あらすじ
その会議は、誰だって 1秒だって 眠くならない!!
19年ぶりのカー・オブ・ザ・イヤー獲得をはじめ、このところ停滞気味の自動車産業界にあって頭一つ抜けた出してきた感のある日産自動車。その背後には、ゴーン改革のスタート以来、日産の現場が練り上げ実践し続けてきたさまざまな取り組みがあるが、中でも特筆すべきなのが「日産の会議」だ。
日産の会議は考え抜かれ、合理的・効率的で、工学的に美しい。かつての日産と今の日産の違いは、この会議の在り方に集約されるといってもいい。
「意思決定者が出席しない!」「議事録もつくらない!」などの驚くべき会議手法を、日産自動車V-up推進・改善支援チームの全面協力のもと、日産の会議で使われる「11のツール」や「憲法」と合わせて明らかにする。
つまらない会議、無駄な会議を連日繰り返す日本のサラリーマンや組織人にとって衝撃の書。日本人の会議が明日から変わる!
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Posted by ブクログ
本書は、カルロス・ゴーンが日産CEOに就任した時に導入されたV-upと呼ばれる意思決定法則(簡単に言えば、会議のススメ方)の紹介。
日産は、先の東日本大震災で、驚異的なスピードで生産能力を回復したが、その時にどのように意思決定がされていったかのドキュメンタリーでもある。
開発の現場でも、生産の現場でも、世の中で様々に標榜されているメソドロジーを導入して成功したという事例は少ない。
例えば、郵政がトヨタ式改善方式を導入しようとして様々なコンサルタントを雇い、郵便の仕分けをしている作業者の後ろで、コンサルタントがストップウォッチを持って動作を秒単位に分析し、無駄を削除しようとしたけど、そもそも作業内容があまりにも非定型過ぎてうまくいかなかったという話もある。
日産が、日産リバイバルプランを推し進めるメソッドとして使ったV-Upは、以下の点で成功したようだ。
(1)外部からの輸入ではなく、日産社員独自の案である事
(2)現場レベルの部分最適のカイゼンの積み上げではなく、全社の様々な部門を横断した、多様性のあるメンバーにより、全社レベル、ひいいては環境最適レベルの意思決定が出来る事。
(3)ゴーン自身が、「V-Upは「目的」ではなく「ツール」と言っているように、「メソッド」というよりも「考え方(カルチャー)」のレベルの汎用性のある手法である事。
文末の説明がとても興味深い。
「背景の似たもの同士が似たような意見に染め上げていくのではなく、背景の異なる者が集まり、異なるカラーの意見を混ぜ合っていく事が重要」
「グローバル化は、このような人種文化価値観の多様性(Diversity)によって、力を持ち、変化に強い企業文化の基礎になる。」
「多様性の中で必要なものは「全員が共有できるもの」」
ひとつは言語としての「共通語」=「英語」
もう一つは、価値観としての(V-UP)
異なる人種同士が英語により共有の言語で議論を行い、
共通の企業価値観としてのV-UPにより、評価検討を行う。
※ローマ帝国の植民地化政策の一つに、土俗宗教とローマ神話を結びつけることで、文化的な共通認識を創りだしていった話と似ているかもしれない。
会社員でもフリーでも主婦でも学生でも、
意思決定と無縁でいる人はいないし、どの人が読んでも、すごく刺激的で面白いと思う。
Posted by ブクログ
「会議の生産性を上げたい」とつねづね思っていたのですが、そんな中で出会った1冊です。
すぐに実践できるものもありそうなので、少しずつ、普段の会議に取り入れて行きたいと思っています。
ただ、会議の改善には、長期的な取り組みが必要ですね。
とりあえず、できることから、できる範囲から、働きかけていきたいと思います。
Posted by ブクログ
カルロス・ゴーンがCEOに就任してから、倒産寸前から復活する原動力となった「会議体」の方法論と具体例が記載されている。
優秀な人が模索するトップ的な会議体と全社員参加のボトムアップ的な会議体の2つがうまく噛み合って、素早い意思決定と、成果が出たのだろう。
