買文脈に応じて、様々なブランドを利用することでカテゴリーニーズを満たしています。したがって、チェックすべき主なロイヤルティ指標は、購入頻度、SCR、ブランドに100%ロイヤルな顧客の比率などです。逆にレパートリー市場でリテンションや離反率だけ見ていてもあまり意味がありません。なぜなら複数のブランドを利用することが「普通」であり、スイッチして「当たり前」だからです。
・レパートリー市場では、その名の通りいくつかのレパートリーの中から確率的にブランドが選ばれます。つまり、リピートされなかったとしても想起集合には入っている、購買頻度が低いだけで潜在顧客ではあるということです。こうした一時的な離反(平均への回帰)と本当の離反(想起集合に入らない)を混同しないようにしましょう。必要なのは後者のケア、つまり想起すらされなくなるのを防ぐことです。
・英国IPAによると、消費財カテゴリーにおける最適なマーケティング予算配分は、長期的なブランド構築に60%、短期的な購買喚起に40%とされています。
・態度が行動を決めるというベクトルだけでなく、行動が態度を決めるというベクトルも考慮する必要がある。何かを経験して、その後、その経験に対する意見なり態度なりが形成される
・購入意向というのは、過去の購買習慣や利用経験によって内生化された従属変数(結果)であり、将来の行動変化を予測する独立変数(原因)ではないのです。
・水平的差別化:人によって好みや評価の分かれるような属性に付いての差別化です。価格を大きくかえるというよりも、価格帯は同じで競合にはない特徴を備えるという方向性が比較的多い
・垂直的差別化:カテゴリーユーザー全てに好まれる機能や性能を強化したり、訴求したりすること(燃費の向上、ユーザビリティの向上など)。基本品質の向上に伴い、高価格帯にシフトするケースも多くなる
・差別化は「まったく需要がないところに需要を生み出す打ち手」ではなく、「需要があるにも関わらず機会損失されている消費を呼び起こす打ち手」である。商品の差別化や価格変化に反応するのは、すでにブランドに対して興味や関心を持っている既存顧客やカテゴリーユーザーであり、未顧客はブランドに興味が薄いので、なにか変化があっても気づきません。プレミアムラインに価値を感じるのはレギュラーラインを知っているからですし、低価格のサブカテゴリーやディスカウントに反応するのも、過去の経験や記憶に基づく内定参照価格があるからです。
・シェアが大きくなると浸透率が伸びにくくなり、相対的にロイヤルティ寄与が大きくなる。シェアが小さいうちはとにかく浸透率、シェアが大きくなってからは「浸透率+ロイヤルティ」が重要。
・消費者の中で最初に知覚されるのはブランドの差異ではなく「文脈の差異」です。その場その時のプレファレンスに合致した特徴を持ったブランドに「気づく」のです。
・マクロな視点で意識しておくべき基本的事実として、企業がどれだけエクステンションしようが、カテゴリーの総需要が増えるわけではありません。
・行動ロイヤルティ:行動が変化する分岐点を見つけ、それは誰か、それはなぜかと調べていく。(ドロップボックスの「写真や動画をバックアップするための保管庫として使う」という行動は有料プランにアップグレードする可能性が低く、「仕事で使うようなドキュメントやプレゼン資料などを共有し、ネットワークを介してコラボレーションする」という行動は価値が高いことを発見した
・カスタマージャーニーの中で習慣として確立されている文脈と、習慣が確立しきっていない文脈を分け、後者の文脈に狙いを定めて認識変化を集中させる取り組みを行う
・ブランドイメージもダブルジョパディの法則に従う。顧客数が少ないブランドほどブランドを好きだという顧客も少なくなる
・ゼロの想起をわずかにゼロではないレベルに引き上げる「広く薄いパーセプション」の浸透が大切になってくる
・例えばコカ・コーラは海でも山でも想起されるでしょう。それは数十年にわたって、様々なオケージョンとブランドを結びつけてきた結果、そういう記憶構造になっているわけです。1つのオケージョンである程度の想起を獲得したら別のオケージョンでの想起獲得に取り組むべきです。
・広告をしたからといっていきなりシェアが伸びることはなくても、広告をしておかないとシェアを維持することすら困難になる
・広告を見てブランドを思い出したときに消費者が好きな連想を結びつけることができる作り
・Point of Differenceの前にまずPoint of Parityを達成することで、「どこが違うか」の前にまず「何であるか」を先にわかってもらうことが大切。PODばかりを訴求するとライトユーザーが置き去りになってしまう
・購買プロセスをスタートさせる起点を作りたいなら感情側面を訴求すべきであり、売上に対する直接的な効果を高めたいなら経験側面を強調した広告にするのが良さそうです。
・効率を優先するとマーケティング活動が小規模になり、結果的にリターンの絶対額も小さくなっていく
・ROIは短期的なリターンを過大評価する一方で、持続的なキャッシュフローを生み出す活動にペナルティをかけるため、最終的にはビジネスを破壊してしまいます。短期成果の積み重ねで長期成果が達成できるわけではない
・自分の知っている当たり前は当たり前ではないかもしれない。実はあたりの前ではなく、ハズレの前位にいるかも知れない ことに気づく

