【感想・ネタバレ】蒙古襲来と神風 中世の対外戦争の真実のレビュー

あらすじ

電子版は本文中の写真をすべてカラー写真に差し替えて掲載。

鎌倉中期、日本は対外戦争を経験する。二度にわたる蒙古襲来(元寇)である。台風が吹き、文永の役では敵軍が一日で退散し、弘安の役では集結していた敵船が沈み、全滅したとされる。だが、それは事実なのか。本書では、通説の根拠となった諸史料の解釈を批判的に検証。戦闘に参加した御家人・竹崎季長が描かせた『蒙古襲来絵詞』ほか、良質な同時代史料から真相に迫る。根強い「神風史観」をくつがえす、刺激に満ちた一冊。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

<目次>
序章   神風と近代史
第1章  日宋貿易とクビライの構想
第2章  文永の役の推移
第3章  弘安の役の推移
第4章  竹崎季長の背景
第5章  『蒙古襲来絵巻』をよむ
第6章  その後の日元関係
終章   ふたたび神風と近代へ

<内容>
元寇(蒙古襲来)について、淡々とした筆致ながら従来の説を撫で切りにしていく。神風は吹かなかったし、現地の武士はそうしたことは考えてなかった。日元両軍とも「神風の吹いた」翌日も戦っていた…。そして、『蒙古襲来絵巻』の有名なシーンが書き足しであったという説も否定する。絵具で結構書き換えていると(一部江戸時代の修復での塗りなおしはあったらしい)。そう思いながら考えると、著者の言っていることも一理ある。元寇の扱いは難しいと感じた。

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2018年03月14日

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