ボトムアップの所が成功するキーとなる気がする。一度会社がつぶれかけないと、みんな真剣にならないだろうな(笑)
Posted by ブクログ
日産のカルロスゴーン氏の存在もすごいと思うが組織としての機能改善が今の日産再生を実現したのだろう。会議という切り口から思考とりわけ意思決定プロセスをいかに構造的修正を加えていったか。なかでもコアとなる人材育成に力を注いだ点がとりわけ企業文化を形成していったのだろう。粘り強さを強烈に感じる日産にエールを送りたい。ただ私個人の経験として、数年前に数回日産の販売店に訪れたことがあるが、誰も対応しに来なかったため5分ほどで販売店を出たことがある。時間帯にもよるのだろうが、必ずしも書籍のような素晴らしい販売店モデルケースをすべての場面に当てはめて考えてはならない。
Posted by ブクログ
日産のスゴさ 会議というか人の集まりのもの凄さを感じる一冊だった。
4月よりファシリテーションの勉強をしながら、気になって読み出し、最近2回目の読み返し
2回目だからこそ、いろいろと参考に出来るところがいっぱいあるし、マーカーを引く箇所が増えてしまった。
GE の Workoutに通ずるところがたくさんあるが、これを日産的にもっとアレンジしていることもよくわかった。 もっともっと使ってファシリテータとしてのスキルを磨かねば!
Posted by ブクログ
日産マリノス社長の嘉悦さんの講演で紹介された本。
日産復活の原動力となった日産の会議の仕方を事細かに、かつ、具体的に記述されています。その内容は、すごい、びっくりするといった感じです。
日産の会議の11ツール
(1)ポストイット、ホワイトボード
(2)課題定義書
(3)集中討議進行表
(4)系統図
(5)親和図
(6)ペイオフマトリクス
(7)課題達成計画書
(8)デジカメ議事録
(9)プロセスマップ
(10)漏れ分析
(11)パーチェスファネル
日産の会議は課題解決・意思決定のための会議ということがよくわかります。この中で特筆すべきは課題定義書です。
課題や目標値、役割などを事前に明文化しておくということですが、アジェンダとはまったく異なります。
系統図とは、なぜなぜを整理するための図表。
親和図とは、ポストイットでのアイデアをグループ化。
ペイオフマトリクスとは、各施策を実現性と実効性の2軸
のマトリクスでプロフィットし施策の優先順位を決める。
パーチェスファネルとは、お客様が商品を購入するにいたるまでの段階を分けて図示して方策を考えていくもの。
次に、日産の会議のグランドルール
(1)予定外の課題を持ち出さない
(2)ポジションパワーを使わない
(3)積極的に聴く、話す、書く、行動する
(4)時間厳守
(5)いかに~するかなど建設的な表現活用
(6)携帯電話はマナーモードに
(7)安全なシェルター
いくつか、耳の痛いルールがあります(笑)
また、世の中の会議と大きな違いは
「意思決定者は会議に出席しない」
です。
意思決定者が口を挟まないというのはあると思いますが、そもそも会議に参加しないというものです。最初に課題、背景、目的を伝えて、会議室を出て行ってしまいます。方策がでたところで、やるやらの意思決定だけをするのに最後また参加するというものです。意思決定者の何気ない一言や表情や流れで議論が方向付けられていくことを嫌い、本当の意味での全体最適の解を得るための施策だそうです。これは、びっくりです。
もうひとつすごい点は、日産全社、グローバルでこの会議のやり方を行っているということ。
会議を統一しているところがすごいですし、それをワールドワイドに推し進めることができているところが驚きです。
なので、日産では、共通言語は英語とこの会議ということで、何処にいっても英語をつかって、同じやり方で会議を行い、密度の濃いコミュニケーションを行うことができます。これってすごいことです。
しかし、一番大変だと思われることは、全世界にこの会議を浸透させたこと。本書ではどのように浸透させていったかについても、記載されています。一筋縄ではいかない、トップマネジメントの本気が必要です。