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2024年08月07日

Posted by ブクログ

いわゆるマーケティングの通説的なものが、エビデンスによりばっさばっさと斬られていく本。
こうもはっきりエビデンスを突きつけられるとそうよなあ、むしろなんで今までその法則が全てだと思っていたんだろう・・・と思う。
マーケティングにおいて普遍的な法則はない。

書いてある通り、やや商材が消費財よりなので自社ビジネスで使えるかどうかはケースバイケースだなあと思ったけど、繰り返し読んできちんと消化したい。
実務に落とすのはまだまだ難しそうだけど。


・ダブルジョパディの法則
・新規と既存、どちらが大事か→「両方、別々に」対応する必要がある
・ロイヤルティには上限がある(購入頻度や利用額は”変数”ではなく、上限がある”定数”)
・サブスクリプション市場は新規獲得が大事(そもそもベースのLTVが高い)
・態度が行動を決める、だけでなく行動が態度を決める、もある
・未顧客の大半は無関心層(ペインはない)
・広告の質や解像度で「リーチ不足」をカバーできるのか
・事業成長は効果が先、効率は後
・事業成長とROIの最大化は別物

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2024年04月20日

Posted by ブクログ

エビデンストマーケティングこそがただ一つの正しいマーケティング理論だ、とはしていない。ただ、通例として何となく通っているファクトを無視したセオリーについて冷静に検討している。信用したいセオリーを信じたいように信じて使う──ある意味では、マーケターも消費者同様「そこまで考えていない」のかもしれない。そもそもそのセオリーや仮定でいいのか? を時折見返して議論できるようでありたい。

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2024年01月02日

Posted by ブクログ

信用するかどうかに関わらず(私は信用する、本当は論文を批判的に読まないとだけれどそこまではできないので)
今後の議論のテーブルに常にある本だ

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2023年12月26日

Posted by ブクログ

マーケティングの専門家による、マーケティングの「無知の知」を説く1冊。
基本的にはマーケターやブランドマネジャー向けに書かれていて、専門外の自分には横文字用語+アルファベットのスープに浸かった感じで、しかもトリ頭(鳥に失礼)のせいで「STPって何だったっけ?」となることもしばしば。後ろに用語/略語集つけといてほしい(笑
とは言え、マーケティング的発想とは無縁でいられない世の中。ちょっと背伸びして読む価値はあったかなという読後感です。

