あらすじ
美しく、時に切ない。播磨国で暮らす「陰陽師」の物語
律秀と呂秀は、薬草園をあずかりながら庶民と暮らす、心優しい法師陰陽師の兄弟。ある出来事をきっかけに、彼らは一匹の鬼と出会う。
※この電子書籍は2021年10月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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Posted by ブクログ
京都に近い播磨國に、安倍晴明と戦った蘆屋道満の子孫であるという2人の兄弟がいた。2人は地方で庶民のために働く、法師陰陽師である。(中央で政としての陰陽師とは異なる)兄の律秀は医学に長けており、弟の呂秀は薬草園の世話をし、兄を手伝いながら暮らしている。律秀は優秀な医師であったが、妖を見ることができるのは、なぜか弟の呂秀のみ。
呂秀は、蘆屋道満の式神であった赤鬼を得て、「あきつ鬼」と名付けた。
呂秀は妖の力を借りながら、兄律秀と共に人々を助けていく。
式神を暴れさせて事件を解決させる痛快な妖怪退治の話かと思ったら、そんな荒唐無稽なだけの、薄っぺらい話ではなかった。
ある時は山神の頼みを聞き、荒ぶる亡霊を相手に、激しい戦いを繰り広げる。いやこの時は式神もかなりの力を発揮するが。
「人は鬼のできぬことをする。鬼は人のできぬことをする」
とあきつ鬼は言う。人の持つ心と、式神の力が、バランスよく発揮された、なかなか深いお話になっていると思う。
登場人物たちのその後がとても気になるが、続編があるのでそれも楽しみに読みたい。
Posted by ブクログ
タイトル(播磨)が気になって読んでみました。播磨で妖と言えば蘆屋道満よね、ってことで。案の定蘆屋道満関連の作品でヨシ!です。
兄弟の陰陽師が人の悩みを解決するタイプのありがちと言えばありがちの短編集です。でも読みやすくて私は好きでした。最後の話が個人的には1番好きです。特に大きな盛り上がりがあるわけではないんですが、メインキャラ+αの小さな話が好きなんですよね〜。
あきつ鬼がなんなのかまだあかされず、どうやら続編もあるようなのでそこで分かるんでしょうか?意外と主人公である主人に健気に仕えてくれていますが本当のところは…?が気になります。