また、本書では、会議の仕方だけを記載するのではなく、実際にどんな課題をこの会議でこんなふうにして議論して解決策をだしてきました。というところまで記載されており、これまた、ためになります。
ということで、日産の改革にともない、日産が変えた会議の仕方。進め方。本題のとおり「驚異の会議」でした。これは、会社に置いておくべき本ですね。
Posted by ブクログ
会議というビジネスピープル誰しもが課題を感じているテーマに対して、クルマ業界の中で目下最も勢いのある日産の、しかも、非常に個性のある独特なアプローチをぶつけてきた本書のコンセプトがいいので、非常に引き込まれました。いい本です。誰でもパクれることを書いてある訳でなく、自社でそれなりのカスタマイズを要するので、そのことを考え始めると、読者の脳の起動スイッチを強烈にオンするので、それがさらに本書の読後感を素晴らしい物にしているのだと思います。なぜ日産に勢いがあるのか納得させられる本でした。
Posted by ブクログ
漏れ分析。お客が来店して、購入まで至る
のに、どのプロセスで、帰ってしまうか。
パンフレットを取る人、話を聞く人、
見積もりを取る人。
あと、会議の内容を書いた、ホワイトボードを
そのまま、写真を撮って、関係者に送るのは
なかなかいいではないか。
Posted by ブクログ
日産再生の原動力が「日産の会議」にあった。
多くの企業の会議は、効率が悪く、意思決定がなかなかされない。
独自のルールと事前準備の徹底が、会議を変えた。
ここまで改革できたのは、企業がドン底まで落ちて、トップが交代したことが要因だと思う。やはり、そうならないと、変われないものだろうか。
Posted by ブクログ
多かれ少なかれ、会議はすべての企業で行われていると言ってもいいと思う。そして、それに割かれる時間は決して少なくないことが多い。『良い会議』というのも、難しい。“コストキラー”と呼ばれたゴーン氏を先頭に構築されたノウハウが、本書には散りばめられている。内容は、表面的な会議の形式に留まらず、組織体制における工夫も垣間見える。実践できる内容か否か、それは各企業に依るだろう。現行の手法や組織体制を見つめなおす大切なキッカケを与えてくれる、一冊。
Posted by ブクログ
議事録はつくらない、結論はその日中に出す、決定権を持つ人間は参加しないーー。「日産の会議」には独自のルールがある。そして、経営の危機に陥っていた日産を救ったのもこの会議手法だった。会議システムが生まれ浸透するまでと、その活用法についてまとめた一冊。
日産立て直しのドキュメンタリーのような部分と、会議の活用法との二つの側面があって、なかなか面白く読めた。ゴーン氏が持ち込んだ会議システムなのかと思っていたけれど、日本で構築されたものだと知ってびっくり。すごく合理的な会議手法なので、日本で生まれたとは思えなかった。
本でも触れられていたが、日産が会議を変えられたのは、危機感を誰もが持っていたからだという部分がたぶんとても大きい。このホンを読んで、他企業が真似してみようとしても、そう簡単にはいかないだろう。たぶん、変える理由が理解できないから。現状に満足せず、危機感を持てるかどうかはとても大きなポイントなのだと感じた。会議をしていると仕事をした気になってしまう場合がとても多いように思うが、まずはそれが成果を生んでいるのかどうかを客観的に評価するべきだと思う。
Posted by ブクログ
東日本大震災後、いち早く生産を復旧させた日産。そのテコになったのは「会議」。
ルーツはゴーン改革に遡ります。
ゴーンが設置したのがクロスファンクショナルチーム。組織横断的な会議で40代の社員を中心に編成されました。
それまで技術の奴隷となっていた日産(コストよりも「使える最大限の技術を注ぎ込め」というのが社風になっていた)がこの会議で蘇ったのでした。
使うものはホワイトボードとポストイット。
Posted by ブクログ
会社の業績が悪くなると会議が増える、ということで会議と会社の生産性の関係を再確認し、より効率的に運営している事例を知るために読んだ。
「日産の会議」を知るためには背景情報が必要なのはわかるが、肝心の会議のノウハウに関する部分は期待よりも少なかったのではないかと思う。