1. 理屈とは上手く付き合わないといけない
2. 因果の向きが違う、はヤバい
3. 6W1H

1. 理屈とは上手く付き合わないといけない
本著冒頭の「現実と理屈が異なるとき、間違っているのは理屈のほう」として、企業内にありがちな風潮をバサッと切ってから始まる本著、様々なエビデンスを示して思い込みを斬っていきます。
良い意思決定のあり方として、「コインとサイコロのどちらかを投げる。コインは表、サイコロは6が当たりだとして、どちらを選ぶ?」に対して、「何回裏が出ようが、コインを投げ続けるのが良い意思決定」、「『良い結果』と『良い決定』は違う」、「だからエビデンスが必要(裏が出る理由があるならアジャストが必要)」というのは覚えておきたいと思いました。

2. 因果の向きが違う、はヤバい
大昔、ある小説で「英雄色を好むという言葉があるが、色を好む者が全て英雄って訳じゃないぞ」という主旨の話がありましたが、マーケティングにもこの種の因果の向きの違いがあるんだなと。。
本著で挙げられていたものの1つは「ヘビーユーザーは購入頻度が高い、ではなく、購入頻度が高かった人をヘビーユーザーとしてカウントしているだけ」「ファンと、カテゴリーヘビーユーザーは違う」というもの。
自分の購買行動でも思い当たる節があり(笑、なるほど単なるカテゴリーヘビーユーザーにお金をかけても仕方なさそうだなと感じました。

3. 6W1H
さて本著、AIDA/AIDMAといった有名なフレームワークも出てきて、ここにまつわる認識間違いなども触れられていたのですが、個人的におぉ…と思ったのは、6W1H。
Customer Entry Pointを探すツールとして使えるようなのですが、5W1Hじゃないんだ…と思って、Wikipediaを見てみたら6W1Hとか5W3Hとか色々載ってましたね。。ここでも、必要に応じて自分のアタマで考えて足し引きは要るんだろうなぁと思いました。
※ちなみに、Why/When/Where/While/with(for What)/with(for Whom)/How feeling

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2025年10月12日

Posted by ブクログ

引用が多く難解 ただ読み応えあり

マーケターとしてある程度の事前知識を持った上で読みましたが、それでも難解に感じたのは、おそらく他文献からの「引用」が多かったからだと思います。

要は、「マーケティング戦略とか言ってるけど、その逆の検証はした?バイアスかかってない?」というのが本書の主張(と私は感じました)。

例えば、
・LTVを重視したマーケティングが重要
・パレートの法則があるからロイヤルティ重視がベスト
といった、よく言われるマーケティングの鉄則があります。ですが、著者は「それがどんな状況でも正しいとは限らない」と指摘します。鉄則にとらわれず、その業界や現状に即した方針になっているのか、そもそも「戦略」の前に考えるべきことがあるのでは?という問いかけです。

実際、私自身もマーケティング理論をもとに仮説を立て、施策を作り、検証するという流れでやってきました。しかし、企画を立てる際には理論ベースで構築することがほとんどだったため、知らず知らずのうちにバイアスにかかり、ある意味「思考停止」していたのではないかと、過去の自分を振り返って考えさせられました。

マーケターとして「確かに」と思う場面が多かった一方で、高単価サービスの営業という難易度の高い環境で戦う以上、いかにバイアスを排除し、論理的に思考できるかが問われると感じました。「戦略」という言葉の本質を見誤らないよう、日々意識していこうと思います。

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2025年03月31日

Posted by ブクログ

良い結果と 良い決定は違うもの
エビデンス 事実に基づく知識=視点=選択肢

新規と既存 両方、別々に
 離反はマーケターがコントロールできない 既存は短期で効果が出やすい
 シェア小さいと浸透率が成長に影響し シェア大きいと購入頻度の上昇が成長源
 
成功事例の再現性
 パレートの法則 80%の利益は上位20%の顧客から =長期スパンでの話
 ヘビーユーザー安定性50% 半分が入れ替わる 同じ人でも波がある
 未顧客に1回、ライトユーザーにもう1回を考える
  カテゴリーのヘビーユーザー=多数のブランドを購入
  同じブランドリピーター=ライトユーザー :よく知らないから同じブランドで
 大きなブランド みんなのカテゴリー需要を満たすためロイヤリティが高くなる

