蒙古襲来と神風 中世の対外戦争の真実

蒙古襲来と神風 中世の対外戦争の真実

946円 (税込)

4pt

3.6

電子版は本文中の写真をすべてカラー写真に差し替えて掲載。

鎌倉中期、日本は対外戦争を経験する。二度にわたる蒙古襲来(元寇)である。台風が吹き、文永の役では敵軍が一日で退散し、弘安の役では集結していた敵船が沈み、全滅したとされる。だが、それは事実なのか。本書では、通説の根拠となった諸史料の解釈を批判的に検証。戦闘に参加した御家人・竹崎季長が描かせた『蒙古襲来絵詞』ほか、良質な同時代史料から真相に迫る。根強い「神風史観」をくつがえす、刺激に満ちた一冊。

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蒙古襲来と神風 中世の対外戦争の真実 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年04月20日

    旧来の通説の根拠とされた諸史料を批判的に検証し、蒙古襲来の実像を再構築する内容。史料の読み直しのみならず、考古遺物や地理・気象条件も考慮に入れた検討過程や、竹崎季長の背景考察、蒙古襲来絵詞の史料評価など興味深い点が多かった。

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    Posted by ブクログ 2018年11月06日

    元寇の表から裏側まで、その詳細な経緯を学ぶことができます。前半では様々な文献資料から、その時に実際は何があったのか。タイトルにもありますように「神風」はあったのか。を知ることができます。後半では、実際に戦に参加した人が残された資料を元に、その人の立場に即した流れをつかむことで、リアルに元寇を知ること...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年10月28日

    疑われることもなく『孫引き』されていた定説を、資料を丹念に読み解くことで否定していく。これはとても研究者として誠実な姿勢で好感が持てる。

    もっとも、何故そこまで誰も定説の誤りを指摘出来なかったの?と言う疑問はとても残る(力のある人が主張していたからと言うことが示唆されていたが…)

    ただし、「学界...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年03月11日

    通説である「神風史観」を痛烈に批判する一冊。
    今も君臨する1931年(昭和)の池内宏「元寇の新研究」を丁寧に反証する。「神風史観」は時代の波にのって、他の学者の批判を抑えて、アカデミズムを含めた世の中にひろがり、神風特攻にも利用されたのだろう。

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    Posted by ブクログ 2022年05月27日

    台風もしくは暴風雨は確かにあった。ただ勝った理由はそれだけではないだろう。その後も戦闘は続いて日本は辛勝だった。と言ったところか。歴史上の出来事をしかも1200年代なんて、正確に把握する事は困難だ。なので新資料が出てきたり、丹念に精査すると実は違ったというのは結構あるのだろう。そういう意味では学ぶ方...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年07月13日

    鎌倉時代後期の一大イベント・元寇について詳細に解説している。昔からなぜ大陸の大帝国が日本のような島国を侵略しようとしたか疑問だったが、本書によると宋との貿易が背景にあるとのことで納得。なぜクビライの日本攻略の理由は、敵国である宋を支援し続ける国が日本だったから。兵器である火薬は、硝石、硫黄、木炭から...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年05月12日

     蒙古襲来(元寇)について、「文永・弘安合戦ともに暴風雨によって元軍は敗退した」という類の説(「神風」説)は、教科書や一般書はともかく、歴史学の本ではさすがに近年見かけなくなったが、本書は近年の研究に比べても旧説・通説に対して徹頭徹尾全面否定で、主要な論点についてことごとく新説を提起している。

     ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年02月18日

    蒙古襲来といえば、鎌倉時代に日本が、当時の国の名前で言えば「元」から二度の攻撃を受けて、それを見事に跳ね返した歴史的な事件として歴史で習う事柄です。私が初めて習った40年ほど前は、確か、二回とも台風が来て幸運にも助かったとのことですが、時代を経るにつれて変わってきたと思います。

    曰く、一度目は偵察...続きを読む

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2018年03月14日

    <目次>
    序章   神風と近代史
    第1章  日宋貿易とクビライの構想
    第2章  文永の役の推移
    第3章  弘安の役の推移
    第4章  竹崎季長の背景
    第5章  『蒙古襲来絵巻』をよむ
    第6章  その後の日元関係
    終章   ふたたび神風と近代へ

    <内容>
    元寇(蒙古襲来)について、淡々とした筆致ながら...続きを読む

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