6σのDMAICをプロジェクト期間に適用させるのではなく、1回の会議に適用させるという点は、慧眼だった。ただ、「日産の会議」が使える会議は、半日から一日がかりの物に限られるな、と思った。
(よくやっている1時間会議では、このやり方は逆に非効率になるかと)
全般的には、一般的なビジネス書の内容を、会議運営の視点から解説したもの、という印象をうけた。
===印象に残った部分===
・「社員の一人ひとりは、部門の中で最善を尽くして仕事をしているつもりになっていた。しかし、会社全体では最適にはなっていなかった」
・「この議題は次回へ持ち越し」となった瞬間、会議運営に対する不信感が生まれる
・会議の課題と目標を予め明文化し、会議の参加者に事前に伝えておく。参加者に送られてくるのは「課題定義書」と呼ばれる表。
・「集中討議進行表」、「ペイオフマトリクス」
・案を評価する時、一番大事なことは、お客さんは何を望んでいるかという視点をみんなで持つこと
・役職が上位の者ほど、大いに語る。その語りは、しばしば課題の範囲外に及ぶ。上役であるほど会議のルールを破る。咎められない、知識・経験があるため。
・Work Out:不要な仕事を取り除く
・クロスファンクショナルな会議にすれば、部門間での衝突は覚悟しなければならない。逆に衝突の起きないCF会議は行う意味が無い。
・U字管現象:部門間で対立し合い、部下同士でコミュニケーションを撮り合う状況。
・議事録づくりは「目的」ではなく「手段」。「議事録をつくる」のではなく、「議事録で会議の内容を振り返る、整理する、共有化する」
・プロセスを視覚化して問題を顕在させる。
・お客様は不安や不満が起きて「なんだよ」と思っている時、それが解消されると喜びに変わる
・企業改革のために必要な問題点の洗い出しをしては見たものの、出てきたものの多くは”他責”と取れる批判だった。
・間接部門の人間は、組織の改善の必要性を感じながらも、人に指図されることが嫌い。教条主義的なものも嫌い。やらなければいけないときは、演技に走ろうとする。自分たちは開演に取り組んでいますよという振る舞いをし始める。
・パーチェスファネル:認知→理解→好意→購入意向→購入→再購入
・CFTが方向を決め、V-upで推進力を与える。
・PMO:目標達成させるツール浸透・展開する組織
・組織構造が業績と結びつくのは、競合他社より意思決定が有効かつ迅速にくだされ、実行に移される場合だけである
・チャレンジングな目標への取り組みを永続していくには、現場の社員が疲弊せず、持続可能にチャレンジしていくためのしくみが必要。
・自ら変革を遂げながら成長していく企業は、問題を意識的に生み出していくものである。
Posted by ブクログ
突き詰めると当たり前のことを言っているんですが、それを実現するための工夫に唸らされました。
ただ、小生の周囲では、非効率、ムダな会議への問題意識すらも持たれていないケースも多いので、道のりは長いなあと思う次第です(苦笑)
Posted by ブクログ
日産のリバイバルを支えたと言われる会議手法改革、V-FASTやDECIDEについてその構築背景やルールについて書かれている本。新しい手法を開発したものではなく、既存の手法を研究し日産らしくアレンジしたものだが、意思決定者から一般社員までしっかり浸透していることが際立つ。クロスファンクショナルチームでの会議を徹底していることは特筆事項だ。
Posted by ブクログ
最近「会議」をテーマにした書籍が出まわっており、自分も面白そうな本を見つけては買って読んでいます。
その中でも、この本は日産自動車が開発した「V-up」という課題解決手法をベースとした「日産の会議」について紹介しており、非常に実践的な内容となっています。
何が目的なのか良く分からない会議、惰性で続けている会議など、自組織で行われている「会議」を改めて振り返る良いキッカケになるのではないでしょうか。
Posted by ブクログ
大事なのは、この本が自動車業界で成功している日産自動車であること。失敗もしくは頭打ちであれば説得力なし。
