【感想・ネタバレ】漱石先生と私たちのレビュー

あらすじ

その時分の私たちというのが、なんでも先生の真似をして見ようという、随分馬鹿気きっていた時分なのである。――師・夏目漱石をはじめ、寺田寅彦、鈴木三重吉、森田草平から芥川龍之介まで。漱石山房で、ともに文学談義を交わし、酒を呑み、気焔を上げた人々を、第一の弟子が回想する。文庫オリジナル
〈コミックエッセイ〉香日ゆら

目次より
夏目漱石
休息している漱石/漱石二十三回忌/漱石と恋愛/漱石二題/漱石と読書/漱石と画/漱石と烟草/偽物/注釈/「漱石発狂」の報告者/漱石文庫/漱石半身像/漱石のうちの猫/修善寺日記
寺田寅彦と松根東洋城
『漱石・寅彦・三重吉』序/「寅彦全集」/「破門」/『回想の寺田寅彦』序/漱石と寅彦/寅彦と死相/寅彦と俳諧/寅彦と羽子板/「御髭」/松根東洋城のこと
鈴木三重吉
三重吉の思い出/鈴木三重吉/三重吉のこと/青春記/写真
安倍能成
安倍のこと/眼鏡/アンシュリアム
森田草平と内田百閒
森田草平/『実説草平記』/誤植/誤伝の経路/チョッキのまぼろし/白髪
野上豊一郎
野上の死/野上のこと
芥川龍之介
芥川龍之介の死/一挿話

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

夏目漱石の弟子である筆者による、夏目漱石と周りの人々についての話。

いかに筆者が夏目漱石ラブだったかが伝わってきた。基本全肯定ですから。読んでてこっちも嬉しくなる。夏目漱石の他の弟子についても書かれてて、なんかイメージが具体的になって、ちょっと親しみが湧いてきて、これもよかった。なんか文章も読みやすかった。

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2023年12月02日

Posted by ブクログ

修善寺日記とか、奥さんのと比べるとなかなか面白い。さすがは「漱石神社の神主」と言われただけのことはあるって言うくらい、先生絶対、先生ラブ、みたいな感じが伝わって来る。
昔の人の日記を見るといつも思うのが、昔の人って開けっぴろげにケンカしてるよなーって言うこと。今の人はそんなにしないと思うんだけど。自分の周りだけなのかな。

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2023年12月03日

Posted by ブクログ

 漱石に接した人間は多く回想の文章を書いているが、本書は一番弟子とも言うべき小宮豊隆の師漱石をはじめ、寅彦、三重吉、松根東洋城、安倍能成、森田草平等についての回想の文章を収めたもの。
 本書を始め弟子たちの文章からは、いろいろ忙しいにもかかわらず面倒見の良い漱石と、それに甘える弟子たちとの子弟関係が良く分かるが、それにしてもこれだけ弟子たちから慕われた漱石の偉大さと言うものを改めて感じた。

 もっとも印象に残ったのは、巻頭の「休息している漱石」の中の文章で、「今から考えると、私たちはどうしてあんなに先生の邪魔計りしていたのかと慚愧に堪えない。」との弁。おっしゃる通りとは思いつつ、それだけの時間を割いてなお漱石があれだけの作品を書いたことに驚くのだが。
(もっとも、「我々がああして先生の邪魔をしたからこそ、淋しがりやの先生も、いくらかは気が紛れてよかったのだ」と言うのだが。)

 他の人物評からも各人の性格や著作の本質等が自ずと浮き上がってきて、その目の確かさに頷かされるところが多い。

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2023年11月27日

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