【感想・ネタバレ】ちいさな王子のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

野崎歓による『星の王子さま』(原題『Le Petit Prince』)の新訳。『ちいさな王子』と直訳されたタイトルが示すように、原著に忠実な訳文であるよう。

内藤訳との大きな違いは、本文が敬体(ですます調)でなく、常体(だ・である調)で訳されていること。理由として訳者が、あとがきにて「『できるならぼくは、この話を、おとぎ話みたいにはじめてみたかった』と、語り手自身が述べているではないか。つまり、実際には彼はそういう語り方を採らなかったのである」と指摘しているのは説得力がある。

(その他はたとえば、主人公から王子への呼びかけが、「坊っちゃん」や「あんた」から、「坊や」「きみ」とされていたり、「けんのん」「寄せ算」「かんじん」といった言葉は「とってもあぶない」「足し算」「大切」といった現代風の言葉に置き換えられている)

内藤訳に慣れていると読み始めは戸惑うけれど、淡々とした野崎訳だからこそ、本書の端々に溢れる純粋さが際立って感じられる。内藤訳は名文だけれど、野崎訳もまた違った味わいがあって良い。

1
2018年01月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

心の内を分かち合う相手のいない人びとが孤立したまま宇宙にちらばり、あるいは砂漠を彷徨っている。
可愛らしい王子さまの冒険だけど孤独なお話。
だからこそ、なついた薔薇やきつねは特別な存在。
だらかにとっての特別ってだれかにとってのなんでもない存在。

ボアが猛獣をのみこもうとしている絵。
ボアが象を消化している絵。 
想像力って生きるうえで糧になるなぁ。

大切なことは目に見えない。

有名すぎる本の光文社古典新訳ちいさな王子。
知ってるようで知らない忘れてるおはなし。

人生に大切なことがつまってる。

わたしたち大人は、赤ら顔さんというおじさんだなぁ。いつもやってるのは足し算ばっかり。目の前のことばっかりで反省。

今読んだきっかけは、この作品を題材にした哲学対話に参加するためです。発言はむずかしいけど世界観には浸れれば嬉しいなぁ。

0
2021年01月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

サン=テグジュペリの「星の王子様」で有名ですが、訳者が違うのでタイトルが違います。訳も違うので、雰囲気が少し違うかもしれません。
何か少し最後に悲しくなるのは、王子と友達になった飛行士の気持ちになるからかな?
「大切なものは目に見えないんだよ。」
「時間をかけて世話したからこそ、きみのバラは特別なバラになったんだ」
もう一度心に響く言葉がいっぱいありますね。

0
2014年11月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

別のバージョンで読んでいますので、
実質再読となります。

大人になれば、なるほど
心はだんだんとすさんでいったり、
知りたくもなかったものを知ってしまうもの。

だけれども、本には、そんな素敵な時期を
思い出させてくれる、不思議な力があります。
そう、ちいさな王子のような、ほんとうに
穢れのない目で見られる瞳。

だけれども、彼には一つだけ、
心残りがあったのです。
恋をしていた生き物を、見捨ててしまったこと。

世の中には、きれいごとではすまないことがある。
だけれども、大事なものはある。
それは、目には見えないもの。

0
2014年07月20日

ネタバレ

深い

ちいさな王子
星の王子さま をファンタジーになりすぎず親しみやすく愛情をこめてあえて違う訳し方をした題名の本。とにかく深い…。最初は意味がわからなかったけど考えてみると一つ一つに意味がある。まず登場人物がみんな一人きりで過ごしていること。一人でいると自分だけのことを考えてしまいがちだけど誰かのために行動できることが巡り巡って自分のためになるんじゃないかなって思った。
だって王様やビジネスマンより王子様や点灯を繰り返している人の方が楽しそうだもの。
これが一期一会みたいなものの大切さをあらわしてるような気もした。
出会ってなつかせること、これによって人は目には見えない絆を築くことができる。
絆を育むことで得るさよならは寂しいものだけれど絆を得たからこそ思い出の中で美しいと思えることが増えるのだと思った。
誰にとってもガラクタだと思えることが自分にとっては宝物ということ。
誰にも理解されなくても自分だけが見て幸せを感じられるものが増えるのって素敵なことだ。
それから王子が大切にしているもの。
小さな想像ひとつが物事を愉快にできる。
想像ひとつで世界がキラキラしてみえる。
でも大人になってからそーゆー想像なんて時間の無駄で、ないものを想像してワクワクすることなんて無くなっていたなって思った。
自分の一瞬をほんの少しの想像でワクワクさせることができる子供ってすごい。
それができなくなってしまうことが大人になるってことなのかな?
王子が死んでしまったお別れは飛行機が直ったことと引き換えで文明の利器に頼って自らだけで起こす力を信じられなくなってしまった現状を悲しく訴える本でもあった気がする。
自分の力を信じて、もしかしたらなんて想像で心を踊らせながら、目には見えない大切なものを意識して純粋な気持ちを大切にできる大人でありたい…。主人公の彼の絵を帽子だなんて言わずに理解できる大人に。

0
2018年06月13日

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