特に響いたのが、「議事録を作らない」と「意志決定者が退席」。これができる会社はそう簡単にありません、
Posted by ブクログ
この本が2011年に出版されたというのが意義深い。
それからすでに10年近く経過しているが、世の中の「会議」は変わったのだろうか。
ある意味では、いまだ変わらずに成果の出ない会議を繰り返していないだろうか。
この本の通りに行えば、ドンドン変わっていくはずなのだ。
しかしなぜ変えようとしないのか。
人間の本質なのか、日本人だけの特性なのかが全く分からない。
私も何度も何度も「この会議意味あります?」という発言を繰り返し、社内では冷たい目で見られ続けてきた。
一時期は「無駄だから」と会議をボイコットして欠席ばかりしていたら、案の定メチャクチャ怒られた。
さらに「だったらお前が意味のある会議にしろ」と言われるものだから、様々なルールを決めて宿題も課したら、これもまた部内で炎上した。
その時の上司は、私の宿題を絶対にやらなかった。
結局、その上司は心の底から「変えること」を嫌っていた。
「言われたことをその通りやればいいんだ」は当時の上司の言葉だったが、私は絶対に聞かなかった。
(だから異動ばかりだった)
結局、当時の課題は何も解決されず、次の世代に引き継がれてしまった。
そんな不幸を繰り返さないために。
もう我々の世代で課題を解決していけるようにしたい。
会議でそれが解決できるのか?
事件は現場で起きていて、会議室だけで決めていいのか?
そう言いながら、一人だけでは解決できない。
やっぱり話し合いは必要なのだ。
だから効率的な、正しい判断ができる会議が必要なのだ。
会議では「課題解決」をするべきなのだ。
毎週の定例会議では何が解決しているだろうか。
課題が解決できない会議は、出来るだけ止めるか縮小するかをした方がいい。
会議は手段であって、目的化してはいけない。
役員や部長の中で「会議に出席することが仕事だ」と思っている人がいまだにいる。
手ぶらで会議室に来て、適当に頷いていれば時間が過ぎて終わる。
これで仕事と思っている人がいるのだから、そんな会社がこれからの未来で勝てる訳がない。
本当に自分を戒めて、まず会議のやり方から変えていく。
実践の方法は本書に掲載されている。
後はやるのみである。
(2020/12/10)
Posted by ブクログ
勉強会での課題図書。「人の振り見て我が振り治せ」的に自分の周りの会議について考え直す良いきっかけになった。ルール決めやツール等は一般的だが、会議そのものが、グローバル規模で会社の共通言語となっているのがスゴイ。後はネーミングセンスと、継続する仕組み作りが参考になるかな。"
Posted by ブクログ
日産の会議の仕方がわかります。
経営危機に陥った企業が意思決定効率化するための手段としてとりいれ、うまくいった過程が書かれています。
企業のグローバル化、ダイバーシティ化には共通の言語だけでなく、文化に対する共通の理解、共通の教養や価値観が必要ですが、日産の場合はそれが「日産の会議」なのです。
参考になった使えそうなトピック
・意思決定者は会議に出席しない
・議事録はホワイトボードのデジカメ写真で済ます
グラウンドルール
・予定外の議題を持ち出さない
・ポジションパワーを使わない
・積極的に「聴く」「書く」「話す」「行動する」
・時間厳守
・「いかに〜するか」など建設的表な現活用
・携帯電話はマナーモードに
・安全なシェルター
Posted by ブクログ
V-upと呼ばれる日産の会議手法を紹介する書籍。GEのワークアウトに似ている。特徴は 1.その発言でバイアスがかかるのを防ぐため意思決定者は退席する。 2.ホワイトボードやポストイットなどで会議を視覚化させて進行する。会議終了後に撮影すればそれが議事録代わりになる。 3.グローバルで共通の手法として各国に展開。会議のトレーナーを選抜・育成する。
どこの拠点に行っても通じる共通のプラットフォームがあるのは、社内で意思疎通を図るのにスムーズに進行することができる。
Posted by ブクログ
○カルロスゴーンの改革の2本柱
