あらすじ
自分自身を「わかりやすいキワモノ」と呼ぶ異形のコラムニスト、マツコ・デラックス。科学のみならず世事万般をめぐってあっけらかんと語る「ヘンな生物学者」、池田清彦。既存の世間的な価値観から大きくはみ出しているふたりが、震災であらわになった差別のしくみや、いまのネット社会の気持ち悪さを、舌鋒鋭くえぐり出す。
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Posted by ブクログ
いや~面白かった。
自殺の話にはとても共感したし、そもそも他人に理解してもらおうという姿勢が甘えなのもということを思った。そういう甘えが強い人たちも相手にしていかなきゃいけないわけだけれど…。
毎日疑問だらけで色々やってるけど、少しげんきにさせられた。
Posted by ブクログ
対談集。
『ホンマでっか!?TV』を殆ど見てないので、池田清彦先生を存じ上げなかった。
虫を追っかけたりとか、口調が江戸っ子だったりとか、
存在自体面白い方だなーと、この本を読んでみて思った。
どなたかのレビューに『池田先生は高田純次入ってる』と書かれてて、妙に納得。
震災を語るくだりを読んだときに、発売当時に読んでおくべきだったと思った。
逆に言うと、震災直後と現在では温度差があるってことに気づかされたともいえる。
その後はマイノリティーの生き方だったりとか存在意義だったりとか。
話題は各方面に亘るので個別の感想を言い出すときりがないけど
マツコ・デラックスという人は本人が言うよりだいぶまっとうな人だというのが
主だった感想。
正確にいうと、至極まっとうに怒るべきことに対して怒ることのできる人、
だということ(最近の『怒り新党』を見てると尚更)。
そういう人は貴重だけど、今の日本では生き難いだろうなーとも思う。
なんだかんだ言ってもマツコさんのことが嫌いじゃないのは
そんなところに理由があるのかもな、とも思った。
同時に、以前『世迷いごと』を読んだときに「意外と愛情たっぷり」だと感じた理由も
なんとなくだけど判ったし、腑に落ちた。
こういう切り口でマツコさんがモノを語った本をもっと読んでみたい。
というか、今の芸人的、イロモノ的な扱いではもったいないと思う。
ご本人が聞いたら怒りそうだけど。
Posted by ブクログ
東日本大震災の甚大な被害に対して、「どんな悲惨な目に遭ったって、命さえあれば再起できる。」
「生きてりゃ何とかなるよ」という池田先生の男っぷりにキュンとした。
「死ぬのはしょうがない。死に方が問題だ。」
池田先生のかっこうよさにふれる本。
Posted by ブクログ
今、とても興味がある二人の対談集。
池田清彦さんは、毎週読んでいる週刊朝日のエッセイがとても面白いし、読んでみたい本がたくさんある学者さん。
マツコさんは、見た目は特殊だけれど、至極マトモな意見を真面目に語る人、といった印象です。
池田清彦さんのインタビュー記事で、二人の対談集が出ていることを知り、手に取りました。
文中で特筆すべきは、マイノリティへの考察。
二人とも、自らがマイノリティ(少数派)であることを強く意識している。それは苦しいけれど、ある種の突き抜けた自由がある。自由でいるためには負うべき責任がある、といった当たり前のことをしっかりと語っていてとてもよかった。
Posted by ブクログ
第2章の「情報化社会」の少数派として が特に印象的だった。私はまさに卒業論文に苦労した身だから、2人の話していることは耳が痛いものだった。インターネットで検索すれば知りたい事を直ぐに知ることができる時代だが、自分の頭で考える事が大切で、考える事が人間を成長させていくんだと思った。
コミュニケーションの本質は人と意見を交換し、自分や相手が変わる事。自分の軸を持つ事も大切だと思うが、相手の意見を取り入れる柔軟さも必要だと思う。
ツッコミどころは、ツイッターなんてやらねえと言っていた池田先生が今はツイッターをしている事。(リツイートばかりで先生自身が呟く事はあまりないが)時が経てば考え方も変わるのだろう。
好きな事だけやっていくのは難しいし、楽な事ではない。嫌な事をやってやっと、好きな事ができる。
日本人はマジョリティーにいる事に安心を覚えるけど、他人の意見に流されず自分自身で考えて決断する事が大切だと思った。この本を読んで様々な意見を知る事ができたけど、それを鵜呑みにせず自ら考えようと思った。
そして、ぼーっとする時間も大切!!