競合するブランド間の顧客構成はほぼ同じ ライトユーザーを増やして成長いく
 ニッチ戦略や高ロイヤルティは悪い結果 ヘビーユーザーの伸びしろは小さい

決定論的なマーケティング 態度や評価 →購買行動  AIDA
確率論的なマーケティング 行動の一定の規則性

購入意向=過去の経験による結果
 購入したのは 購入意向のない大半の人
NPS 推奨意向 未顧客層の変化に着目する
 買わない人が買うのは 理由ではなく 想起の問歳 大半は無関心層

差別化 マージン(高い値付け)の要因になるが ボリュームへの寄与は少なめ
 水平差別化 価格帯は同じで特徴を備える
 垂直差別化 基本的品質を差別

ニッチ? 気分転換? 利用文脈に合う? 

消費者にとって値段を付けられる価値  一般的に10%値下げで25%の販売量増加
価格プロモーションに反応するのは既存顧客のみ

ボリューム戦略:カテゴリーユーザー全員、特に未顧客に 
マージン戦略 :既存顧客
軸をずらす 「購買文脈×商品属性×価格」の組み合わせ

ブランドイメージ?  シェアや浸透率で決まる
 良いイメージから買うのではない 購入したことで良いイメージを持つ  
ポジショニング?  STPだけでない 
 目立った広告だけでなく様々な文脈(間口が浅く広い)による 想起頻度の高さ 
カテゴリーメンバーシップのないブランド  どこにいるのか知られていない
 相違点PODより 類似点POP を訴求する  未顧客は無関心

ROI=効率の指標  効果の指標ではない

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2024年11月06日

Posted by ブクログ

マーケティング業界で常識と思われていることは、全ての事例で有効とは限らないということをエビデンスをベースに解説している。
自身の商材をよく理解して、何が有効か見定めるのが重要。

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2024年08月17日

Posted by ブクログ

今まで経験や勘で感じたことは、エビデンスより立証されたり、覆されたりになった。論文などの専門性もありつつ、実践においての事例も交えて説明するので、理解には苦にならなかった。今の仕事の環境ではいかに専門性が欠けてるかを気付かれた一方、いかに他人に理解してもらうかもヒントをもらった。
市場や消費者を見る視点は1つではない。最適解は置かれた文脈によって変わるもの。なので、エビデンスによって導いたものは全て正解とも言えないので、エビデンスを頭に入れつつ、今後の実践に新たな発見が見つかっていきたい。

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2024年06月09日

Posted by ブクログ

既存の論文を参考に、誤ったマーケティング施策と、その実際の効果について述べている書籍

また、この本と一緒に「RCT大全」も参照することをおすすめします

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2024年01月08日

Posted by ブクログ

ダブルジョパディの法則
:シェアが低いブランド→顧客数も少ない、ロイヤルティも低い
 ×ロイヤルティを高めることが顧客数増加につながる証憑は無い
・売上を構成する顧客数・ロイヤルティ・価格は繋がっている
 →シェアが低い・顧客が少ないブランドほど価格弾力性が大きい

エビデンスベーストマーケティング
:事実と科学的根拠に基づいたマーケティング
 →異なる状況下で繰り返すパターンや規則性に着目
  →その時点で得られる信頼できる情報に基づき行われたかという過程を評価
   ※証憑には境界条件があり使い分けが重要

消費者行動の規則性
・リテンションダブルジョパディ:顧客が増える→相対的に離反率が減る
                ×離反を減らせば顧客数を維持できる
              →下り坂のブランドも離反率は他とあまり変わらない
 成長に対する影響は新規獲得>ロイヤルティ向上
 ※カテゴリーによる大小はあるが、規模・価格・オフ/オンラインに限らず、
  データベース上は業界横断的に全て当てはまる
成長するにつれてロイヤルティが相対的に影響が大きくなる

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2025年05月18日

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