①クロスファンクショナルチームの作成
②「日産の会議」の作成
○課題定義書の作成
①目標②前提条件③期限④役割を明らかにする。
○3つのツールで思考を視覚化
①系統図→問題をツリー構造で「なぜ」「なぜ」と要因を洗い出す
②親和図→解決方法をブレストし、グルーピングし解決策をまとめる
③ペイオフマトリクス→解決策を「効果」「実現性」という軸でトップゾーン、セカンドゾーン、サードゾーンにわける
○意思決定者は会議に参加しない
意思決定者の役割は①課題の表明②課題に対する質問の回答③方策の採用判断④会議参加者に対するねぎらいのみ。
会議の最初と最後に参加するのみでよい。
また、参加しないことで圧力がなくなり議論の幅を広げる。
○参加者の4つの役割
①リーダー→課題達成責任者。課題をとりあげた意義、課題の範囲を定義し、メンバーに説明し、モチベーションをあげる
②パイロット→課題解決の執行責任者。会議の準備、方策の実行と進捗管理をしながらPDCAをまわす
③ファシリテーター→司会進行しながら、会議者から意見やアイデアを引き出す。★ファシリテーターの能力が能力が会議の成果に大きく作用する。
④クルー→知識、経験からさまざまなアイデアをだしパイロッターとともに課題解決を実行する
○議事録をつくらない
議事録の役割は①会議の内容を振り返る②会議の内容を整理する③会議の内容を共有することのみ
ポストイットと模造紙を使い3つのツールで議論を視覚化しその写真をとりメールで送ることで達成できる
発言者の名前は記述しない。発言の責任はリーダーにある。
○プロセスマップの作成
担当部署と担当業務を軸にプロセスを視覚化する
○7つのグランドルール
①予定外の議題を持ち出さない
②ポジションパワーを使わない
③積極的に「聴く」「話す」「行動する」
④時間厳守
⑤いかに~するかという建設的表現を活用する
⑥携帯電話はマナーモード
⑦だれがなにをいったかは口外しない
○目的に応じた2つの種類の会議
①DECIDE→会議を数回にわけじっくり問題を解決する。キーパーソンを集めて会議する。
②V-FAST→その日にはじまりその日に結論をだす
○どのように浸透したか
①日産の危機的状況
②各拠点にPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)を設置
③継続的な研修
④各拠点のトップの強い意思
⑤小さいな成功体験を積み上げていく
○トップの意思決定
①質②スピード③労力により意思決定の有効性を評価したところ
意思決定の有効性と財務には相関関係がある
組織構造と業績には相関関係はない
日産の会議によって問題や課題をひとつひとつに対して解決策となる意思決定をていねいに実行していく
○日産ウェイ
★5つの心構え
①異なる意見・考えを受け入れる多様性
②すべてをあいまいにせずわかりやすく共有化
③学ぶことに情熱を
④最小資源で最大の効果を
⑤自己満足ではなく常にベンチマークする
★5つの行動
①やる気をひきだす
②自ら達成責任を追いポテンシャルを発揮する
③結果をだすことに全力を注ぐ
④成果・プロセスを測定する
⑤挑戦する
Posted by ブクログ
「会社の課題はクロスファンクショナルなチームで効率的なツールを使ってに解決する」というプロセスを手垢にまみれた人事の研修ではなく、それをクロスファンクショナルなチームで開発し広めた。
Posted by ブクログ
日産のあの改革の裏にこんな会議があったなんて知らなかった。ファシリテーターを養成し、会議のやり方を決め、それを全社大で取り入れてしまうのが、やはりすごいなぁ。なかなか、そこまで組織は変わらないんだけど、さすがです。
Posted by ブクログ
まだ学生の自分には完全に理解出来たとは思わないが、販売店に会議を応用したときのエピソードなどはおもしろかった。定性的でしかなかったものを定量的に判断し、問題をブレイクダウンしていくことで、今まで見えていなかったものが見えてくる。また今まで関心のなかった販売店スタッフにもそういった視点がついてきたというのは「確かに」という感じ。社会人になったらもう一度読んでみたい。